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アメリカの原爆投下は、なぜ日本人の怨恨・屈辱を長引かせなかったのか?:戦後日本の幸運なサクセスストーリーと90年代からの停滞ムードからの国民意識の変化の兆し

こういった疑問を抱く人も近年は特に増えているようだが、この答えは『終戦前後の大日本帝国の支配体制及び生活状況が悲惨であり既に厭戦気分が強かったから・自国の政治家や軍人が統治しているからといって必ずしも日本人の生命及び権利が大切にされていたわけではないから・アメリカの占領統治が日本人の反感を買わないことに腐心したから』ということになるだろうか。

何より、戦後日本の実際の歴史的な歩みには、敗戦のショックや屈辱(暗い見通し)を打ち消すだけの焼け野原からの復興・前進・急成長による明るさがあり、それは大勢の日本人にとって日本がアメリカと同等の豊かさを持つ先進国に成り上がっていくというサクセスストーリー(非軍事的な経済競争・技術開発での勝利)として受け取られた。

血も涙もない『鬼畜米英』と教育されていた日本人は、戦争に敗れれば男はみんな殺害されたり奴隷にされ、女は強姦でもされるものと思って決死の総力戦に奮戦したが、いざ実際の占領統治が始まるとアメリカ軍は暴力的・虐待的な支配や使役を行わず、むしろ日本人の飢餓・貧困・不自由に配慮する焦土からの復興支援プランを示したことで、日本人の大多数は肩透かしを食らった。

日本政府は配給を滞らせて飯を食わせてくれず、逆に食糧をすべて軍のために徴発していったが、メリケンは庶民でも飯(パン)が食えるような食糧支援プランを講じてくれた、戦後すぐの荒廃し尽くした焦土における飢えと不安、そこに与えられた米軍からの配給食糧の恩恵は、長年の教育で刷り込まれた日本人の欧米憎悪(白人の鬼畜視)を緩やかに崩すに十分な効果を持っただろう。

アメリカから流入する華やかな文化文物・娯楽・映画・ファッション・進んだ機械は、『日本の後進性』を第二の黒船ショックのように刺激して、大日本帝国時代に持っていた、日本はアメリカやイギリス以上に先進的な素晴らしい国(日本人はアメリカ人やイギリス人よりも皇国・天皇から赤子として大切に処遇されている)という幻想があっという間にかき消されてしまった。

軍事的な総力戦で敗れただけではなく、国民の自由や幸福、娯楽、政府の社会福祉や人権保護、男女平等の領域においても、日本はアメリカやイギリスに及んでいなかった現実を突きつけられる格好になり、『明治維新以降の殖産興業・自由民権・物質文化の向上』が昭和初期に頓挫してしまったことで、日本人は『国・天皇のために全てを捧げなければならない臣民(命・身体さえも拘束され得る非自由民)』にとどまっていたことに気づかされるのである。

結果、日本人は『初めから勝てない戦争(圧倒的に経済・物量も軍事も文化娯楽も進んでいる米国との無謀極まる戦争)』に政府や軍から騙されて駆り出されたという被害感を持つことにもなった。これは半分真実、半分捏造とでもいうべき被害感である。

当時は戦争(外国嫌悪)や国家主義(天皇崇拝)に賛同して貢献するような国民になるように教育されていたのだから、『戦争反対・個人主義・平和主義』などの価値観を持つ国民は殆どいなかった。

満州事変や国連脱退、三国軍事同盟、真珠湾奇襲など、英米との軍事的緊張が高まり衝突していくイベントに際して、日本人の大多数が興奮して拍手喝采したというのも事実である。日本の帝国主義や国体思想は『国民教育の前提』なので、日本の支配圏の拡大やアジアでの軍事的プレゼンスを押さえ込もうとする英米が嫌いな国民が多いのは当然といえば当然であった。

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動物の権利と人間のエゴイズム:加速するセンシティブな倫理観

20世紀後半から倫理学には『動物の権利(アニマル・ライツ)』という分野が設けられたが、動物の生命や感覚にも『人になぞらえられるべき一定の価値』があるという倫理観・判断基準は比較的新しいものである。

人間は動物を家畜化して食肉にしたり、医学・科学の発展のために実験動物として利用したり、学術・鑑賞のために動物園の檻(研究室の飼育環境)に閉じ込めたり、愛玩するために品種改良したり飼育したりする。

その意味では、人間は動物を人間のための『価値ある資源』として利用する存在であり、『動物虐待』と『必然的・不可避な利用(食用・鑑賞用・飼育用・実験用など)』との差違もまた人間的な感情や感覚の受け取り方に由来することになるだろう。

一方的に殺される側、利用される側の動物からすれば、『人間の側の理由・事情・必要性』などどうでもいいことではあるが、動物は人間との知能・実力(戦闘能力)の差によってどうしても『一切殺されない・利用されない存在』になることは現実的に不可能である。

映画『猿の惑星』のシーザーのように、人間と同等の知能と意思疎通能力・戦闘能力・道具製作を持った『新たな種(人類の天敵の種)』でも出現しない限り、地球上において『食肉・飼育をはじめとする人が必要とする動物資源の利用』を実力行使でやめさせられる種は不在だからである。仮に、進化した類人猿や宇宙から飛来した異星人に、人類が取って代わられたとしても、次は『人類に代わった優性種』が他の動物資源を利用しないという保証は何らないが。

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腕時計をつける人は昔より減ったが、つければつけたで便利:時計の実利性とステータス性

腕時計には『時間確認・追加機能の実利性』だけではなく『高級品(装飾品)・ブランド(ファッション)のステータス性』があるが、現代では後者の『モノのレベルによる差違化・ステータス性の顕示』にこだわる人が過去よりも大幅に減少した影響もある。

腕時計をつけていないと社会人失格!?

