「心理」カテゴリーアーカイブ

男が妥協できない結婚相手の条件に『顔』が上げられているが、現代ではなぜ『容姿・外見』を重視する比率が増えたのか?

男が妥協できない嫁の条件1位は?

生理的嫌悪を感じない程度の顔の好みは誰しもあるが、顔に過度にこだわるのは“ロマンチスト(美・性の陶酔)”か“見栄っ張り(知人に見せたい)”の可能性が高い。性格・趣味・生き方も合うなら外見は良い方が良いが自らの価値に近しい相手になるのが大半。

美人やイケメンは『自分がその人を好きと思う心理』だけでなく『他者・社会が“良い女(良い男)”と評価・羨望すると想像する心理』によってパートナーである自己価値も高められるような錯覚をもたらす。顔へのこだわりはその意味で他人から異性選択をどう見られるか気にする見栄張り(虎の威を借る狐)の傾向はあるかも。

自分の容姿に劣等コンプレックスを抱えている人でも、『お前の奥さんは美人だな(あなたの旦那さんはかっこいいね)』と言われると、二人一組で価値判断されると解釈する人は、それで随分コンプレックスが解消し前向きになったりもするから一概に悪い事ではない。恋愛・結婚からそういった劣等感の呪縛解除を得る人もいる。

結婚できないで悩んでいる女性(男性)にしても、特別に扶養されなければ困るという人を除けば、『相手のいない孤独感・心細さ』もあるだろうが、『誰からも愛されない淋しい人と他者に見られているかもしれない想像』が悩みの核にある事も多い。社会的要素も持つ異性関係は『他者の目線とその想像』の影響もある。

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モラルハラスメントに苦しめられる人:モラハラによる無意識的な洗脳・暗示

精神的虐待のモラハラは多義的概念だが、端的に『一緒にいると自分に自信や気力がなくなっていく相手』は間接のモラハラ(価値引下げの暗示)を行っている可能性があり、人間的な相性が悪い。やはり、一緒にいて自信や活力を与え合えるような相手が最も良いのだが、モラハラの最中にいる時には『相手の本質』に気づけないものでもある。

三船美佳さんも悩んでいた? 「モラハラ」最新事情

自分に対する肯定・同意がなく、否定(ダメだし)や人格批判ばかりの相手は、本来付き合うべき価値や必要に乏しい。自分が悪いから仕方ないの方向でモラハラの自己暗示にかかるケースもあるが、犯罪・迷惑行為をしてるわけでもなければ、毎回『意欲・気力が挫かれる不快なメッセージ』を聞く関係の反復は人生のロスだろう。

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連れ添った夫婦の性関係はなぜ減少しやすいのか?結婚制度の歴史と異性関係のリアルな心理

生活時間を長く共有すると性的対象として見づらくなるのは、人間の生理学的な脳機能とも関係した普遍的変化で、性愛を生殖以外の刺激・楽しみとして見れば、家族制は『非自然的=倫理的なもの・意識と責任感で貞操を守るもの』と言わざるを得ない部分もあるのだろう。

性交渉のない既婚男女増加=若年男性「草食化」も―家族計画協会

日常生活の繰り返しと性愛の刺激との両立困難性、夫婦間の性的興味の低下は、今に始まった問題でもない。近代初期にも旦那衆等と呼ばれた富裕層は『生活の為の本妻』と『楽しみの為の妾(愛人)』を別枠とした。浮気は男の甲斐性や旦那(パトロン)・妾という言葉は、現在では男女差別の概念だが、性愛に関する人間の動物的本性の抽出か。

近代的な結婚制度や家族制度は『一夫一妻のエートス』によって、労働意欲や社会秩序、男女の充足感の形式的平等(外見・財力の性愛格差の隠蔽化)を支えているが、『浮気・不倫をされる不安感や倫理的な怒り』は昔のように必ずしも女性に特有ではない。男女間の主観的な力関係の認識に基づき被害感は変わる。

