「歴史」カテゴリーアーカイブ

古代ローマ帝国の大地主だったセレブな元老院議員、 インスタや見た目にこだわり過ぎな上西小百合議員

○古代ローマ帝国の強さの一つは公共事業で広大な道路網と郵便網を作り、軍事・経済・連絡のスピードを高めた事だが、一日の旅行距離に合わせた宿駅が約40キロごとに設置された。ローマ人は健脚で一日30キロは歩け、皇帝マクシミヌス殺害を伝えた4世紀の早飛脚は馬を使ったとはいえ、一日225キロを駆け抜けたという。

古代ローマ帝国というと王侯貴族の贅沢・豪奢な生活がイメージされやすいが、版図の大部分は『非市場の自給自足的な農業経済』で『商工業者の身分』は貴族・地主より極端に低かった。ローマ帝国最大の商業都市はアレクサンドリアだが、そこの商人の大富豪でもローマ本国の元老院議員(=大地主)の富の足元にも及ばなかった。

貿易で成功した大商人でもローマの名門貴族・元老院議員と比べれば圧倒的にその富の量が少なかったのはローマ帝国が農業経済によって運営されていたからで商業都市も少なかった。大地主である元老院議員は奴隷使役と農地経営による莫大な利益を手にした者だが、一般ローマ市民も他都市の市民と比べれば特権階級だった。

ローマ帝国の華やかな経済的繁栄はローマ市民の特権集団に限定されたものであったが、やはりローマ帝国でも政治家の腐敗・収賄は深刻で『属州からの搾取・騎士階級の徴税請負・暴利の貸金業』で巨富が形成された。ローマ帝国は官僚機構を持たず役職者が徴税するので、多くは国家に僅かしか収めず税金の大半は横領できた。

続きを読む 古代ローマ帝国の大地主だったセレブな元老院議員、 インスタや見た目にこだわり過ぎな上西小百合議員

従軍慰安婦問題の『日韓合意』による最終的な解決を翻そうとする韓国の問題:過去の日本の謝罪・賠償の意思表示の曖昧さも影響

韓国の日韓併合のトラウマと他力の独立、外交カード化が『反日の国策・教育・民族意識』の背後にあるが、慰安婦問題の最終的解決の日韓合意の後に『朴槿恵前大統領の汚職・弾劾』があったのは不運だった。

「ゴールポスト動かぬ」=安倍首相、日韓合意見直し否定

従軍慰安婦問題の日韓合意は『謝罪』と『賠償』に関する最終的かつ不可逆的な合意とされたが、日本は軍の関与を認め安倍首相名義で謝罪と反省を表明したものの、『賠償金』と規定せずに『元慰安婦支援金』として10億円拠出したため、韓国の保守派議員から賠償金ではないのではないかと突き上げを受けたりもした。

戦後の日韓関係において『慰安婦問題・強制徴用問題』は比較的新しい問題で、少し前まで日本政府の立場は道義的な謝罪はともかく経済的な賠償については、朴正煕政権だった1965年に締結した日韓条約・請求権解決と経済協力の協定で『解決済』とする姿勢だった。当初、韓国自身が慰安婦問題で賠償請求しなかった。

続きを読む 従軍慰安婦問題の『日韓合意』による最終的な解決を翻そうとする韓国の問題:過去の日本の謝罪・賠償の意思表示の曖昧さも影響

欧米列強と日本の中国侵略・共同統治(権益配分)の歴史:蒋介石・毛沢東の国共合作と抗日闘争・中国ナショナリズム

日本一国で急に侵略をしたのではない。ロシア革命後のワシントン体制下の日米英仏の中国共同統治・権益分配があり、日清戦争・満州事変で得た権益を日本は死守し、『北伐・国共合作』を成した国民党・蒋介石は満州を奪い返そうとした。

国土が小さい日本、なぜ中国を侵略しようと思ったのか「理解に苦しむ」=中国報道

1911年の辛亥革命から孫文・袁世凱の系譜を継ぐ『北京政府』が1928年まで存続したが、北京政府は中国全土や中国人のナショナリズムを統一するほどの影響力を持たず、『列強諸国の分割統治+軍閥割拠の内戦状態』で弱体だった。日清戦争で中国に優越感を持った日本は逆らうなら懲罰する暴支膺懲で舐めていた所がある。

