桜島は日本の活火山の中でも活動性の高い新しい火山で、数千メートルの噴煙を上げる噴火は珍しくない。だが熊本地震の直後だけに『地震の断層のズレ・阿蘇山の活動性との相関』が気になりやすい。
熊本地震と桜島噴火の影響を考えると、阿蘇山周辺だけではなく、霧島連山・開聞岳など南九州の火山帯への安易な立ち入りはやめておいたほうが無難だろう。姶良カルデラと阿蘇カルデラの活動性に関係があるかは分からないが、九州の断層・火山の活動性は高まっていると見て、注意・警戒を怠らないようにしていきたいものだ。
桜島噴火の古い記録では、『続日本紀』に764年(天平宝字8年)に現桜島に相当する場所で大噴火が起こったと記される。近しい年代では、文明(室町の1471年)・安永(江戸の1779年)・大正にも大噴火があり、1914年(大正3年)の大正大噴火では桜島と大隅半島が地続きになる地形の変化が起こった。
桜島は頻繁に噴火して灰を降らせる厄介な火山でもあるが、鹿児島県にとっては県の象徴として思い浮かべて貰いやすい重要な観光資源でもある。桜島の火山活動が落ち着いて、九州全域の火山と断層が小康状態を保ってくれるとありがたがいが、2000年代に入ってから九州以外の地域でも自然災害の発生率が上がった観がある。
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