統計学は母集団のサンプリングでほぼ結果が推測できる。既婚者の多くは子供を持つ為もあって結婚し、現代では避妊・家族計画で出生数は意識的に制御できる事から、『今いる子供の数』は『夫婦にとって望ましい数』になりやすい。
幸福度が高まる暮らし方とあるが、初めから既婚者であれば『子供二人』を理想とする価値観が多数派を形成している影響があり、実際に子供が二人以上いる夫婦は『二人以上欲しいと思って作った人』が大半である。二人までは要らなかったのに避妊に失敗して仕方なく産んだという人のほうが極めて少ない。
二人以上の子供がいてより幸せになったという人は、初めから自分たちが『二人以上の子供がいる家庭を作りたいという希望』を持っていた比率が高く、『自分たちが望む子供の数・家庭の規模』を実現できているのだから自己実現的に幸福感は高くなるが、その前提がない人と幸福実感の基準が同じかは分からない。
計画性重視の現代では、自分たちが子供のいる家庭を築きたかったという希望だけではなく、そこに『複数の子供を育てられる経済力と目的意識』や『子育てを手伝ってくれる近くに住む両親』も加わりやすい。複数の子供が欲しかった人がその子供を安心して育てやすい条件・環境を持つのだから幸福感が増加しないわけがない。
現代は基本的に『子供が欲しいと思う人+責任を持って育てようと思う人』でないと子供を産まない。子供が欲しかった人(一人産んでもう一人欲しくなった人)、育てる覚悟がある人だけにサンプルを絞れば『子供2人以上』は幸福の条件になる。一方、子供が欲しいと思ってない人、育てる意志が曖昧な人はその幸福の条件が変わってくるはずである。