「心理」カテゴリーアーカイブ

川崎無差別殺傷事件と「排除と包摂・不遇な人生」、アイドルを辞めた後の処世術、栗原勇一郎の虐待事件と妻へのDVなど

○川崎無差別殺傷は広義のテロだが「社会憎悪・他者否定の要因」を外的な支援・助言でゼロにすることには限界もあり、世界でも「包摂と排除・被害妄想」による無差別のテロ・乱射等が起こっている。

川崎殺傷 襲った男は麻生区の51歳 両手の包丁を無言で振りかざす (毎日新聞 – 05月28日 20:39) http://mixi.at/a8wA2qE

自分で自分の人生を楽しいものにして、精神を正常に保つことは半ば義務でもあるが、「長期間(数十年以上)に及ぶ疎外感・不適応・価値観(生き方)の歪曲による影響」がある場合、その被害妄想・自暴自棄からくる社会憎悪や他者否定をゼロにすることは困難か不可能に近い。51歳の男の今までの人生の中身にもよるが。

約半世紀に及ぶ人生の中で、岩崎隆一容疑者という男が、どのような幸福・不幸や苦楽、喜びと悲しみ、快楽と苦痛を経験してきて、誰を愛し誰に愛されたのか、どのような価値観や倫理観を蓄えてきたのか。

あるいは、長期に及ぶ不適応・ひきこもりなどで無為・疎外・被害感の人生を送って怨恨を溜め込んだだけなのか。

生命はある目的・意味・利益(快)を志向し前向きに燃やさなければ、澱んだり歪んだりして腐敗しやすいのもあるが、岩崎隆一容疑者が約半世紀を不完全燃焼で何の目的や利益、楽しみもなく燻り続けたならば、精神と身体に淀み・歪みが鬱積した恐れがある。

明朗心と現状打開の意志、ユーモアと楽しみを喪失すれば人は危うい。

精神と身体を縦横に活用し、経済・社会に参画して役割を見つけ必要以上のお金を何とか稼ぐこと、恋愛・色恋で好みの異性と楽しむこと、あるいは真剣に結婚・家庭の道に進むこと、教養・趣味・スポーツなどで知性と肉体を練磨すること…総じて「今日よりも明日を楽しむ姿勢」を維持し努力することが大きな過ちを防ぐ事になる。

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仕事・育児の忙しさと自由時間の価値、知らない異性と話すことが難しくなった現代、時給1300円のZOZOのバイトなど

20世紀前半まで「モラトリアムな個人の時間・自由」など庶民にはなく、男は労働・兵役、女は結婚・出産育児・孫や老親の世話のうちに寿命が来たが、現代人は個人の幸せを無視できない。

「私って何者?」育児中、”自分が消えていく”感覚に襲われるママたち (ママスタジアム – 05月24日 13:01) http://mixi.at/a8s8Ytt

半世紀以上前の庶民の人生は、現代人の個人主義から考えたら耐え難い理不尽や義務・強制の嵐でもある。子供がたくさん産まれる社会は「(特に女性の)個人としての自由や楽しみが意識化されない社会」に近い。徴兵され20歳かそこらで死ぬ、炭鉱や鉄工所の労災で若くして死ぬも多く、私が何かを問う暇も個人的享楽もない。

1日12~16時間以上の過酷な肉体労働、狭い家で毎日朝から晩までの家事育児で子供はどんどん増えるといった環境は、現代人の感覚からするとブラックを超越している。実際、20世紀半ばまでの重化学工業や鉄鋼・機械、炭鉱・ダム・トンネルなどは労災死亡率が非常に高く、仕事が文字通り命懸けで自我や哲学が遠退く。

現代人は「個人としての自由時間・干渉されない自由領域」を重視する人が増加しているが、この欲求は歴史的に見ても王侯貴族でも(周りに絶えずお付きの者がいるため)、手に入れにくかったものである。

