“できちゃった結婚”を良いと思うか悪いと思うか?:計画性と意思の強さ・けじめの重視

『結婚と出産の倫理的順序』が残る日本・韓国などの地域は離婚率も低いが未婚化・少子化も進んでいるから、“できちゃった結婚”を認めなかったり倫理的に批判したりすることにも一長一短がある。

でき婚を否定する人の理由は、『できなければ結婚しなかった可能性・非自発的で消極的選択に過ぎない(本気で初めから相手と結婚しようという計画や覚悟がなく仕方なく結婚しているように見える)』などだと思われるが、先進国では積極的選択の早婚というのは減少傾向が続いている。

初めから交際の先に計画的な結婚を見据えている人が減っているということであり、現代では本気で結婚したい人の場合(出産可能年齢などの問題を意識しはじめた人の場合)には、恋愛をする前の段階で『結婚するつもりの有無』を相手にしっかり確認したほうが良いのかもしれない。

めでたい? それとも……「できちゃった婚」について、男の本音をズバリ聞いてみた!

反対派の理想の結婚というのは、本人が好きな相手と結婚したいと思い自発的・積極的にする、子供を持つ時は事前に計画を立て入籍して仕事も調整してから妊娠するというものだろう。

『結婚による配偶関係の明示化・事前からの心構えと計画性』によって『性の動物性・利己的な快楽志向』を打ち消す図式もあり、『結婚の秘蹟・性の社会化』の感覚も感じられる。

ただ体だけが目当ての恋愛のように感じられることが嫌という感覚であり、『長期的な相互扶助の人生・生活・育児のパートナーだからという理由づけ』のようなものがあって、初めて性のいやらしさや低俗さのようなものがなくなるという倫理観である。あまりにこういった倫理観が強すぎても、結婚後にご無沙汰な生活と育児を共に支えるだけの関係になりそうだが。

先進国ではなまじ頭が良い人間の比率が増加して、『予定調和の計画された安心できる人生設計・相手選び』以外は受け入れたくないという守りの姿勢の人が多くなりがちである。何が起こるか分からないから挑戦するという人よりも、順序通りにイベントが決まってないと怖い人が多いことも、『できちゃった結婚』のような計画性のないその場での急な判断を嫌がる理由につながっているのかも。

日本社会の先行きの暗さの要因は、『人口減少社会・社会保障破綻の予測』と『人口減少・経済停滞を自己犠牲を払っても改善したいハングリー精神の枯渇』にあるようにも思える。個人として思い通りに事が進んでも、マクロな国家や社会の器が少しずつひび割れるのを止める方策が見えないというのはどうしても拭いされない不安要因である。

スポンサーリンク