女性から男性が身体的暴力を受ける確率は低いが、DVをする人は性別を問わず『自分に精神的に依存・従属する型の相手』を探して選ぶ。『対等な立場での対話・付き合い』に不快を感じるので、『親密さと従順さが一致しない相手』に深入りしない特徴があったりもする。
DVやモラハラを受けるリスクがみんなにあるかといえば、生まれながらの気質・人格やコミュニケーション・付き合い方の姿勢によって『受けやすい人と受けにくい人の違い』はあるだろう。DV・モラハラをする人は『理不尽・わがままな要求含め自分を全面的に受け容れる依存・従属しやすい人』を見分ける嗅覚が鋭いものだ。
反対に、なかなかDVやモラハラを受けない人は、『好きな相手でも超えることを許さぬ自己の尊厳領域を持つ人』であり、『親しき仲にも礼儀あり』で打ち解けた間柄と何でもむちゃくちゃやっていい関係とを区別している。『相手の人間性・生き方・倫理の評価が大きく下がれば自分から切り捨てられる姿勢』を示せる人でもある。
女子高生のデートDVなどは男性側に『その相手と絶対に付き合わなければならない必然性』があるわけではなく、経済的生活も共有しておらず金の貸し借りなどもないだろうから、『別れようと思えば別れられる関係』ではあり、『女性が男性に暴力・脅しを受ける被害』よりかは一般に軽く済みやすいだろう。
男のDVの怖さは、女のDVと比較すると『暴力の強度が強い(大怪我・死亡のリスク)』があるが、それ以上に『執着心のあるDV男』から離れるのは難しく『別れるなら殺す・お前を殺して自殺する』など脅迫を受けるケースも多い。若い女のDVは相手の好意・執着につけ込むものが大半だが男のDVは恐怖・脅しを使う。
女子高生からのデートDVというのは、普通に対等に接していては相手にしてもらえない男が、相手が好き過ぎてつなぎとめるために「あなたの言うことは何でも聞きます・あなたが楽しく過ごせるよう尽くします」というポーズを見せすぎて、自分から相手に上下・主従の関係を認識させてしまった付き合いが多いように思う。
相手に嫌われたくないから、他の異性に乗り換えられたくないから、デートDVでも何でも受け容れて従順にならざるを得ないというのは、「女子高生なり女子大生なりに別れを切り出しても安全に別れられる」という意味では生命・生活の危機とまでは言えない。元々相手から対等な付き合いでは割りに合わないと思われていた可能性が高い。
極論を言えば、若くて美人な女性は恋愛市場に限っては、大半の男よりかは圧倒的優位であり、平均的な同級生の男などだとある程度は相手を立てて機嫌を取るような付き合い方になりやすい傾向はあるが、「性格・気質・生き方・人間性の良し悪し」を見極めるための一つの練習の場として暴力的な相手を見てみることも大切だ。