人間社会からなぜパワハラ(広義のいじめ)はなくならないのか?:集団社会の序列・強制の構造

人間社会の身分・階層・序列・財力(お金を払う側)とパワハラは歴史的にも結びついてきたが、『職場・仕事』は現代でも自由・平等の人権が通用しづらい(ノーが言いづらい)数少ない領域ではある。

「職場でパワハラ受けた」3人に1人 厚労省が調査

人間は『社会的な動物』と言われるが、この社会性には『集団組織の上下関係・役割意識・責任履行の適応』が含まれる。上司が専制的で精神的に攻撃・圧迫するタイプだとその集団組織は『サル山の序列階層・上意下達の世界』になってしまう。人間はメンバーシップの地位・役割を獲得すると集団規律に盲目に従う性向は強い。

パワハラやモラハラのような集団社会の支配・従属の統制手法が残存しているのか・進化論的な根本の理由は『群れ(生産集団)を離れては生きていけない太古からの恐怖』であり、現代でも大半は『会社(生産集団)を離れて自力で生計を立てることが難しい不安』によって会社・上司・空気(お金を払う側)に対し萎縮しやすい。

パワハラやモラハラをされやすい人とされにくい人は分かれるが、その差異は職場で主導権・空気を握る上司・先輩・勢力に対し自分がどのような存在と見なされているかによって生まれる。協調的・友好的で役に立つ戦力と見なされるか、従順でなくても敵に回したくない抵抗力・愛想を持つ人材とみなされる人は回避しやすいか。

人権・法律・倫理を盾にすれば、パワハラやモラハラと戦って一定の損害賠償などを取ることはできるかもしれないが、職場の人間と上手くやっていけないと長期的にそこで働き続けることは難しくなるか主観的に居心地の悪さのストレスが強まる。職場・仕事は複数の人間が相互に影響を与え合う集団力学が常に働く場である。

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