時間と日にち(曜日)を確認するだけの実利的な目的なら、数千円~1万円台の時計でも十分にその目的を達せられるし、現在では1万円でも『電波時計+ソーラー電池+防水』があるので下手をすれば十万円以上の機械式よりも機能(精度)では勝る可能性がある。低価格モデルの機能性向上による高級時計のコモディティ化。

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家庭環境や親子関係が悪い事は“殺人(犯罪)の免罪符”にはならないが、

『生命・人生の価値』を学べない劣悪・冷淡な環境で育てられた人や誰にも大切にされていない孤独感を抱えた子供のほうが、そうでない子供よりも性格形成プロセスにおいて精神的な悪影響を受けやすいという現実は深刻な問題として今も昔もある。

<高1同級生殺害>自分のことを「僕」1学期は登校3日

殺人のような凶悪犯罪にまで至る子供は少ないが、『親からの虐待・ネグレクト(無関心)・裏切り・親の反道徳的な生き方』は子供の心や性格構造に深刻なダメージを与える。

自分の生きている価値が分からないから(現状が孤独でつらくて親・他人・社会が憎かったり軽蔑したりしているから)、他人の生命の大切さ(先生・みんなのいう生命の尊さ)も共感的に実感しづらいという反社会的性向を強める恐れがある。

未成年者の非行や暴力、犯罪集団化、いじめ、軽犯罪、ひきこもりなどの背景には、『親からの虐待やネグレクト(子の放置・子の教育の責任放棄)』や『学校と家庭の両方での孤立化(話せる共感し合える相手の不在)』、『親の反社会的・反道徳的な言動の影響(見せかけの外面だけは適応的だが家庭内では冷淡さ・虐待・DV・不倫があるなど)』などが見られることが多い。

家庭環境が悪いから、親から愛されなかったから(父親が妻子を放置して好き勝手に遊んでいたから)、唯一の理解者だった母親が死んだからといって、無関係な友人を殺したり傷つけることは正当化できないし、それは『本人の甘え・身勝手さ』に過ぎないという厳しい意見も多くある。加害者よりも人生を強制的に奪われた被害者のほうが酷い目に遭っているというのも、殺人という重大な結果から見れば当然の意見である。

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イスラエルとハマス。パレスチナ自治区ガザの終わりなき紛争を誰がどう解決に向かわせられるのか。

イスラエル政府とイスラム原理主義組織ハマスのガザ地区における戦いは、イスラエルの強硬な右派である『ネタニヤフ政権』とパレスチナ自治政府の過激派勢力『ハマス』が、双方共に『相手から先に攻撃してきた・相手が先に停戦案を破った・やらなければやられる』と“自衛権”を主張して紛争を継続している。

圧倒的に武力で優位に立っているイスラエル軍は、ガザ地区への陸上部隊の侵攻と空爆によって、1000人以上のパレスチナ人を殺害したが、その中にはハマスのメンバーでもテロリストでもない一般市民も多数含まれている。避難所となっている学校・病院も空爆の攻撃を受けているという。

武力や兵器ではイスラエル軍にまともに対抗できないハマスも、継続的にロケット砲を市街地に撃ち込んだり決死の自爆攻撃を仕掛けたりして、46人(うち民間人3人)を殺害しているが、過激な武装闘争路線によって支持を受けてきたハマスは勝目のない戦いであっても『対イスラエルの攻撃姿勢』をやめることはない。

パレスチナ問題は『怨恨と報復の連鎖』によって戦争が終わらないと言われるが、実際には権力や武力を持たない一般市民が『紛争の継続』を望んでいるのではなく、『やらなければやられる(相手は交渉ができない嘘つきである)という強硬派の政府や武装勢力のプロパガンダ』によって戦争・武力による恫喝が不可避なものだと思い込まされているというのに近い。

パレスチナ問題の解決の王道は、『パレスチナとの共存・協力を求めるイスラエル政府』と『イスラエルとの共存・協力を求めるパレスチナ自治政府』が誕生して和平交渉をすることである。

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熊本県・球磨川の親子三人が流された水難事故。川遊びのリスクを自覚した遊び方。

水難事故は夏に川・池で遊ぶ事が当たり前の昔はもっと多かったが、水流・深さの変化のある川では『子供の膝下の深さ』以上には行かせないくらいの用心がないと、事故の可能性はゼロにはならない。

川遊び中の親子3人流され、両親が死亡 熊本・球磨川

子供を浅い所で浮き輪で浮かせているから大丈夫という事はない。小さな子供を連れている時には、浮き輪無しでも確実に楽に足がつけられる深さ、川の流れで岸から離れないような場所を慎重に選んでから遊ぶことが何よりの予防策。川の流れや海の波は一度深い場所へ流されると、泳ぎが達者でも人力では戻れなくなりやすい。

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