女性原理や女性の性的魅力の優位が強まる現代では、『女性に振られる・裏切られる悲しみや未練』を抱えた男(ストーカー化・うつ化男)が増える現象面の変化もある。この特定の男性(女性)から裏切られたり捨てられたりしたら生きていけないの『主観的な力関係の認識』は、『心理』と『経済』の二面から見る必要がある。

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“自分だけに優しい男性”と“誰にでも優しい男性”:異性への欲か人間性の成熟か

男女関係では『自分にだけ優しい要素』『関心・金銭等の有限リソースの優先配分』が求められる傾向は一般に強い。家族制度も『ウチを最優先する制度』だが、『男女の親密さを深める優しさ』と『人間性の現れの優しさ』はまた違うものであり、後者は人間性の成熟・洗練された対応として評価されるべきだろう。

「わたしだけにやさしい男性」と「誰にでもやさしい男性」、どちらがステキ?

他者の人格の尊重やマナー遵守、丁寧な態度や他人を不快にしない物言いなどは、社会生活の中で他人と気持ちの良い関わりややり取りをする上での半ば『常識』にもなっていると思う。

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条例を根拠に『子供の声=騒音』と非難される社会構造の背景にある“個人の分断・孤立化(疎外感)”

地域社会の衰退や子育て経験の個人化(共有困難)の要因もあり自分も『子供を含む社会の一部との認識』が持てなくなった為、『自分と無関係な家族・子供の声』は実際以上の騒音として聞こえやすい。

子どもの声を「騒音」規制対象外に 東京都が条例改正へ

子供がうるさい・元気がいいのは当たり前というのは、『地域コミュニティにおける子育て体験・子供のいる環境の明るさの共有感覚』に支えられていた。私もいずれは子供を育てるからお互い様という感覚、私の子・孫も普段うるさくて迷惑を掛けているかもの遠慮が、少子化・未婚化・ライフスタイル多様化で崩れてきた。

例えば、ずっと子供を持たないと決めている人にとっては『私が子供を育てて騒音で迷惑をかける可能性』は初めから想定不能であり、子供嫌いだから子供のいる場に参加しない人にとっては『子供のいる明るい環境の感覚』は共感が困難なものであり、子供が無条件に大人から大目に許容される伝統社会の常識は揺らいでいる。

孤独感・無関係感・疎外感も『他人の騒ぐ声がうるさく聴こえる条件』になりやすい。学校でも自分が参加して騒いでいる時には大声が気にならなくても、自分と無関係な集団が騒いでいるとやけにうるさく感じる経験はあるはずだ。高齢者で子供の声がうるさいという人が増えてきた背景にも、『単身世帯化・疎外感』が影響する。

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『日本人の親切さ』と『上位国の人の親切さ』のイメージの違い:日本人の文化・態度とgenerousの指標

翻訳記事のタイトルは“Guess Which Nation Is the Most Generous in the World”とあり、”generous”という単語は日本人がイメージする一般的な『親切さ・優しさ』とはやや語感が異なるのではないかと思う。

日本は”generousな国民性の順位”において90位だが、これは”gender equality(男女同権の度合い)の順位”と同じくらいに低い順位であり、文明的で先進的な経済大国としてはやや不本意なランキングといった印象は受ける。

単純に辞書的な意味を取っても、”generous”は『寛大な・好意的な・金などで気前の良い』といった意味である。

世界で一番親切だと認定されたのはあの国とあの国!

『日本人が外国人と比べて親切ではない』と言われると不満・反論がある人でも、『日本人が外国人と比べてあけっぴろげにフレンドリーではない(困っている人のために物質的・経済的に気前が良いというわけではない)』と言われるとそれほど違和感を感じないのではないだろうか。

社会心理学の比較実験では、日本人はアメリカ人やイギリス人よりも個人主義的な判断をするという意外な実験結果が出ているが、これは『職場・学校・地域での持続的な人間関係のない相手に対しては(一回限りの人間関係という実験環境ならではの状況では)』という前提条件がついているからである。

日本人は長らく欧米人よりも集団主義的だというステレオタイプが形成されていたが、それは『企業・学校・地域の一員としての自覚や役割が要求される場においては集団主義的な同調圧力(世間体・他者との横並び)に従う』といった意味であったというのである。

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