老後の生活不安で個人投資額は4年連続増加。老後に必要な貯金は2875万円らしいが。

現代の気分が閉塞する原因の一つが、若い時から『老後の人生設計・高齢化と社会保障』に意識が囚われ、将来の備えに追われ続けている事だろう。『制度的な先細りの予定調和』の圧力によって、いくらお金を貯金していても足りないという不安が強くなるし、年金の減額や制度の改悪というのが常にプレッシャーとして働きやすい。

老後に必要な預貯金2875万円…貯蓄より投資に移行!? 資金運用は4年連続増

近代国家は国民の老後・障害・病気に備えるため『税・保険料』による社会保障(年金・福祉・健康保険)を制度的に充実させてきたが、経済成長と人口ボーナスが終わって『低成長・人口減少のターン』になってから、これらが『再分配後の格差・生活苦の一因(負担と給付で恩恵を得られるのは現高齢者だけ)』にもなった。

社会人になって実際に税・保険料を負担する人の少ない10~20代前半までは、『老後の人生設計・高齢化と社会保障』がいかに『現在の若い自分の多くはない可処分所得』を削り取るかを実感できないが、収入の4割近くは税・社会保険によって天引きされ、この負担率は30年後には収入の6割まで拡大するが給付は逆に減る。

老後に必要な預貯金2875万円は現在の年金給付水準(40年勤務で月額16万前後)が維持されてる前提だから、年金給付開始年齢の引き上げや年金の減額といった制度改悪があれば必要な預貯金額は増える。今でも3000万近い現金を持つ高齢者世帯は少数派で、毎月積み立ての分散投資も長期継続できないと効果は乏しい。

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