未婚化や少子化、早期退職の一因でもあるが、「一つの義務的な物事に一日全部は使いたくないの希望」は実現が難しい。

朝から晩まで長時間の仕事を何十年もしたくないと思えば、男性だと正規雇用のかなりの割合に適応できない。一日の8時間以下で拘束時間を減らすほど、収入も保証も評価も落ちやすい。朝から晩まで家族や子供のことばかりをしたくないと思えば、結婚生活や家事育児に何らかの支障が生じやすい。気楽なコミットは不可能に近い。

俺は時給10000円を確実に稼ぐ特殊なスペシャリストだからという人なら、一日三時間も働けば十分かもしれないが、そんな人は一万人に一人もいない。私は完全主義じゃなくアバウトだから、乳幼児でもずっとは見ません(怪我したら仕方ない)も、現代の親に求められる保護義務に違反しているとして叩かれるだろう。

○小中学生の女の子に誘拐・性犯罪などを目的に話しかけるのは許されないが、現代はナンパに限らず、知らない異性(同性も)にあれこれ話しかけることは一般的に容認されづらくなってはいる。何かを求められる説得・交渉・営業自体が害悪視されやすい。

不審者から一人の女の子を救った連係が話題 http://mixi.at/a8i7j55

小中学生の未成年者相手のペドファイルは明らかにアウトだが、よく知らない成人女性でも「雑談であれこれ返事を求める・お茶や食事に誘う・連絡先を聞く・関係性を作ろうとする」などは、基本的に場所や状況にもよるが、よほど気に入った相手でなければ迷惑である。大半の男性は、話題を選んで話しかけても基本喜ばれない。

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20代女性の恋愛はなぜ低調になったのか?、美人のデメリット、丸山穂高議員の戦争論の根本的な問題点と平和ボケ

○恋愛や恋人の必需性が落ちリスクも認識されているので、よほど好みの相手がいなければ女同士で遊んだ方が良いが多数派になっている。

10~20代女子が恋人に求めるのは「優しさ」、結婚相手には「安定した収入」 年上好きな理由は「デートのグレードが高い」 (キャリコネ – 05月15日 17:30) http://mixi.at/a8j4bao

収入や容姿、優しさ(尽くす)など要求が多いとの意見もあるが、20代女性で平均前後の容姿で相手に合わせるコミュニケーションができれば、ほぼ無条件に誰かにモテる。また、自分は男や性に対する欲望はそれほど強くない事も多いので、(自分から必死にアピールするのではなく、求めてくる男を認めるの形なら)自然そうなりやすい。

男と女のプライベートにおける完全平等は実現しにくいが、それは相対的に女よりも男の方が異性を性的に求める度合いが強いからで(恋愛絡みのストーカーや別れたくないで殺傷、性犯罪も男に多く、何歳になっても性的に活発)、女性は結婚や出産などやるべきことさえ済ませれば、男自身を強く求める人が相当に少ない。

特に、一見してそれなりの魅力がある若い世代の女性の場合、セクシャリティーにおけるボーナスタイムのようなもので、ある意味、一時的に学校でも職場でも誰かしら異性としての魅力に引き寄せられてくるので「何もしなくても今近寄ってくる男以上の人」を楽に捕まえられると思いやすいが理想を上げすぎるとピークは終わる。

○美人のデメリット…他の能力が優れていたり努力していたりしたとしても「見た目が良い以外の特長・実績」は評価されず「美人だから(笑顔でいれば周りが常に協力的だから)」で終わるの事例ではあった。

フリーアナ加藤綾子、初のビジネス書が絶好調 (ドワンゴジェイピーnews – 05月16日 15:00) http://mixi.at/a8kxNUo

しかし、加藤綾子さんが、明石家さんまやタモリ、著名アナウンサーとのコミュ経験からの学び、仕事ぶりと人間性の魅力を題材にして、「話し方のノウハウ」を提示しても一般女性が実際に使えるものは少なそう。そういった業界著名人と仕事・対話できるステージでのやり取りは、一般的な会話空間・人間関係とは異なる。

