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大阪維新の会の山本景府議、『中学生とのLINEトラブル』で府議団を除団される処分

LINEのグループから外されたからといって、女子中学生に怒って脅迫メールを送りつけるのは、府議という公人ではなくても、一般の30代男性でもかなり稚拙な行為である。LINEのグループの設定権は本人にあるので、誰を外すのかは本人の勝手である。また中学生は本格的な支持者でもなく、ずっと山本府議とコミュニケーションを取りたいと思う動機づけは弱いだろう。

<大阪維新>山本景府議を除団…LINEで中学生とトラブル

mixiでマイミクを外されたからといって怒る人やfacebookで友達から外されたといって不機嫌になる人とも似ている。しかし、『コミュニケーションの相手・情報公開の範囲』を設定したり選択する権利は誰にでもあるし、一度追加した友人を絶対に削除してはいけないと言われたら息苦しくてとてもやっていられない。

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イスラエルとハマス。パレスチナ自治区ガザの終わりなき紛争を誰がどう解決に向かわせられるのか。

イスラエル政府とイスラム原理主義組織ハマスのガザ地区における戦いは、イスラエルの強硬な右派である『ネタニヤフ政権』とパレスチナ自治政府の過激派勢力『ハマス』が、双方共に『相手から先に攻撃してきた・相手が先に停戦案を破った・やらなければやられる』と“自衛権”を主張して紛争を継続している。

圧倒的に武力で優位に立っているイスラエル軍は、ガザ地区への陸上部隊の侵攻と空爆によって、1000人以上のパレスチナ人を殺害したが、その中にはハマスのメンバーでもテロリストでもない一般市民も多数含まれている。避難所となっている学校・病院も空爆の攻撃を受けているという。

武力や兵器ではイスラエル軍にまともに対抗できないハマスも、継続的にロケット砲を市街地に撃ち込んだり決死の自爆攻撃を仕掛けたりして、46人(うち民間人3人)を殺害しているが、過激な武装闘争路線によって支持を受けてきたハマスは勝目のない戦いであっても『対イスラエルの攻撃姿勢』をやめることはない。

パレスチナ問題は『怨恨と報復の連鎖』によって戦争が終わらないと言われるが、実際には権力や武力を持たない一般市民が『紛争の継続』を望んでいるのではなく、『やらなければやられる(相手は交渉ができない嘘つきである)という強硬派の政府や武装勢力のプロパガンダ』によって戦争・武力による恫喝が不可避なものだと思い込まされているというのに近い。

パレスチナ問題の解決の王道は、『パレスチナとの共存・協力を求めるイスラエル政府』と『イスラエルとの共存・協力を求めるパレスチナ自治政府』が誕生して和平交渉をすることである。

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米国アリゾナ州の薬殺による死刑失敗と被害者遺族の苦痛:死刑にしたい思いと死刑を執行・観察するストレス

家族や親しい人が殺されるなど深刻な被害を受けた場合に、『殺したいほどの怨恨感情』は芽生え得るが『実際に殺す行為・加害者の死を見たい心情』とは隔たりがある。現代で仇討ちを認めても大半は実行できない。

死刑また失敗。2時間の激しい苦悶に見守る人々が「耐えられない」。(アリゾナ州)

殺されたから関係者が殺し返すという応報刑はシンプルだが、『殺人禁忌・暴力禁止・人権感覚(共感性)』が教育されて発達した現代では、どんなに酷い事をされたとしても『人を殺せる人・物理的に殺傷できる人』というのは相対的に多くない。

怒りに任せて衝動的に殺す傷害致死のケース、挑発的な加害者を殺すケースはあるかもしれないが。『死に怯える死刑囚・死刑のプロセスに苦悶する相手』を直接的に見たいと思う復讐心はあっても、実際にそれを執行・観察するとなると『死の恐怖・命乞いの必死さの感化』で耐え切れなくなり止めてくれと願う人は多いだろう。

戦時や治安崩壊でもない平時における『利己的・欲望的・計画的な殺人者(何の落ち度も関係もない人を殺せる人)』は、やはり人格形成や精神状態に何らかの異常性があると考えられる。一般的な感受性の形成をしてきた人にとって、怨恨や怒りを向ける相手でも、人を殺す事は快感ではなく圧倒的ストレス・苦痛でしかない。

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オスプレイMV22の佐賀空港への配備計画:1機100億円ともされるオスプレイの購入費用の高さと戦争経済

オスプレイの問題は『事故率』より『1機約100億円の価格』。日本の離島防衛や集団的自衛権を理由に高額な最新兵器を米国から買うが、オスプレイの投資対効果に見合う作戦は実際は殆どないのでは。

自衛隊「オスプレイ」、佐賀空港配備の裏側

オスプレイMV22は『航空機の高速移動・長距離移動』と『ヘリのホバリング・垂直離着陸(滑走路不要)』のハイブリッドな特長を持つ。基本的には兵員の輸送や敵地・遭難地からの人員救助に役立つ機体だが、敵地への上陸戦を前提としない日本の安全保障に必要な機体数は限られている。積載能力も極端に高いわけではない。

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沖縄県の普天間飛行場の辺野古への移転計画と生態系への影響:安全保障の必要性を訴えながらも負担を回避する先進国の人々

市街地近郊にある危険な普天間飛行場の移設は急務だが、辺野古のような埋め立ての必要な土地より、既存の飛行場の拡充・併用の方が環境負荷は低い。生物多様性の生態系への悪影響は不可避だろう。

辺野古の海は新種の宝庫 埋め立てで生態系損なう恐れ

在日米軍基地は安全保障のために必要というが、誰も『自分の居住地の近郊』に誘致する事に賛成の人はいない。沖縄県は地政学的要因はあれど戦中も戦後も『本土の防波堤・捨て石』的な扱いはある。集団的自衛権も東アジアの安定秩序のために必要というが大半の人は『機雷掃海・紛争地帯の派遣・米軍の支援』には応じない。

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マレーシア航空機撃墜事件と戦争における理不尽な誤射・誤認

298人を乗せたマレーシア機17便(ボーイング777)が突如撃墜されて、親ロシア派武装勢力が展開するウクライナ東部に墜落した。オランダ人193人をはじめとする欧州人が多かったとされる乗員・乗客は全員死亡したが、マレーシアのクアラルンプールに向かう途中でウクライナ領空近くを飛行したため、『敵機』と誤認されて地対空ミサイルで撃墜されたと見られている。

マレーシア機撃墜、「親ロ派が誤射」の可能性高まる=米当局者

撃墜事件が起こった当初は、ミサイルを発射したのがウクライナ軍か親ロシア派の軍事勢力かで責任の擦り付け合い(いわゆる報道・ネットのメディアを活用する情報戦)も見られたが、現時点では親ロシア派の軍隊が発射したロシア製の地対空ミサイルBUK(ブーク)でマレーシア機が撃墜されたという結論に近づいている。

ロシアや親ロシア派は自分たちの放ったミサイルによって、民間機が撃墜されたことを公式には認めていないが、現地の政府調査団の事故調査に対して一部の親ロシア派が妨害工作を講じた(墜落機体の証拠部分の切断・隠蔽をした)という報道も為されている。

ロシアが親ロシア派にミサイルをはじめとする武器を供与していることは明らかであるため、オランダ人を多数殺害したマレーシア機撃墜が親ロシア派武装勢力によるものであると確定した場合には、『EU(欧州連合)によるロシアの非難・制裁要求』はより過激なものになる可能性が高い。

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