消費税増税を2019年10月に延期するとした安倍首相:解散総選挙はすべきか。

消費税増税の延期は株式市場や景気にはプラスだが、『財政再建の先送り』は社会保障制度の不信を強め国債の信用低下のリスクはある。増税延期と議員・歳費の削減をセットにして財政再建の姿勢は見せるべきか。

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麻生太郎氏のいう衆議院解散で総選挙をして『消費税増税の延期の是非』を国民に問うべきの意見も、『増税の選択責任』を国民に押し付けているだけでナンセンスだ。大半は税金は安いほうが良いので延期に賛成に決まっている出来レースのようなもの。消費税増税も焼け石に水、社会保障が維持しづらい窮状が根本問題なのだ。

日本は超高齢化社会だから有権者の約4割を占める高齢者に、現行水準の社会保障を長期的には維持できなくなる現実(今よりも厳しい生活・福祉になる)を説明できる覚悟のある政治家などいるはずもない。『社会保障ありきの予算』から『財政ありきの社会保障』への軌道転換ではかなりの問題・犠牲が噴出する。

永続する経済成長神話・人口増加神話に酔うことのできた今までなら、いくら国債発行をしてもいつか返せるという自信を持てたが、一般会計の国家予算約100兆円の約50%を『社会保障・国債償還』が占めるようになり、その比率は上がっても下がらず、税収も30~50兆円のレンジから何倍にも増える可能性が見えない。

消費税増税は家計負担にとっては確かに大きな問題だが、1%消費税を増税しても税収は約2.5兆円しか増えず、毎年約1兆円増える社会保障を税収増だけでカバーしようとすればいずれ消費税はEU先進国並みの20%台に近づく。日本は元々年金・健保以外の社会保障が弱く、企業福祉がないと自分・家族の自己責任領域が広い。

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