明石家さんまさんなども、コミュニケーションの達人や人間関係構築の名人のような扱いであるが、加藤綾子さん(剛力だの新川だの色々好きな人)に対するあからさまな好意の繰り返しの表示なども一般企業の上司などであればセクハラにもなり得るし、業界のポジションと共有された危険のない女好きの印象ありきの魅力でもある。

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嫉妬の心理、DVに遭いやすい女性の特徴、栗原勇一郎の虐待殺人とDV、AV出演強要問題など

○嫉妬の大小は気質・性格も関係するが、コミュニティや人付き合い、価値観、生き方の影響が大きい。世間体重視で頻繁に人付合い(近況報告)をして中流的な暮らしを営む意識が強いと嫉妬は芽生えやすい。

嫉妬心は男女間、恋愛関連だけではない…同性に抱いてしまった「嫉妬心」との付き合い方 http://mixi.at/a8hwyvg

適度な嫉妬心がある方が、ある意味で社会のメインストリームを歩いていて、「仕事・家庭・夫婦や子供・美貌」などで何とか所属コミュニティの平均以上に位置づけようと努力している人とも言えるが、過剰になると心身に不調が起きたり人間関係のトラブルになる。他人が気にならない人は「自分の世界に没頭できる人」でもある。

「他人がほとんど気にならない人・嫉妬もほとんどない人」は確かにいるが、そういった人は自営業だったり職場の人に恵まれていたりで、「自分より上の立場からものを言ってくる(嫌な物言い・自慢・皮肉等をしてくる)相手との関係」がそもそも少ないことが多い。嫉妬が多い人は、環境・周囲の人の発言の影響も大きいだろう。

○DVに遭わない女性は遭わない気質・性格をしていて、選択眼が無意識にDV気質の男を排除する。もしくはDVに遭ったとしても初めの一回で即座に弁護士に相談・離婚などゼロトレランスである。

母親、起訴内容認める=夫の暴力止めず-小4女児虐待死で初公判・千葉地裁 (時事通信社 – 05月16日 14:31) http://mixi.at/a8kWF7m

DVをする男性は「DVを受容する女性の見極め」に優れていて、またそういったDVをしても泣き落しや脅しで許してくれる女性が好みのタイプでもある。

基本的に、男女関係や夫婦関係を対等なものとは認識しておらず、「主従関係・上下関係・母子的関係」など歪んだ図式で解釈して下位の役割を段階的に押し付ける。

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岩倉具視が構想した「王政復古の大号令」の雑感、基礎年金納付免除の3号被保険者について、一途過ぎる男は別れる時のトラブルが多い、暴言夫のモラハラなど

○幕末の薩長と岩倉具視が主導した「王政復古の大号令」の歴史的意義は、当時最強の実力を持つ400万石の大大名だった徳川宗家・徳川慶喜を完全に新政府から追放する事に成功したことにある。大号令前の朝議に、徳川慶喜と松平容保(会津藩主)らも招集されていたが、暗殺を恐れて参加しなかった事で、大義名部を奪われた。

1867年の段階で、徳川慶喜が京都御所に参内した場合、薩摩藩に暗殺される可能性は確かにあったが、当時はまだ慶喜シンパの土佐藩・山内家や親藩の尾張藩・越前藩が詰めていて、長州は処分を解除されていなかったので、徳川幕府に味方する勢力もかなりいたのである。土佐・尾張・越前は徳川を政権に参加させたかった。

だが岩倉具視が構想した「王政復古の大号令」は、「旧幕府・旧朝廷の身分と権限の無効」を宣言する事に成功した。明治天皇の名前を出し「摂政・関白・幕府の廃止」と「総裁・議定・参与の設置」を決定し、旧幕府(徳川家とそのシンパ)・旧朝廷(五摂家)を一挙に新政府中枢から排除し薩長と岩倉が牛耳れる仕組みを敷いた。

天皇を神のような立場に擬制した一君万民は、幕府であろうと五摂家であろうと、天皇以外はみんな同じ人民であるという建前を作り上げた。本来であれば幕府・朝廷で高位に上がれない身分の薩長の功労者や岩倉具視ら下級貴族が、天皇親政と委任の建前で新政府の実権を握れるようになった。徳川家を「賊」とする動きを強めた。

