最年少市長の藤井浩人美濃加茂市長の収賄疑惑、本人は『身の潔白』を主張

29歳の最年少市長の収賄事件は残念だが、市長当選前の市議時代に現金を受け取ったとされ、藤井浩人美濃加茂市長は『事実無根(業者から現金は受け取っていない)』として身の潔白を晴らしたいとしている。

公共事業の口利きや贈収賄の問題は古くからあるが、競争入札も談合・情報漏洩で骨抜きにされた時期は長い。公正な競争入札が実施できないことによる『コスト増加(納税者の間接的負担)』の問題もあったが、今回はわずか数十万円の現金で議員としての信頼を全て失うようなことをするのかという疑いは確かにある。

全国最年少市長の岐阜・美濃加茂市長逮捕 事前収賄容疑

地方議員からすれば同じ公共事業をするならどこの業者でもいいし、安い価格で請け負ってくれるならなお良いという事になるが、キックバックを受け取ると『不要不急の公共事業』の動機づけになる恐れもある。特定の企業が『御用商人』のようになって、他の企業の参入機会を情報の囲い込みで排除する問題にもなる。

小さな自治体や過疎の地方では、実質的に競争入札などが上手く機能せずに地元・近隣の特定企業がほぼ継続的に工事を請け負うような事もあるとは思うが、『地方議員に賄賂を送る行為』があると、自治体・住民のニーズではなく企業の利益・存続のニーズのために議員が議会で工事・備品購入の必要を訴えるなど不正を誘引する。

今回のような十万円単位のお金だと、法律に違反している感覚や権限を悪用している意識が希薄になりやすい面があるかもしれないし、『特定企業への利益誘導』はその後の継続的な関係性を強制される恐れもある。

国政でも政治資金規正法は『ザル法』であり、政党を隠れ蓑にして企業・団体の要望込みの金はついて回るものだが……今回の収賄事件は『金額の小ささ・本人の明確な否定・業者からの一方的な現金の押し付け』を考えると、本当に藤井市長が現金を受け取って便宜を図ったのかには疑わしい部分(誤認逮捕・冤罪の可能性)もある。