「医学・医療」カテゴリーアーカイブ

DeNAのウェルク問題から注目されたインターネット上の医学情報の真偽の見分け方:西洋医学のエビデンスと現代医学の限界

医学知識はネットでも得られるが、『医学の知識と治療の実践は異なる』の理解も重要だ。深刻な病気の科学的根拠のある治療は、通常素人にはできない。

「医師でもウソ発信」 ネットの医療情報、現役医師が教える見抜き方 国立がん研究センターに聞いてみた

勘違いも多いのだが『西洋医学の標準療法』というのは、『臨床試験・科学的根拠・合法性・保険適応』などが担保されている可能性が高いだけで、『絶対に当該疾患を治せる保証』があるわけではない。商業主義の根拠のない治療法に騙される人の多くは、『病院での治療でも治せない病気・病状』であることも多いだろう。

近年、アメリカなどの統計的研究で『抗うつ薬・抗精神病薬などの向精神薬の無効性・有害性』を指摘する研究者やメディアも増えているように、『臨床試験(治験)のエビデンス・特に精神機能への薬剤の効き具合』に関してさえ、西洋医学の標準療法は万能(間違えない)ではない。身体医学の薬は精神医学よりは確度は高いが。

精神医療は薬の効き目と副作用の境界が曖昧化しやすく、リスク対効果の焦点でも評価が変わるので特殊だが、病院でも治らない病気は『慢性的な体調の悪さ・不定愁訴・アレルギー(自己免疫)疾患・特定疾患(難病)』を中心に多いといえば多い。治らない患者は『経過観察・対症療法・慢性化』となり、一部が代替療法に縋る。

続きを読む DeNAのウェルク問題から注目されたインターネット上の医学情報の真偽の見分け方:西洋医学のエビデンスと現代医学の限界

福岡博多の原三信病院へのタクシー突入事故、ブレーキ異常は見つからず,  大分で行方不明の2歳女児が無事発見されるなど

〇タクシー運転手の踏み間違えなのか、プリウスの回生調整ブレーキの欠陥なのか、詳細な解析を待たなければ分からないが、300mもブレーキが反応せず制止できない欠陥があれば致命的なものになる。

病院突入のタクシー、6月に車検合格 定期点検異常なし

2010年に同じプリウス30系のブレーキのリコールがあったが、『ABS作動時のブレーキの効きの遅れ・弱さ』に対応するもので、プログラム修正が行われたという。ユーザーの不具合報告で走行距離が10?20万キロ以上など長くなると、制動距離が延びるといった問題も指摘されているようだが、事実関係は不明だ。

ブレーキが効きにくい不具合は、どんな車種でも整備不良やパーツの経年劣化で起こり得る問題だが、プリウスなどのハイブリッドカーのブレーキでは『コンピューターによる電子制御』があるので、物理的なパーツやブレーキ液の問題だけでは分からない部分がある。人間の操作も記録されたイベントレコーダーの解析が待たれる。

ブレーキが効かないという状態が、具体的にどんな状態なのか報道はないが、ブレーキペダルに反力(踏み応え)があったかなかったかでも故障の種類は変わる。防犯カメラでブレーキランプの点灯が確認できれば、踏み間違えの有無は判断できると思うが、サイドブレーキを踏むかPボタンを押せばもう少し速度は落ちていたかも。

続きを読む 福岡博多の原三信病院へのタクシー突入事故、ブレーキ異常は見つからず,  大分で行方不明の2歳女児が無事発見されるなど

慢性疲労症候群(CFS)が血液検査で診断可能に。 mixiのSNSとしての長期継続性はなかなかのもの

○慢性疲労症候群(CFS)は他の身体・精神疾患で説明がつかない強度の慢性疲労の除外診断で診断されることが多い。原因は様々な仮説はあるが不明で、大半の医師は実際に診断した経験自体がないだろう。

血液検査で診断可能に?=慢性疲労症候群―大阪市大など

慢性疲労症候群は医師によっては、原因不明の不定愁訴や曖昧な自律神経失調症に近い認識で、真剣に診断しないケースも多い。実際、『慢性的な疲労感・活動性の低下・身体各部の不調』は多くの疾患に共通するのでCFS単独の確定診断は相当に難しいはずだが、血液検査で診断可能性があれば医師が向き合う姿勢は変わるかも。

現代人は広義のストレスの影響があるので、慢性的な体調不良や疲労感、だるさのようなものをうっすら感じている人は多数に及ぶ。疲労感・倦怠感・集中力低下で日常生活が困難になる慢性疲労症候群はうつ病との区別が曖昧化しやすいが、自己否定感や自殺願望のようなものはなく、基本は6か月以上続く身体症状の疲労になる。

続きを読む 慢性疲労症候群(CFS)が血液検査で診断可能に。 mixiのSNSとしての長期継続性はなかなかのもの

高齢化社会における医療費削減案の健康ゴールド免許, 今の若者にワサビ嫌いの人が増えている?

