LGBTの権利拡大は世界的な趨勢だが先進国において『生産性』を普遍的価値とする近代のヘテロセクシャルと婚姻制度の規範的結合が緩み始めた事も影響している。企業におけるLGBTの差別禁止は必要だろう。
LGBTの差別禁止は『非LGBTとの均等待遇』であり『LGBTのアファーマティブ・アクション(積極的優遇措置)』ではない事に注意が必要だ。LGBTだけを理由に仕事上の不当待遇をしてはならないという事であり、『職務上の適性・見た目の自然さ』等の観点でMTF男性が受付や接客に採用されづらい等はあり得る。
LGBTの人権尊重と雇用上の均等待遇は、LGBTであることだけを理由に採用面接を断られない、不当な雇用待遇(昇進上の不利な扱い)をされないという事である。『職場でトランスな性自認・性的指向の強調』をしてもいいという話ではなく『性別違和感のないヘテロな男女と別の基準で仕事の評価をされる』わけでもない。
日本では一般人のLGBTのイメージが希薄であるため、トランスジェンダーや同性愛を強調する芸能人・水商売のようなLGBTのイメージが強い。それもLGBT差別・色物化の一因になりやすい。ヘテロと異和的な性自認・性嗜好ばかり問題視されやすいが、LGBTである事を隠さなければならない環境・意識が問題なのだ。
認知症高齢者を標的にしたリフォーム詐欺もあったが、特殊詐欺も含む認知症者の経済被害は増大している。財産管理する家族・成年後見人もいなければ、法改正しても契約の取消請求する人自体がいない。
金銭の価値さえほとんど分からなくなった重症の認知症者の場合には、『金銭の詐取・損失の苦痛』は少ないにしても『生存・生活に必要な金銭の不足』が問題になる。これも大きくは本人よりも周囲の家族(面倒を見る後見人)の悩みになりやすい。金銭の管理能力と金銭価値(希少性)の認識能力とはかなり違ったものでもある。
同じ認知症患者でも重症度や認知能力の高低には大きな個人差がある。『大量購入・高額商品購入』を繰り返しているようなケースでは、不必要な工事を終わりなく繰り返したリフォーム詐欺のように、本人が気づかなくても周囲が気づいて通報する事もある。認知症や詐欺でなくても高齢者は人と接するための消費も増えやすい。