日本の自殺者は近年は減少傾向で3万人超の年もなくなったが、10代の自殺は微増しており心配だ。高校生が寒い冬に深夜のダムで飛び降りた現実は重く暗く悲しいが、事前に兆候を察する自殺対策は難しい。
少し前にも女子生徒が友達と二人で飛び降り自殺した事件があったが、男子生徒は友達と一緒に自殺する事は殆どないはずだ。思春期の女性は、親友との催眠的な一体感・感情伝染を起こしやすい。『学校・自分・人生・将来に対する絶望・悲観・諦め』をお互いに語り過ぎる事で、自殺念慮に暗示的に呑まれやすくなる危険もある。
練炭・硫化水素による自殺が増大した時、自殺志願者をネット掲示板で募って集団自殺する『ネット自殺』が社会問題化したこともあったが、これも『集団催眠・感情伝染』の例で、一人ではできないことがネガティブな信念の共感者が集まることで自殺念慮が強化され暗示的な後押しにもなりやすい。
非行問題(少年犯罪)でも自殺問題でも『類は友を呼ぶ』が悪い方向での相乗作用・感情伝染・同調行動になってしまうことがある。つらいことがあったり虚無感に陥ったりして死にたくなった未成年者は、やはり親友を相談相手に選びやすいが、相手が誰か(その人がどんな信念・気持ちなのか)で結果が大きく変わってしまう。
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