ギャルという言葉自体があまり使われなくなってヤンキーのように死語化しつつある。『派手な外観と勢い・反規則的な逸脱性・強い自己主張』でアイデンティファイされる女子の累計が現在では見えづらい。
セックス特集、安室奈美恵、秋葉原――「Cawaii!」元編集者が語る“ギャルブームの盛衰”
ギャルもヤンキーも『真面目でない+派手な目立つ外見+反知性主義』を特徴とするが、ヤンキーは硬派に性的要素を抑圧し、ギャルは逆に押し付けがましくフェミニンさを強調した。ギャルの最大の成功モデルが『アイドル・歌手・女優』は分かりやすい、安室奈美恵・浜崎あゆみあたりが過去にはギャルのイコンとして機能した。
しかし安室奈美恵や浜崎あゆみは10代時にはヤンキーやギャル要素もあったが、アーティストになってからの努力は並大抵ではないだろう。ギャルの本質として反知性主義で地道な努力や学習を嫌う事があるが、『高級店のキャバ嬢・AV女優・ステータスのある人の愛人』で承認欲求が満たされると思うのは、そういった安易な文脈におけるギャルの典型的マインドか。
ギャルとは何かという一義的定義はないので、中には『派手な格好や雰囲気が好きなだけ・価値観や生き方はノーマル・性を売り物にする行為は嫌い・勉強や仕事は別枠として努力して頑張る』というギャルも多いだろうが、この記事のギャルは『自分の外見や性を直接お金に変えられる知的努力の要らない仕事』を自己承認欲求が満たされる仕事・立場としている。
ギャルかどうかを抜きにすると『知識・技術・キャリア云々より若い自分の外見や性愛の価値を認められたい一群の軽薄な人たち』というのは、いつの時代にもいるといえばいるが、現代では子供が将来やりたい仕事にキャバクラが入ったりなど自分の本質価値を努力や中身ではなく印象や外見に求める軽い風潮は一部で生じている。