甘利明経済相に建設業者の口利きの「政治とカネの問題」が浮上したが、本人に現金50万を手渡した証拠(録音テープ)が事実なら責任回避できない。答弁も「記憶が曖昧なので整理したい」と言葉を濁していたが、建設業者から自分自身が現金供与を受けていないとはっきり断言したわけではない。
千葉県の建設業者は「URとの間の複数の建設トラブル」があり、甘利明氏の事務所に相談した。紛争仲介の口利きをしてもらった見返りに現金・接待で合計1200万円を贈賄したとされる。初回の口利きで、建設会社に2013年8月、URから約2億2000万円の補償金が支払われたが別件の建設紛争は解決できなかった。
この政治とカネの問題が週刊誌で表に出てきた経緯は、甘利明氏の公設秘書が「URとの別件の紛争解決」を請け負って、様々な接待・現金の要求を繰り返したにも関わらず、実際にはほとんどURに働きかけずに何の解決の成果も得られなかった事(口利きの請負の事実を秘書が曖昧にしたので強い不信感を抱いた)が発端という。
甘利明氏が公設秘書に直接「URとの建設トラブル解決の仲介」を指示したかは微妙だが、「公設秘書が現金を受け取った事実」については週刊誌記者の本人の目の前で行われたとある為、言い逃れが難しい。甘利氏本人も50万を2回受け取ったとされ録音テープがあるというが、その事実認定と甘利氏の記憶が争点になる。
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