教員に限らず『純粋培養・一組織でのキャリア完結・専門バカ』の問題は、様々なスペシャリストや組織であったが、企業も一般社会の常識・外部の情報から隔離されやすい所はある。
世間知らずの教職員に民間研修が急増中 接客業、電話応対、果ては大型船の操舵まで
ただ専門家・教員・幹部に限らず、社会一般の常識やスキルとして、『他者と対面や電話で気持ちよくコミュニケーションできるスキル』はやはり必要だろう。医師・教員・社長でも電話での応対がハキハキしておらず、何を言っているのか分からないような小声でしゃべったり、一方的に電話を切るなどの非常識な人もいる。
接客接遇・電話応対のスキルは、営業職・受付案内・電話営業などでトップレベルの人の応対は特別な専門性と快適さを持ち一朝一夕に学べないが、企業組織でそれなりの地位や役割を担っているにも関わらず、『話し方・言葉遣い・人との接し方や雑談・声の大きさや礼節』等がガタガタで不快感を与えるようなのは違和感がある。
教師だけでなく世襲の政治家・官僚なども、一般社会の常識や庶民の暮らしぶりは知らない可能性がある。
一方、個人の主観的な幸福度・満足度でいえば、国家公務員1種のキャリア官僚でも、『ワーク・ライフバランス』が完全に狂っているワーカホリックで、日にちが変わるまで働き続けているだけの人も多いので、そういった人が庶民より幸せかは価値観次第ではあるのだろう。
大企業の幹部候補でも国家公務員のキャリアでも生涯賃金はそれなりに良いが、仕事そのものをライフワークの生き甲斐くらいに思えないと、早朝から深夜までのハードワークで心身をすり減らすだけで老後を迎えるようなことになってしまう恐れもある。
公務員になりたいと思う人の中には『俗世間の風に当たらなくて済むから・市場経済の浮き沈みや不安定さと関わりたくないから』という超安定思考・事なかれ的な保身もあるだろうが、国家公務員か地方公務員か部署はどこかなどでも『ワークスタイルの個人差』は相当に大きくなる。まぁ、民間企業にも働き方の多様性・個人差があり、中にはノルマ達成・利益のため何でもやる非常識なブラック企業もあるので一長一短ではあるが。
民間企業の待遇が悪いほうの基準に合わせるのも問題なので、本来は「公務員の報酬水準の適正化」と「民間企業の労働法制の遵守の徹底と利益配分の適正化」を行わなければならないのだと思う。元々、売上そのものが上がっていない中小零細だと配分そのものができず低賃金になる根本の問題解決は難しいけれど。