オリンピック招致のプレゼンでは、安倍晋三首相が何が何でも東京に五輪を招致するために、『汚染水問題は完全なコントロール下にある・沿岸の0.3km2の範囲内に汚染水は閉じ込められている』としたが、汚染水問題の難しさと怪しさは誰も直接的に福島第一原発の排水領域には足を踏み込めないこと、東電・政府関係者が出してくる数値を半ば鵜呑みにする形でしか汚染状況を把握できないところにある。
セシウム濃度測らず排水=7タンクエリアの滞留水―福島第1「緊急措置」・東電
海洋流出した汚染水に含まれる各種放射性物質の正確な濃度も不明であり、今までも繰り返し想定外の海洋流出が起こっていることから、不安が高まらざるを得ない部分もある。安倍首相のいう0.3km2の範囲外であれば一切の放射性汚染がないというのは『直接の実測値』ではなく『理論的な推測値』であり、また東電が出してくる相当に低い(実際の人体への悪影響も低いと予測される)汚染濃度に依拠した話でもある。
汚染水問題は抜本的解決をやり遂げない限り、毎日約400トンの量で増加を続け、それを貯蔵するタンクだけでも膨大な数とコストが必要になり、『既存のボルト締め型の貯蔵タンク』では既に接合部に隙間が生じて、そこからの汚染水の漏れが懸念され始めている。
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ニュース報道番組において特定の芸能人(ご意見番的な比較的高齢の司会者)の名前を冠に据え、『メインパーソナリティの価値観・審判・生き方』をもってニュースや政治・経済の問題を裁断していくという番組編成のあり方に疑問を感じる。
みの自粛の「朝ズバッ!」冒頭でアナ神妙
例えばこの『みのもんたの朝ズバッ!』だが、メインパーソナリティであるみのもんたの『独断的な素人談義・大衆迎合的な道徳の押し付け』を受け付けない視聴者にとっては『ニュース番組としての価値』は限りなく低くなってしまう。
他のニュース番組やワイドショーも似たりよったりかもしれないが、みのもんた氏や小倉智昭氏などは番組の司会者でありながらも、議事進行以上に『個人的な見解の一般化』に熱心な向きがあり、あたかも『正解のあるようなニュースの伝え方』をする。
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戦後の無秩序な焼野原から高度経済成長期の工業の隆盛を経て、サービス産業・知識情報産業・人材管理が発達した現代に至ったが、私たちは時代が進むにつれて清潔(潔癖)になり異物・暴力に過敏になり、『自分ではない何者か』に自分と家族の権利や時間、健康、財産などをわずかでも傷つけられることに我慢できなくなり、『伝統共同体(ゲマインシャフト)の絆』はほぼ崩壊してお互い様の精神も薄れてしまった。
一切の汚れや乱れ、リスクを許容できないほどの『予定調和的な約束された路線』を求めるようになってしまった先進国の人間は、逆説的に『生存・生殖へのハングリー精神』を喪失して、『約束された人並みの安定した路線』を歩むための参加資格を得られないように感じるというだけ(経済社会・企業雇用・公務員職などのキャリアの正統性から逸れたと感じるだけで)でもう私の人生はダメなのだと自殺してしまうような脆弱なメンタリティが世を覆っている。
地面にわずかでも落とした食べ物は汚いから捨てなければならないし、パッケージが少しでも破損した商品は不良品だとクレームが来て、わずかでも形が変形したり黒ずんだ野菜・果物は市場で安く買いたたかれて、新品の洋服が少し泥や食品で汚れようものならヒステリックな悲鳴を上げなければならない、外のトイレは完全に清掃された新品に近い洋式トイレでないと安心して用も足せない(和式便器は子供にはもう使い方もわからない)、子供達の目線からすべての性・暴力の表現は消し去られなければならない……もはや自然の大地や生きるための欲望に根差した人間のバイタリティを発揮できる余地・足場(共同性・本能性の立脚点)が『快適でクリーンな現代社会』から失われようとしているように見える。
そろそろ歩きタバコを「法律」で規制すべきか?
