いじめでPTSDを発症した高校三年生が同級生三人を提訴:いじめの上下関係と学校の対応の限界

部活の4人の閉鎖的な人間関係で『下位者・スケープゴート』の位置づけに置かれれば自力でのいじめ解決は難しい。いじめ被害をPTSDの診断名で具体化して、訴訟に打って出るのも一つの対抗策だろう。

「いじめでPTSD」高3男子、同級生3人を提訴

この高校生は柔道の特待生として入学した直後の4月にいじめを受け始めたというが、『攻撃しても抵抗しないスケープゴート』を見つけ出す嗅覚のある加害者、『いじめを娯楽化する空気+加害者に追随する仲間』があるといじめは固定化しやすい。恐喝の利害が絡むと学校卒業後まで継続して追い込まれ殺されたケースもある。

攻撃したり恐喝しても抵抗しない相手として役割が固定されると、悪意あるいじめ加害者は調子に乗って更にいじめ(不当な要求)をエスカレートさせやすい。いじめ初期の『教師・親など第三者の介入』で効果がなければ、逃げるしかないケースもある。『自力救済・暴力』より『犯罪化・訴訟』のほうが賢明な対抗策だろう。

『言い返さない・やり返さない』からいじめられるは小さな子供のいじめなら一理あることもあるが、中学生以上くらいになると人物の印象・言動から『どの程度抵抗力があるか(どこまで軽く扱っても大丈夫か)』を察知してやってくるので『数の力』も加わると自力救済による反撃は慎重にならないといじめ悪化のリスクもある。

いじめを解決できず自殺・精神病まで追い込まれる生徒がいる事実は、いじめを『学校内だけの教育問題』として抱え込む事に限界があるケースも少なからずあることを示唆する。一定以上の度を越した執拗ないじめ、大人の指導・介入によっても解決困難ないじめには、『犯罪化・法的措置・警察介入』も検討の余地はあるだろう。

このいじめ事案でも、被害者を奴隷扱いしているなど『上下関係のマウンティング』が根底にあるが、まともなリーダーや活動内容、目的意識のない『閉鎖的・固定的な集団関係』においては『いじめの上下関係を悪用する娯楽化・利益化(一般的なお互いに楽しめるコミュニケーションや遊びの消失)』が起こりやすい。

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