児童期の動物虐待は良心・共感性で残酷行為を制御できない行為障害(反社会性人格)の前兆と見なされる事もある。猟奇的な遺体損壊は『自己顕示欲・生命尊重の常識や倫理への挑発』の現れにも取れるが。
神戸市での動物虐待・殺害事件と聞くと、1997年に神戸市須磨区で発生した『神戸児童連続殺傷事件』という異常な猟奇殺人を連想した。『酒鬼薔薇聖斗』を名乗る14歳少年が、2人の小学生を殺害し警察を挑発する文書を送りつけた事件だが、この少年も事件前に多数の猫・鳥の猟奇的殺害をしていたと報じられていた。
愛護動物・哺乳類の殺害をする人が、人の殺人にまでエスカレートする事は実際は少ないだろうが、無意味に人間になつくような動物を虐待・殺害できる人格構造や行動はかなりの歪曲を伴うもの。生命に対する否定感覚・無感情、他者に対する共感性の欠如と道具化、嗜虐的な自己中心性はサイコパスの特徴でもあるが。
人格構造の異常ではない動物虐待・殺害のケースとしては、『その人にとっての害獣の認識・駆除の必要』などもあるが、死骸を無意味に損壊する行為があれば、『仕方のない殺生・害獣駆除の認識』だけではない嗜虐性・残酷性に根ざした反社会的行動(社会を挑発する自己顕示欲・自己特別視)の動機づけが想定される。