不正な検査方法によってカタログ値を実際よりも良く見せかける捏造は、少し前にも独VW(フォルクスワーゲン)のディーゼルエンジンの排ガス不正問題の事例があった。排ガス不正問題は、トヨタと世界トップの販売台数を争っていたVWの世界販売台数に大打撃を与え、高額な賠償金・制裁金による損失も数千億ドルの莫大なものになった。
燃費不正の誘因として『燃費・今風を売りにしたハイブリッド車の普及率増加』があり、トヨタのアクアとプリウスが常に国内販売台数のトップを占める中(プリウスは車格が大きく本体が高いため新型発売からしばらくすると若干順位は落ちるがアクアはほぼ不動のトップにある)、非ハイブリッドのガソリン車(特に新車市場)は燃費競争において非常に苦しい位置づけにある。
軽自動車にはハイブリッドはないのだが、ここ数年は軽自動車の大型化・ラグジュアリー化(質感アップ)が進んでおり、本体価格(ホンダのNボックスなど高いモデルにオプションをつけると軽でも200万を超えてくる)がハイブリッド・普通車よりも圧倒的に安いというメリットを失ったため、『軽自動車間の競争激化』と『ハイブリッド・普通車との競争激化』の二つの波に晒される。
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○福岡市西区の姪浜で、東大志望の19歳の予備校生が知人の男に殺害された事件。こういった愛執・憎悪・支配欲を恋愛と勘違いした自己愛・妄想型の事件を見ると、今の若い女性が恋愛に消極的なのも分かるというか、一方的に思い詰めて愛情と憎悪を混同するしつこい男に気に入られて、対応を誤ったら最悪の結果も招き得る。
19歳男の供述では『告白して曖昧な返事をされたから馬鹿にされたと思って殺した・好意が叶わなかったから殺した』という理不尽で自己中心的な動機が語られているが、『一方的に好きになった相手から断られた・軽視されたからの理由』で殺意や悪意を覚えて実行するパーソナリティーや行動原理は退行的・幼児的ではある。
男女間のトラブルには『DV・ストーカー・モラハラ・セクハラ』などがあるが、どちらかというと『付き合う付き合わない・別れる別れない』などの孤独耐性や自尊心の強度が関わる問題では、男性のほうが女性よりも非適応的で執拗・異常なメンタリティーに落ち込みやすく、暴力的・衝動的な犯罪に至りやすい傾向はある。
相手が嫌といえば嫌だと認める、どうしても別れたい(付き合えない)といえば別れるしかない等、『言語的コミュニケーションが通じる精神状態』を維持する事が重要だが、『相手が好きという感情』を『自分の支配欲・快楽・自尊心を満たす手段』のように勘違いする所にストーカー・妄想や暴力的な犯罪のリスクが生まれる。
加害者と被害者にはグループでの交友関係はあったが、男女交際等はなかったと報じられており、予備校で顔見知りの男に突然刃物で襲撃された女性の恐怖・無念を思うと犯人の身勝手さは許されないものだ。『曖昧な断り方』でなく『はっきりした断り方』だったら良かった類の問題でもなく、事前回避の難しい問題ではある。
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少年のいじめにせよ殺人にせよその根本は『他人に対する興味・干渉の過剰』と『自分のやりたい事がない主体性の欠如』で、『仲間内の上下関係+暇の悪用』が的外れな生きがい(自己確認)になってしまう。
<川崎中1殺害>切りながら「ごめん」 リーダー格が証言
この殺人事件にしても、終わった後になれば加害者達も『やらなければよかった・やる必要のなかった行為』であり、世の中で起こる多くのいじめ・虐待・傷害・殺人も逮捕後に考えれば同じ構造・心理を持つ。気に入らない他人に執拗に干渉せず自分のやるべき事に取り組めば良いが、それができない心理の偏りや他者依存がある。
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愛知県で認知症の91歳男性が電車にはねられた死亡事故で『家族の賠償責任』は認められないとする妥当な最高裁判決がでた。注意すべきは『認知症者の事件事故に対する家族の賠償責任を無条件に免除するわけではない』ということ。仮に介護者の年齢が若く十分に監護できる生活実態があれば事故の賠償責任が生じる恐れがある。
岡部喜代子裁判長は、認知症の人や精神障害がある人の家族などが負う監督義務について『同居しているかどうかや介護の実態、それに財産の管理など日常的な関わりがどの程度かなど総合的に考慮すべき』という判断を示したが、認知症者の面倒を見れないと判断した家族の『同居・介護の回避』を促進する恐れもある。
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受験に失敗した高校三年生の兄が、それをからかった小学五年生の弟を刺したという事件か。少し前も受験で母子の心中事件があったが『詰め込み時代の受験ノイローゼ』のようなものの再来が起こっているような感覚にさせられる。
受験の失敗を人生の失敗とする短絡な白黒思考だが、学歴の競争と格差社会の将来不安・不利が結びつきやすくなっており、それに対する挫折感にセンシティブになりやすいのかもしれない。
小5弟刺した高3逮捕=殺人未遂容疑―滋賀県警
「レールに沿った生き方」とか「リスクの小さな進路」とかにもつながるが「一つだけの価値観・生き方・人間関係」だけに凝り固まって「これがダメになったらすべてダメ」と考えるのは人生の破滅・転落・事件を導きやすい。思春期挫折症候群なる概念もあったが「これがダメならどうするか」の柔軟さと方向転換が大切だ。
人生では思い通りにならない局面や逆境が少なからず起こってくるものだが、『他人』や『モノ』に当たって殴ったり刺したり壊したりしても、本質的な問題状況は何も解決せず余計に自分の立場が悪化する(あるいは殺人・傷害致死等で人生が破滅に近づく)。
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妊娠を親に相談できる親子関係や家庭環境がなかったようだが、逆に何でも話せる家がなかった事で恋愛・性への依存が高まった背景も想定される。妊娠すれば出産か中絶かの選択が不可避との知識も必要だろう。
<乳児遺棄容疑>自宅で出産、放置か…高校生男女を逮捕
女子生徒に良好な親子関係、特に友達のように話せる母子関係があれば、妊娠して悩めば相談すると予測されるが、相談できない親にも「性観念や教育方針が厳格過ぎて相談できないタイプ(どうするかの冷静な相談ができず激昂するだけ)」と「子供放置のネグレクトのタイプ(子供が何していようが興味なし)」の違いはある。
性教育をして性行為をすれば妊娠の可能性があることを教えておけば足りるという問題でもなく、恐らくこの男女の高校生も最低限の性・妊娠の知識は持っていただろう。しかし現実には成人の既婚者でも避妊を怠ったり失敗しての妊娠・中絶はあり得るし、避妊の徹底度(性行為中の理性の高低)・妊娠しやすさの個人差も大きい。
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