日本のスペシャルティコーヒー・ブームの嚆矢となったのが『ロブスタ種』ではない『アラビカ種』の普及だったが、これによって『苦くて渋い』のコーヒーのイメージが『果実のような酸味+花のような甘い香り』のイメージへとシフトすることになった。
1杯1850円!スタバからパナマ産“ゲイシャ種”のリッチなコーヒーが登場
カフェで飲むコーヒーの大半は、どの銘柄・産地でもアラビカ種で高級な部類に入るものを使っているようだ。ショートで400円近い価格は高いが、コーヒーの味の品質は10年前と比べれば(苦味・渋みの好みで個人差はあるが)上がって飲みやすくなった。1杯1850円はブランド・希少性のプレミア価格で極端に高いが…。
お店で飲みたいという人以外は、パックで持ち帰って自分で抽出したほうが安いが、『パナマ ゲイシャ』というコーヒー豆自体は、他の通販で200g5000円程度で売られているようだ。スタバの『アウロマール』というのはゲイシャの中でも品評会で優勝したブランドなので、他のゲイシャよりも高い価格設定なのだろうが…。
ここまで高いコーヒーは、色々な産地・レベルの豆を比較しながら飲むコーヒマニアに近い好事家の飲み物かもしれないが、『価格の適正水準』はともかく『豆の味・風味・香りの違い』はある程度スペシャルティコーヒーを飲み慣れている人なら明瞭に分かるとは思う。ワインと同じくコーヒーも趣味の世界ではある。
アラビカ種の良い豆は、ブラックコーヒーで飲んだほうが美味しい、味覚の甘さ以上に香りの甘さで満足させるという傾向があるように思う。砂糖やミルクによる味覚的な甘さを重視するなら、コーヒー豆よりもスイーツ的な飲み物の好みにこだわったほうが良いわけで。コーヒーもワインもアロマの嗅覚刺激で楽しめる飲み物ですね。