その風向きを急速に変えたのが軍閥を統合して、バラバラだった中国人に『反帝国主義・抗日思想・独立心』を植え付けた国民党・蒋介石と中国共産党・毛沢東(背後にソ連・コミンテルン)であり、この新勢力が北京政府を北伐したことで中華民国は侮れない(以前のように簡単に降伏せずゲリラ的抵抗を続ける)国に変質してきた。

続きを読む 欧米列強と日本の中国侵略・共同統治(権益配分)の歴史:蒋介石・毛沢東の国共合作と抗日闘争・中国ナショナリズム

核兵器禁止条約の実効性の弱さと日本の不参加:核抑止力・独裁国家の核開発をどう超えて禁止できるか

核兵器禁止条約に被爆国の日本が署名できないのは情けないが、条約に実効性を持たせるには核兵器を一元管理できる国際機関承認が必要だ。国家単位の利益追求と武力による問題解決がある限り難しい。

核兵器禁止条約採択、米など反発 日本は「署名しない」

参加国の利害対立を武力で解決することがないEUのヨーロッパ共同体のようなものが、中朝も参加する東アジア共同体として実現しない限り、核兵器禁止条約と安全保障体制の両立は困難だろう。国家単位で自国の利益を最優先して、他国と利害や主張が対立した場合の最終的な選択肢として戦争・核がある状況では禁止できない。

東アジア共同体+ロシア、EU+ロシア、南米アメリカ共同体+日中のような『広域仮想共同体・集団安全保障(全会一致のみで核兵器使用可能)』があれば、核兵器禁止条約の条文は現実のものとして機能する可能性がでるが、これは相互の重なり合いを結びつければ『実現プロセスが見えない空想近似の世界政府構想』である。

続きを読む 核兵器禁止条約の実効性の弱さと日本の不参加:核抑止力・独裁国家の核開発をどう超えて禁止できるか

中国は尖閣諸島に本気の領土的野心を持っているのか?:軍事規模の維持圧力と中国の台湾海峡問題・一つの中国論

中国の海洋政策の『核心的利益論』は国内向けの中国強大化のプロパガンダだから、日中米の現在の相互利益の関係を捨てるリスクを取って尖閣諸島を力で奪いに来る事はなく見返りが乏しい。

中国は尖閣を狙わない。安倍官邸が捏造した「島嶼防衛論」の大嘘

『北朝鮮難民論・島嶼防衛論・中国脅威論・北朝鮮のミサイルと核の問題』はそれぞれ異なる安全保障上のリスクとされるが、いずれも『日本の領土の直接支配』を目的としたものではない。仮に目的にしても日本の国力・民族性と日米同盟に対し、中国・北朝鮮が一方的に日本領土の侵略を長期維持することは不可能だろう。

米ソ冷戦構造の終結によって『北海道の陸自の余剰人員問題』が出たというのは、『軍事力規模の権益化・前提化の問題』であり、必要以上の軍事力を抱えている場合には『その軍事力の必要性を納得させるためのリスク・シナリオ』が政権や軍部(自衛隊)から考案されることが多い。可能性の論は幾つでも思いつける。

続きを読む 中国は尖閣諸島に本気の領土的野心を持っているのか?:軍事規模の維持圧力と中国の台湾海峡問題・一つの中国論

今上天皇退位による改元の時期はいつか?元号と西暦によって生み出される日本人の時代感覚

昭和64年(1989年)はまだ一般にPCも携帯電話・PHSも普及してない時代だったから、コンピューター上の改元の影響を考慮しなくて良かったが、デジタル化が進んだ平成の後は元日がやりやすいのはある。

改元の時期、「元日」支持が70% 朝日新聞世論調査

近代日本の元号の元年(初め)の西暦は『1868年・1912年・1926年・1989年・2019年(予定)』だが、こう見ると64年も続いた昭和が如何に長かったか、昭和の前半と後半(1945年以降)で如何に日本の雰囲気や価値観が変わったかを思わせられる。昭和天皇も戦争の時代には30~40代で若かった。

続きを読む 今上天皇退位による改元の時期はいつか?元号と西暦によって生み出される日本人の時代感覚