土佐藩の山内容堂は、徳川幕府に先祖代々、恩義を感じてきた家柄で、ギリギリの段階まで徳川家を新体制に組み込むべきと主張して、それに越前藩の松平春嶽、尾張藩の徳川慶勝らも賛同の構えを見せていた。特に徳川家から身分も領地・財産も全て剥奪する「辞官納地」に反対し、内戦より徳川家を体制に組み込みたがっていた。

西郷隆盛は倒幕の功労者とされるがその歴史的役割の一つが、徳川家取り潰し(辞官納地)の御前会議で威圧的な存在感を示した事にあった。土佐藩の山内容堂、越前藩の松平春嶽、尾張藩の徳川慶勝という大大名が徳川家取り潰しに反対する中、西郷は岩倉に「短刀一振りあれば賛成させるに十分でごわす」と耳打ちしたという。

西郷隆盛は徳川家取り潰しを決定する小御所会議で、「短刀一振りの話(端的にはこのまま反対するならこの場で殺す・3000の薩摩藩兵が囲んでいる)」をして、小休止後にそれまで反対していた山内容堂・松平春嶽・徳川慶勝が急に意見を翻し、辞官納地で徳川家は新体制に加えず、没収に反対すれば賊軍とすることを決めた。

とはいえ、当時、最大・最強の大名で近代化を進めた軍隊も持つ徳川家が簡単に屈服するはずはなく、徳川慶喜は大政奉還して征夷大将軍も内大臣も返上したものの、領地については一部だけを献上すると返事するに留めて、400万石と大軍は温存していた。英仏に対しても、慶喜は徳川家が外交権を持つと説明していた。

○基礎年金免除の3号被保険者は、女性の90%以上が結婚・出産して過半が扶養範囲内のパートだった時代の名残で、「女性の就労率・独身率・離婚率の上昇」で不公平感は出る。

「働く女性の声を受けて”無職の妻”の年金半額案検討」記事に批判続出 ハッシュタグ「働く女性の声」に寄せられたリアル http://mixi.at/a8b9T6f

3号被保険者の不公平感が無かった時代は、過半数の女性と家庭が「3号被保険者制度による恩恵」を受けられた時代である。更に「働きたい女性でも男性並みには働きづらかった時代(一部のエリート・専門職・公務員を除き)」であり、非正規の仕事をしても会社から「扶養範囲を超えない年収での働き方」を半ば強制された。

非正社員で働いている女性で夫の扶養から外れて、自分で厚生年金を納めたり会社の健康保険に加入することは、できるとしても基本的に「やめておいた方が得(税と社会保険の負担が重くなり、途中でやめたら翌年が大変)」という価値観が共有されていた。今の若い世代は共働きがデフォルトで未婚率も高く前提が共有できない。

また、長期に3号被保険者でい続けることは、一見、楽なポジションに見えるが、若い層になるほど「男性一人の収入に依存するリスク」を認識しやすく、20代の平均所得では女性が上回っているので、「完全に仕事を辞める選択」はしづらい。また10年以上結婚して離婚すれば、その後の仕事・収入・年金のリスクが広がる。

良くも悪くも、男性の平均所得低下(単独で長期扶養困難)や未婚率晩婚率・離婚率の上昇、単身世帯増加などで、「夫婦単位・世帯単位の年金を含む人生設計」の前提が成り立たなくなってきて、「個人単位の年金・仕事・人生設計」の意識が強まっている。夫婦だから二人セットで困らない年金制度を考える前提が崩れてきた。

3号被保険者について「年金を払わなくても十分な金額がもらえる誤解」があるが、「あくまで夫と離婚せずに連れ添って、夫側の厚生年金(共済年金)と合わせれば普通の老後生活ができる金額」に過ぎない。3号被保険者は基礎年金(国民年金)のみなので、40年納付と見なされても月額6万円台しか貰えず、厚生年金はない。

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幕末史の孝明天皇と徳川慶喜の雑感、天皇制と元号の本質とは何か?、「美人」の人生は本当に得ばかりするのか?

