近代以前は『身分・暴力』、近代初期は『勤勉道徳・物作り労働』によって『ルックスの価値』は低かったが、現代はメディア・豊かさ・労働の変質で人生を美を愛でる娯楽にしたい人が増えた。
美男美女は高収入を得やすい事実。ブサイクはコンプレックスをバネに馬車馬のように頑張るしかないのか?
芸能人のイケメンや美人が好きな人は、若者だけでなく高齢者にも若手演歌歌手や宝塚の追っかけをするような人は多い。メディアやネットを介し『好みの容姿・愛嬌(サービス精神)のあるアイドル』を現実のストレスを癒す娯楽として終わりなく消費する構造があり、昔と比べ『愚直・働き者の評価』が認めづらくなっている。
格差や貧困の問題は深刻化しているが、現代社会の相対的な豊かさや技術革新、コンプレックス商法が『人間の労働価値』を変質させたり落としたりした。それにより『他者に知覚的・対面的な快感を与える人や仕事、対人技術』が高く評価されやすい時代潮流というか、自他の見かけに頓着する自意識過剰が生まれたともいえる。
メディア普及は、芸能人というモデルを通して『現時点における一般的な美人・イケメンの基準』を示して半ば洗脳し、若い世代のネット文化はInstagramなどで『自己像呈示の写真娯楽文化・見た目の相対比較・恋愛や人気』でどうしても見た目の優劣コンプレックスをゼロにまではしづらくなっている。
日本では欧米ほど美男美女のビジネスパースンや専門家の有利はないのだが、ルッキズムやビジュアル文化は現代の華やかで豊かな外観を持つ消費文化と結び付き、美容市場の拡大や現代人のメンタリティを『変則的な優生思想』のように間接的・強迫的に規定する。比較の優劣を抜けて自分を受け入れられる基盤を持てるかが重要。
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