千葉の25歳姉による21歳弟の殺害・遺体切断事件:騒音トラブル・実家の主導権争いか?

今までの報道を見ていると、父親が数年前に死去し(母親はそれ以前に離婚しており)、姉・弟の二人で一軒家で暮らしていたが、『実家内の主導権争い・弟の騒音(音楽ゲーム・友達と騒ぐ)』できょうだい仲が険悪になり、長年の我慢が爆発して衝動的な殺人に至ったような感じの事件である。

遺体は21歳弟、DNA型鑑定で確認 千葉の切断遺体

『生活音・音楽・バカ騒ぎ(連日人を集める)』による近隣トラブルは多いが、相手がきょうだい(家族)で何度注意やルール設定をしても変わらない場合には、余計に怒りや不満、怨みが募ることはある。殺害は行き過ぎだが自宅・住宅街は『静穏な生活空間』であるべき社会通念・常識が何年も通じないストレスは大きい。

家で大音量の音楽を流さない(聴きたいならヘッドホン)、家で大勢の仲間を集めて大騒ぎしない、深夜早朝は大きな音を出さないよう気をつけるなど、社会生活・共同生活に適応する為の教育・しつけも関わるが、親が早くに別れたり死去したりで家で騒いでいても放任的な状況が続いたのかもしれない。

姉が親に代わって生活態度を注意して改めさせれば良いというのは正論だが、弟が10代の頃はまだ姉の影響力で抑えられていても、20歳を超えて成人になり腕力も強くなりつるむ友達も多く、社会人になって働いて姉以上に稼ぎ出しとなると、元の性格・関係もあるが姉の注意や訴えを全く聴かなくなった可能性も高い。

事件の原因の一つは実家における主導権争いにあると思われるが、きょうだい喧嘩の際に弟は『ここは俺の家だ』と家の所有権を訴えるような物言いをしていたという話もある。殺害まで行った背景に、妹の部屋を占拠されたと元恋人に語った姉が自立困難なバイトなのに『家から叩き出すといった(家にいられなくなるといった)脅し』を強く受けた等もあるのかもしれない。あるいは、売り言葉に買い言葉で騒音を立てる生活態度を強く注意したら、暴力を振るわれて思わずかっときて刃物でやり返したなどの流れも考えられるのだろう。

姉も弟も実家なしで十分自立できるだけの所得がなかったと思われるが、それだけに主導権・所有権を巡る喧嘩がエスカレートしたか。介護施設で職員をする弟のほうが所得が高く、家に関連する経費を多く払えた事で『発言力・強制力』を強めた可能性もある。自宅内ではできるだけ関わらない家庭内別居のような形だったとか。

家族間問題や同居人トラブルにも共通するが、相手と同じ屋根の下で暮らしていながら、一切相手の姿や行動を見たくないとか、その人の出す音のすべてがイライラして仕方がないというほどに人間関係が悪化したり嫌悪感・怒りが湧いた場合は、同居を継続することに一定の犯罪発生リスクがあると言えるかもしれない。

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