無論、WHOや欧米先進国が主導する国際的な禁煙運動・健康増進運動の流れには抗い難いし、健康被害や煙害、火事の原因、保険負担増となるタバコを規制すべきとする疫学的・科学的・心情的(非喫煙者の心情)な『正論』にまともに反論することも難しい。
自由主義社会では『愚行権,不健康な飲食物や嗜好品を摂取する権利(食事と運動の健康的なライフスタイルを実践しない権利)』はあるはずだが、タバコは『有形・有害の煙』を風で周囲に飛散させたり『危険な火』を用いるので、『本人自身がすべてのリスクを引き受ける嗜好品』とするには喫煙者だけが集まる隔離型の喫煙専用スペースを準備しなければいけないという論理に行きつく。
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アサド大統領が居座るシリア政府が、シリア国民に対して『神経ガスの化学兵器(サリン)』を使用した疑いが強まったとして、アメリカやイギリス、フランスの議会から『軍事介入』を求める圧力がかかっている。
当初、シリアへの軍事攻撃に消極的だったオバマ大統領も介入に動かざるを得ない立場に追い込まれているが、『シリアへの軍事介入』は米英仏にとって『米欧主導の世界秩序が生きているという政治的パフォーマンス』以上の意味合いが乏しく、中途半端な攻撃をした後の『シリア+イラン+周辺アラブ国の反応の仕方』によっては中東全体が極めて不安定な状況に叩き込まれることになる。
アメリカ主導(米英仏)のシリア・アサド政権に対する軍事介入の可能性と混迷を深める中東情勢:1
アメリカの軍事制裁に怒ったシリアやイランなどが『アメリカへの代理的な報復』としてイスラエルを狙ったらどうなるか。イスラエルは化学兵器どころか『自国の国家安全保障上の必要性』があれば“予告なしの先制核攻撃”さえ有り得ると主張する過剰防衛の国でもあり、アラブ国から一方的な攻撃を受ければ核を用いなくても『倍返し以上の反撃』をすることはほぼ確実で中東戦争が勃発する。
引き金を引いた手前、アメリカは否応無しに泥沼の中東戦争に参加せざるを得なくなる、下手をすれば財政再建中の米国の国家財政が長期の軍事費を支えきれずに敗退する醜態を晒すだろう。
『米欧の民主主義・自由主義・人権思想・市場経済を掲げる世界秩序』の範疇から、中東・イスラーム圏が完全にすり抜けていく恐怖は、米国を頼りにできずにパニックになったイスラエルが核兵器を使用する恐怖と背中合わせだ。国際情勢が米ソ冷戦以上の緊迫下に置かれてしまいかねないが、よくよく考えると、『日本の9条改正・集団的自衛権の行使』というのは時期が時期であれば、こういった今までの日本の中東外交史の努力を台無しにする対立・制裁に巻き込まれる『ハズレくじ(中東アラブ諸国からの怨恨・怒り)』をひかされるリスクがあるものだ。
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アメリカ合衆国は国際軍事戦略の規範として、『大量破壊兵器(ABC兵器)の使用』だけは許さないということがある。如何なる理由があろうとも『核兵器・生物兵器・化学兵器』を戦争(内戦)やテロで使用した国家及び勢力に対しては、即座に厳しい軍事制裁を科す原則を貫くことで、大量破壊兵器の拡散を防いでその使用を不可能なものとしてきた。
無論、長距離弾道ミサイルを保有する反米国家が、核兵器を開発して使用した場合に限っては、アメリカといえども自国が直接攻撃されていない限りは国内に核を撃ち込まれる不安から、『即時の軍事制裁・核の報復攻撃』に踏み切ることは極めて困難だろう。
言い換えれば、アメリカが神経質なまでに化学・生物の大量破壊兵器の使用を絶対に許さない姿勢を示し続けているのは、『人道的な理由・義憤』もあることはあるが、『化学兵器・生物兵器のレベルでさえも使えば大変な報復・制裁を受けることになるぞ(核兵器は言うまでもなく完全な禁忌だ)』との睨みを効かせるためである。
“NPT体制”を崩そうとする『北朝鮮・イランなどの核開発』を強く牽制して、核を保有しても絶対に使うことが許されないことを分からせ、『欧米主導の磐石な世界秩序』が依然として機能していることを立証するために、『アメリカの軍事制裁』は欧米と日本、イスラエルなどから必要とされている側面がある。
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藤圭子さんが情緒不安定になって感情・気分の波が激しくなり、妄想・幻覚・興奮といった精神病的な症状に苦しめられ始めたのは、娘の宇多田ヒカルさんがまだ小さな頃からだった(具体的に何歳かは記されていないが)ということから、藤圭子の精神疾患あるいはパーソナリティ障害のエピソード(症状の履歴)は相当に長いということにはなる。
藤圭子さんは米国の心療内科での長期入院の経験があり、付添人がいてもなお自殺企図を起こしたことからもその精神疾患の程度は重く、あるいは重症うつ病のような抑うつ感・希死念慮・厭世感が慢性的に生じていた可能性がある。
『家族との長期的なコミュニケーションの断絶』が耐えがたい孤独感・疎外感につながっているというような本人の述懐もあったようだが、元夫の話などでは家族といる時にも精神的に不安定になることが多く、家族としても『どういう風に接して上げれば良いのか分からない・ネガティブな感情や興奮に自分も巻き込まれてしまって苦しい』という事情があったのかもしれない。
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