子供時代のきょうだいの不仲の原因は『親の愛情・関心・評価・お金のかけ方の偏り』が多く、大人になってからは『金銭・介護・遺産の絡む利害や負担の差』から不仲になる事が多い印象がある。男兄弟で優劣・損得を張り合うタイプは概ね不仲になりやすい等。
きょうだいが典型的な不仲になるパターンとして、真面目に頑張っている自分だけ損や負担をしているように感じるという事例は多い。学業・生活・仕事の面などでいい加減というか自立力が弱い人ほど、逆に親や周囲の評価・扱いが甘く優しい、援助されやすい傾向もあるが、対等であるべきと思うきょうだいが不満を覚える等。
依怙贔屓というかきょうだい間の扱いの違いがある事例でも、一律にみんなが兄弟姉妹の仲が悪くなるわけではない。『あいつはダメな所もあるけど憎めない奴のキャラ』を親と一緒にきょうだいも認める人(ダメな所ばかり責めずそれなりに話せる関係)なら険悪にはならないが、子供時代からの差別待遇の不満も出やすい。
その意味では、努力や負担の張り合いがでやすいのは、男同士・女同士のきょうだいのほうが多いかもしれない。男と女のきょうだいの方がどちらかというと『お互いの努力・負担・損得の張り合い(ダメなあいつばかり可愛がってといった贔屓の不満)』は出てきにくく、それなりに話せる印象はある。
金銭問題なしで決定的に不仲になるきょうだいは、やはり『親の子に対する不平等な扱い・贔屓』が根底にあったり、『自分より頑張っていないように見えるきょうだいに関心・援助が向かいやすい環境(頑張っている自分の方はそれが当たり前とされて余り評価されない)』を不快に感じたり等がある。
ダメな子をバッサリ切る親・家もあることはあるが、出来の悪い子ほど可愛い、人生を生き抜けるか危なっかしく見える子ほど気になる傾向は高齢者でも結構ある。複数の娘がいる高齢者で『長く働いている娘』は十分お金を持っているだろうと小遣いをやらないが、『仕事をしたことない娘』は困ってないか心配で小遣いを渡すnなどもある。
こういった誰に意識を向けて心配するのか、誰をどれくらい支援するのかという違いは、『頑張っていて少し余裕のある人(この人は自分で頑張れるから助けなくても大丈夫と思われやすい人)の不公平感・不満感』を煽りやすい側面がある。心配・援助・頑張りを巡る心理的葛藤はきょうだい間に限らず、一般社会でも多いものだ。