○高齢化社会で医療費は上昇するが、医療費削減に貢献した健康な人にインセンティブ(認定証・自己負担減・現金還元等)を与えるは政策オプションとしては有り得る。軽症者にとっての医療費節約・セルフメディケーションの動機づけになる。

定期健診で自己負担減?「健康ゴールド免許」に賛否両論

公的健康負担の保険料負担は重く、特に会社との折半がない自営業者ではかなり重い。健康でほとんど病院に行かなくても月額5万円以上(年間60万円以上)の保険料負担は珍しくない。1年間に一定以上の医療費を使わなければ、1万円の還元というだけでも支払う側としての気持ちはかなり違ってくるだろう。

生死に関わる重症・重傷患者の医療費は削ることはできないし削るべきでもないが、定期健診や健康増進に努めて実際に医療費をほとんど使っていない保険料負担者は、『公的健康保険制度の相互扶助に特に貢献しているので、一定のインセンティブを与えてもおかしくはないし、結果として若年層の支援制度にもなる。

続きを読む 高齢化社会における医療費削減案の健康ゴールド免許, 今の若者にワサビ嫌いの人が増えている?

幸福感を感じるための『努力』と『認知』と『諦観』の方法論:無意識の生活習慣を変える

『人間関係と仕事の充実・目的意識・経済的余裕・達成感ある活動』を軸に、『運動と休養・スキンシップ・日光浴・バランス良い食事・今ここからの楽観主義』があれば幸せかもしれないが、それは手軽・簡単な方法でもない。

“超手軽”に幸せになれる6つの方法

『超手軽に幸せになれる方法』としてセロトニンやオキシトシンを増やせば良いというのは脳内ホルモンの化学的還元主義だが、『脳内ホルモンを増やせば幸せ』というより『自分にとって望ましい状態に近づく努力』か『現状のあるがままを無理せず受け容れる諦観』かによって、人は今よりかは良い精神状態になりやすい。

続きを読む 幸福感を感じるための『努力』と『認知』と『諦観』の方法論:無意識の生活習慣を変える

首・背中の不調と意識の症状:スマホ症候群(VDT症候群)と運動しすぎのオーバーワーク

最近、めまいや吐き気、意識水準の変化を伴う『首・肩・背中の不調』に悩まされて、ようやくここ1週間で自己治療のポイントが見えて回復基調になってきたが、タイムリーな記事だった。

悪化すると新型うつにまで至るぎっくり首の危険性

『ぎっくり首』になった人の話は聞いたことがあったが、僕の場合は『慢性的な肩こり・首の不調』を、このくらいなら耐えられる範囲で運動機能にも支障がないから大丈夫だと思い、10年以上にわたって長年放置してきた結果だった。

一応、整形外科や耳鼻科にも行ってレントゲンなどいくつかの検査を受けてみたが、頸椎・脊椎の骨格や神経系には異常がなく、首の筋肉の過度のこりによる自律神経系の症状だろうという推測で終わった。

整形外科で一度受けたリハビリで、背筋を伸ばすような形で細長い枕を縦に敷いてするストレッチで気分が良くなったので、自分で姿勢矯正とストレッチを工夫して続けていたらだいぶ楽にはなってきた。

病院の簡易な検査では原因不明で病名もつかなかったが、視点よりやや下にある画面(ディスプレイ)を見るために、首・肩周りの筋肉に過度の負荷をかける姿勢を長期にわたって取ったことによる『スマホ症候群(PCのVDT症候群)』みたいなものだろう。

スマホよりも、実際はパソコンのキーボード使用のほうが負荷が強いので、パソコン使用時の姿勢と目線も改善して、利用時間を少し減らした。

本の読書もやや下を見る固定姿勢なので好ましくないが、とにかくパソコンにしろスマホにしろ本にしろ、何十年間のスパンにわたって一日の時間の大半を文字・情報の読み書きに費やす姿勢の持続というのが、『首・肩・目』に相当な負担になっているものということを改めて実感した。

続きを読む 首・背中の不調と意識の症状:スマホ症候群(VDT症候群)と運動しすぎのオーバーワーク