「心理」カテゴリーアーカイブ

加計学園問題についての雑感:安倍首相が1月20日まで獣医学部新設計画を知らされてなかったのは有り得るのか?

加計学園の加計孝太郎氏は『安倍首相との人脈による獣医学部新設の手応え』を周囲に語っていたとされ、安倍首相が中立でなく自分に加勢してくれる印象は持っていた。問題発覚後は一切質問に答えない。

<加計新学部>獣医師会の北村氏が反論へ 山本担当相発言に

人情として『長い付き合いのある親しい友人』がある目的を必死に達成しようとしていて、自分に友人に力を貸せる『一定の影響力』がある場合、法律に触れる領域まで踏み込まないとしてもある程度便宜を図ったり推薦・保証の言葉を述べたりする可能性は高い。政治や行政が完全に中立公正と考えるのも余りに無垢だが。

山本幸三担当相も『加計ありき』だったとは思うが、この獣医学部問題は『対抗馬となる学校法人』が京都産業大だけでプレイヤーが少なすぎ、『加計学園を贔屓した印象』は薄まった。これが国立大など10校以上が名乗りをあげ、明らかに知名度も教育水準も突出していない加計が選ばれたなら相当な不正の嫌疑がかかっていた。

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神戸5人死傷事件の容疑者の黙秘とひきこもり:凶悪犯が黙秘する心理

黙秘権は『弁解しようのない利己的な大量殺人』や『恥辱となる性犯罪・社会不適応などの絡む犯罪』で行使されやすいがこの事件も根底に自立できない長期のひきこもりと家族との不仲があったと推察される。

<神戸5人死傷>「黙秘します」祖父殺人容疑で孫を再逮捕

容疑者は一度就職してやめてから長期にわたりひきこもっていたようだが、それなりに外出・社交・娯楽を楽しめる怠惰型・遊び人型のニートではなく、隣人の誰にも姿を見られない極端な断絶型・非遊興型のひきこもりだったようである。『自分をバカにしている・噂話で中傷』等の被害妄想を伴う精神疾患があった可能性もある。

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タトゥーを彫れるのは医師免許所持者のみとすべきなのか?:現代におけるタトゥーのファッション性と偏見・差別の心理

アンダーグラウンド文化にも法整備の網をかけるのが現代だが、刺青を彫る為だけに医師免許を取得する人はおらず、医療行為とはかなり異なる動機付けによるものなので、『彫り師』の別資格を創設すべきだろう。

広がるタトゥー、彫るのは医師のみ? 法整備どうする

日本では刺青は、反社会的な暴力団や粗暴な性格、内面の屈折、犯罪行為を連想させるために忌避されやすく、偏見・先入観をゼロにすることはできない。海外でもタトゥーが普通のサラリーマンで一般化しているとまではいえず、『芸能・スポーツ・肉体労働・不良や遊び人の文化・やんちゃな自己主張や攻撃性』と相関している。

刺青・タトゥーには確かに『ファッション性・芸術性・文化性』のプラスの側面もあるが、日本だけでなく海外でも『大人しくて真面目なタイプではないという悪ぶった示威的な自己主張』がタトゥーには含まれる。欧米でも男はマッチョやアウトロー、女はビッチやパリピのイメージと重なり、反知性・反骨精神の意味合いもある。

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子供のいない人生について後悔するか後悔しないか?:自分で自分をどう納得させて自己洗脳できるかが問われる

人は決定的な苦境や欠乏に落ち込まなければ、プライドと自己洗脳によって『後悔しない知的動物』だが、子供は人生の価値観競争になりやすい。80代になれば尚更『今になって後悔することの意味』はないものだ。

81歳の今だから語れること「子どものいない人生に一度も後悔はありません」

『子供のいない人生に意味はない・寂しい』というのも、『子供のいない人生で後悔・寂しさがない』というのも、それぞれのやり直せない選択の自己補強であり、共感者・賛同者を増やしたいとする洗脳合戦でもあるが、あまりに強い(違う人を全否定する)自己主張だと逆に『自己信念の揺らぎ・不安』の漏出になってしまう。

客観的に80代にもなれば、生命の炎がか細くなり、自己意思を貫徹する土台の脳・健康そのものが揺らいできて、頑固になる人もいるが、かなりの割合の人は『まぁまぁ、あなたも頑張ってきましたねというこだわりの無さの境地』に至る。年を重ね『自分らしさへの過剰なこだわり』が緩む方が精神的に余裕のある人になる。

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恋愛で何度も失敗しても女性は幸せになれるか?:幸せには“維持のモード”と“変化のモード”がある

個人の幸福追求は人並み(世間体)とセットになった『宗教なき近代の信仰』だが、どんなに良い状態でも自分の納得がなければ『幸福実現の終着点』はない。維持も変化も手間がかかる。

恋愛で何度も失敗する女性は、いつか幸せになれるのか?

『これ以上のものは要らない、もう別の事はしなくても良い(もう別の誰かにアプローチすることもない)』と納得できれば維持(保守)のモードに入れる。就職・結婚・子供は維持のモード(別の選択を捨てやるべきことが明確に)の一つの踏ん切りになる。変化(探索)のモードと維持(保守)のモードは、人間の心と人生の振り子で、人に完全な幸せの固定がないことの現れだろう。

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huluでアニメ『美味しんぼ』を見返してみての雑感:現代社会も30年で大きく変わってきた。

バブル期前後に放送の雁屋哲『美味しんぼ』、huluでたまに見るが約30年でいかに『日本社会の常識・感覚の前提』が変わったか実感させられる。8話『接待の妙』はどケチな大企業社長に寄付を頼むため高級料亭で接待するも激怒され、ホームレスの案内でデパートの試食品を食べまくって満足させるが今なら炎上回だろう…

新聞社や百貨店、ダイエー的なスーパーが好景気に沸き成長を続けている背景も、1990年前後の日本経済を表している。東西新聞社にせよ飲食店にせよ、情緒的結合による家族主義経営の終身雇用形態で、派遣社員もいない。主人公・山岡にしても仕事自体はやる気が乏しく、競馬新聞片手にさぼりまくって上司に悪態をつく…

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