滑落して一週間の遭難から、74歳の登山者が生還:登山計画と各種の遭難・遭難死のリスク

74歳で北アルプスを単独登山できるのは並の体力・健康度の高齢者ではないですね。計画の甘さは、年齢・体力に照らして活動時間・歩行距離が長かったのだろうか。一週間の露営で生存は身体が相当強い。

生還74歳「感謝でいっぱい」=「計画甘い」反省も―富山

登山中の長期遭難による生還・死亡の経験談は多く残されていて、ヤマケイ文庫などで書籍も出版されているが、生還できるか否かの分岐点の第一は『怪我の程度』と『季節・気温・天気』である。第二は『パニック状態になって無駄な動きをしないか(ルート探索で更に怪我をしないか)』、第三に『非常食・装備』が来るだろう。

積雪期・冬期で夜の冷え込みがなければ、最長1ヶ月近い遭難期間とサバイバルを経て自力下山したような特殊な事例もある。70代だと体力・病気の問題もあるが、逆に基礎代謝が低いので、じっとしていれば空腹耐性が若い人より高い可能性もある。冬山かつ高山だとシュラフや防寒装備があっても一晩で死ぬケースは多い。

登山の遭難で死亡リスクが高いのは、やはり滑落・転落による即死か大怪我になるが、『致命的な頭部損傷・内臓損傷』がなければ脚を開放骨折して組織腐敗し蛆虫が湧きながらも、数週間の露営で生存しギリギリの衰弱状態で救出され、治療によって脚の切断をなんとか免れた奇跡的なケースもある。

冬山・高山の条件に『悪天候・吹雪』が加わった場合、道迷いで日が暮れてしまえばかなりの確率で死亡してしまう。冬でなくても秋や春でも高山の夜や雨は冷え込みが厳しく、気温が低ければ数日間でも生存は困難になる。冬の高山で強風が吹くと、台風並の強さでザックから物を取り出せなくなるかツェルト等は飛ばされて失う。

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