堀江貴文氏は本質を突く発言もあるが言葉遣いの悪さで損をしやすい。『口喧嘩』は話題を拡散するが信用は落ちる。東国原英雄氏との論争の原因は『橋下徹の大阪都構想』だったが、堀江氏の『橋下氏が大阪都関連の本を出してない』の事実誤認もあった。
堀江氏が、大阪都構想を成功させるために橋下徹は特に高齢者を説得するために『大阪都構想を説明する本』を出せば良かったという発言をして、東国原氏がこれに『本を出すなんてお金がかかるだけで効果がない・メディア出演のほうがマシ』と噛み付いた。そもそも橋下徹は既に『体制維新―大阪都』という新書を出していた。
結論は、橋下徹氏は『大阪都構想の必要性・手段と目的に関する本』を出版していてもなお大阪都構想は実現できなかった。本の出版による宣伝・説得の費用対効果については『出版にはお金・時間なんてかからない』という電子出版を想定した堀江氏にも理はあり、東国原氏の『自費出版は金がかかる』を時代錯誤と見たのだろう。
初めは東国原氏が堀江氏の本による宣伝方法に対し『本の出版て(笑)』とアイデアを馬鹿にした発言をしたことがきっかけではあった。本が宣伝に有効という意見に納得しない東国原氏が半ば一方的に話を続けて、堀江氏が『バラエティ番組の企画ごとき』と真剣な返答を放棄するかのような態度を示した。
すると、東国原氏が『バラエティ番組の企画ごときとか言ってる人間(バカ)もいますが』とコメントし、堀江氏がそれに『てめー』と喧嘩腰になったというわけだが、お互いにエキサイトして感情的になり過ぎてしまったのだろう。
Twitterをリアルタイムでフォローしていた人にとっては面白い論争コンテンツになったとも言えるが、堀江さんが東国原さんに直接会った時に謝罪したことでとりあえず一件落着となったようだ。
堀江氏は冗談めかして『かちこみをかけられないようにホテル暮らしで事務所などの所在を定めないようにしている』と語っているが、ノマド的な羨ましい暮らしぶりではある。東国原氏は『殴り込みをかけようかと思った』という過去のたけし軍団の講談社襲撃事件をイメージさせる不穏当な発言をしていたが、きわどいギャグではあるものの、政治家・公人に選挙を経て再びなる意図があるなら失言には注意したほうがいいのだろう。