若者の『○○離れ』の多くは、『お金がかかるモノ・活動・嗜好品からの離脱』として解釈できるが、『活字離れ』は記事にあるように電子ブックも含めた『ディスプレイを介したテキストの閲覧』にかなり置き換えられた影響もあるだろう。
『テレビ離れ』もウェブとの競合によって視聴時間が減少したと見ることもできるが、テレビの視聴率に占める中高年層の割合が高いために、『高齢者に合わせた番組・広告・ニュース・社会時評の編成』が多くなり、若者にとって必ずしも見て面白いメディアではなくなってきていることも影響している。
若者が離れているものランキング Top5
若年層の雇用構造の変化は『非正規雇用率・低賃金労働率の上昇』をもたらしているが、このことは『今のまま働いていればいずれ自分は中流階層になれるだろうという合理的予測』を困難にし、『将来不安・貧困回避のための節約・貯蓄の姿勢』を強めることになる。
もう一つはブラック企業問題やワーク・ライフバランス志向とも重なるが、日本の企業社会における働き方の選択肢は『フルタイムで丸一日を費やす長時間労働をする』か『パートタイム(非正規・バイト)で短時間労働をするか』しかなく、『ほどほどに働いてある程度余裕のある収入を得る』ということが実際には難しい。
“お金・中流的な消費スタイル”を重視するか、“時間・節約的な消費スタイル”を重視するかで若年世代ほど価値判断の個別の違いも大きくなっているが、お金と時間とやり甲斐を両立させられるような幸運なワークスタイルを確立できる人は少数派である。
続きを読む 若者の『○○離れ』:雇用構造の変化・将来不安・脱コミュニティ化・自他の分離との相関 →
ウェブ論壇なる書籍もあったが、きっこや山本一郎、ちきりん等は『ブログ全盛期』の2005年~が注目度が一番高かった時期かも。2010年頃まではざっとチェックしてたがツイッター論戦がメインの時代になってからは読んでないし、全体的に見てもソリッドな主張・見識が目立つ個人ブロガーはあまりでなくなってきているように感じる。
「ネット論壇」を語るなら、知ってて当然な基礎知識
ネット論壇は『同じテーマの議論の角度や材料を変えた繰り返し』といった様相が出てきてから、新規参入者が減ってかつてほどの盛況を見なくなった。ブログのトラックバック機能(他ブログへの言及機能)がほとんど使われなくなった変化やmixiのログイン率の低下(mixi内の議論の不活性化)とも重なるかもしれない。
続きを読む ネット論壇の有名人と個人ブロガーの存在感の低下(RSSリーダーの消滅) →
アイドルは世代が変わっても、結婚・起業・蓄財したりで完全に芸能界からイグジットしない限り、『芸能人・人気商売としてのキャリア』は続く。後藤真希は家族面のトラブルもあったが、ビジュアル含めた電子書籍系でのビジネスでもするのか。
後藤真希が芸能活動再開「頑張っちゃいます!!」
キュレーションという概念は、佐々木俊尚の『キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる』で広まったりもしたが、ウェブやリアルの情報(コンテンツ)をまとめたり編集・共有したりして新たな価値・意味を付与するといった定義になる。
続きを読む 後藤真希が芸能活動を再開、キュレーション・マガジン“Alifis(アリフィス)”を展開。 →
NHKの籾井勝人会長の人事は、先日健康上の問題で検査入院となった内閣法制局の小松一郎局長の人事にも似ているが、『政府(安倍政権)の代弁者に近い役割を果たそうとする人物』が、『判断・職務の自主自律が前提となる公的組織』のトップに就いたという構造的問題を孕んでいる。
法律・政令・条約案の審査および法令の合憲解釈と調査を担う内閣法制局は、『法の番人』として最高裁判所と双璧を為す法律(法権力)の有効性を調整し判断する機関であり、安倍政権下では『集団的自衛権の解釈改憲(条文改正なしでの日米同盟を前提とする集団安保)』をどのように判断するかに注目が為されることが多い。
内閣法制局長は内閣の一員ではあるが、政府・首相の見解や恣意的な国益の主張に追随して後押しする立場ではなく、『客観的・中立的・立憲的な見地』に立って閣議に付される法律案や行政施策が、現状の憲法と法律に矛盾・違反なく整合しているかを判断しなければならない立場にある。
ここに安倍首相が個人的に交遊が深く価値観も一致しているとされる小松一郎氏を配置したことで、内閣法制局の中立性や前例からの合理的判断に変化が生じるのではないかという疑いが持たれたりもしたが、NHK会長という職務も『公共放送の中立性・客観性・国際性』を担わなければならない立場にある。
続きを読む NHKの籾井勝人会長の発言と『公共放送の政府との距離』 →
政治経済・社会・思想の少し固めの考察から、日常の気楽な話題まで!mixiの日記・つぶやきのログも兼ねてます。