○天皇は王政復古(大政奉還)で近代化を後押ししたが、日本の明治維新がスムーズに展開した理由の一つは、孝明天皇の天然痘による急逝だった。

当時の公家は穢れ思想で、動物の血液由来の種痘を接種せず、孝明帝は天然痘感染で短期間で死んだとされるが、佐幕派・親会津の孝明帝が存命なら薩長に倒幕の勅命はまず出なかった。

孝明天皇は36歳で崩御したが当時の平均寿命からしても圧倒的に若い。本来は後数十年は慶応の時代が続き、そうであれば薩長は錦の御旗を掲げられず、徳川幕府の早期瓦解もなかった。孝明帝は超保守派・佐幕派で外国人を穢れとして嫌い、開国にも強く反対していたため、下手すれば1900年近くまで日本近代化は停滞した。

孝明帝は徳川家と会津藩を忠義第一と最も信頼して、幕府を倒せというどころか、大政奉還せよとの勅命も出すつもりもなかった。公武合体派で幕府中心の保守的な政体を支持し、急進的な新政権などには反対であった。禁門の変で会津藩・松平容保を追放しようとした長州藩をひどく嫌い、朝敵として長州征伐にも賛成していた。

禁門の変で長州を追い出して京都政局を掌握したのは、いわゆる一会桑政権(一橋慶喜・会津藩・桑名藩)でそれをバックアップしたのが薩摩藩であり、1867年頃まで長州藩は尊皇攘夷の倒幕の主要勢力どころか、逆に朝敵として征伐されかけていた。ぎりぎりの時点まで、人材不足を除けば幕府の方が装備も兵力も上だった。

孝明帝が存命であれば、孝明帝と松平容保は非常に親しい関係にあり、徳川幕府と会津藩を朝敵と名指しして、薩長に征伐を指示する勅命は出なかった。

あるいは、第二次長州征伐時に徳川家茂が若死にしなければ、幕府軍は長州藩を処分できた可能性もある。だが孝明帝と徳川家茂の想定外の早逝が全て薩長に運気を傾けた。

孝明帝の後を継いだのが後の明治天皇(祐宮)であり、孝明帝には祐宮以外の男子はいなかった。そして、祐宮の母親は長州藩縁故の中山家出身の側室で、幕府よりも長州に深く肩入れし同情していた。長州嫌いの孝明帝から、長州贔屓の明治帝への歴史の急展開が、結果として錦の御旗を薩長にもたらしたのである。

15代将軍徳川慶喜は、討幕の勅命を警戒して自発的に大政奉還して、幕府・将軍の名目と体制を維持しようといたが、薩摩藩主体の雄藩がクーデターで朝廷を掌握して、岩倉具視らが王政復古の大号令を発令した。徳川将軍家を取り潰す辞官納地を命じたが、幕府側は猛反発して鳥羽・伏見の戦いから始まる戊辰戦争に引き込まれた。

○正当な皇位継承者の璽(しるし)である「三種の神器」を継承する「剣璽等承継の儀」は、歴史を遡れば南北朝時代には真剣にその所有権を巡り争ったが、古代の中国王朝にも「国璽・玉璽」と呼ばれる石造りの印鑑が正当な王・皇帝の証としてあった。現代では完全にフィクションで、三種の神器そのものもレプリカ・複製品だが。

天皇家に代々伝えられてきた「三種の神器」とは、八咫鏡 (やたのかがみ) 、草薙剣 (くさなぎのつるぎ) 、八坂瓊曲玉 (やさかにのまがたま) だが、記紀の伝説上は天照大神が所有して孫のニニギノミコトに授けたとされる。草薙剣の中世以前のオリジナルは、源平合戦の壇ノ浦の戦いで関門海峡に水没したとされる。

ただ壇ノ浦の戦いで海に沈んだ剣も、古代からの歴史ではレプリカであって、大元の神話時代からの草薙剣の現物を見た人はいないのである。

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