「事件・事故」カテゴリーアーカイブ

川崎市の中1殺害事件と凶悪犯罪に行き着きやすい不良文化・集団関係

暴力・非行・学年などで階層秩序が形成されるヤンキー文化は1990年代にはかなり廃れ、お洒落で丁寧な若者が主流になってきた印象が強いが、犯罪強制から殺人までいく不良集団があった事に驚きもある。

<川崎中1殺害>一体何が…目周辺にあざ、「殺されるかも」

この事件の加害者も含め、現代の不良はかつての暴走族やヤンキーと違い、分かりやすい外見・大声の示威もなく、格下に見た知人以外には暴力の雰囲気も出さないので、部外者にはどういった性格・価値観の人間かが伝わりにくい。『不良文化の時代的変質』もあるが、主犯格ではない取り巻きの未成年にしても、『殺人の共犯』まで行く集団に参加した不利益は余りに大きく取り返しがつかない。

『閉鎖的な人間関係における犯罪や暴力の問題』は、少年犯罪に限らずDV・監禁・モラハラなど人間社会の普遍的な悪事の根本にあるが、自分がどれだけ悪事ができるかを張り合う『虚勢・示威がエスカレートする集団心理』もある。参加・脱退が不自由そうな集団、権力・威圧で何かを強制される集団には近づかないが吉の処世術もあるが、若い頃はちょっとした誘いや誘惑、浮かれ騒ぎに引き寄せられやすい。

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STAP細胞捏造事件の小保方晴子氏に対し、理研が『刑事告訴』を検討:メディア・予算利権・女性イメージに揺さぶられた科学研究

STAP細胞や研究不正問題は小保方晴子氏一人だけのスタンドプレイとセルフブランディングではなく、グランドデザインを描いた笹井芳樹氏や理研の組織も関係していたと思うが……ヒロイックな天国から地獄への温度差が激し過ぎる。

小保方氏は「懲戒解雇相当」 理研、「STAP細胞」問題で処分発表

生命科学の研究分野に『カネ・名誉・国際競争・メディア』が過剰に絡みすぎている構造的腐敗の問題も指摘されるべきで、生命科学やロボット工学はじめカネになり得る科学分野が『自然事象の真理・法則・介入の探求』でなく『世俗的なカネ・地位・雇用・名誉・注目』をメインにして競争し合う異様な熱気を帯びた反動もある。

笹井芳樹氏にとっては『生命科学分野の国際競争で抜きん出て直近のセンター長ポスト獲得や予算増額の布石』、小保方晴子氏にとっては『科学者としてのキャリアや評価を固める為のメディア受けする演出』という点で利害が一致した可能性。『理論的に可能なSTAP現象』を盲信し実証実験を後回しにしたのは致命的ミスだった。

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マクドナルドの異物混入騒動から考えたこと:グローバル経済環境における食の安全性と衛生管理

日本マクドナルドの異物混入騒動が収まらない。経営陣の責任転嫁的な記者会見も火に油を注いだ。元々ジャンクフード業界に対しては、食の健康・安全の立場から非常に強い反感や否定もあり、衛生管理の危険を感じる異物混入は『痛烈なバッシング機会』を提供する。マスメディアがどこまで時間を取って放送するかも影響する。

朝のニュースに昼のワイドショー、マスメディアは日本マクドナルドの食の衛生安全管理体制の問題や原因究明の遅れを強い口調で非難したが、株式市場の反応はマクドナルドを暴落させるほどではなく抑え気味な反応になった。ブランドイメージの連続的な毀損と衛生管理の悪印象で、中長期的な売上は落ち込む恐れもあるだろう。

サンデーへのプラスチック片の混入は『アイス製造機械の部品の割れによる欠落・混入』、ナゲットへのビニール片の混入は『食肉製造過程で使用した青色ビニールの欠片の混入・チェック時の見落とし』という結論が概ね出ているが、最もイメージの悪い『人の歯』については混入の場所も経緯も故意か否かも明らかになってない。

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男兄弟は女姉妹より共同生活が難しくて仲が悪いのか?:埼玉県富士見市の兄弟間の事件

男兄弟は仲が良いか悪いか分かれる。男女のきょうだいより『価値観・生き方・親の接し方の違い』による亀裂は深く、乱暴な干渉・非難からトラブルになる。気に入らない相手を変えようという強制力のでやすさも。

<殺人>兄が帰省中の弟を包丁で刺す 埼玉・富士見

中高年になっても持続的な付き合いをして、仲良く一緒に買い物・娯楽に出かけるのも、男兄弟より女姉妹のほうが多いイメージはある。男は親子・兄弟でも『長期の共同生活』は難しいイメージ、男女なら『差異・負担についての折り合い』もつけやすいが、男は『損得・負担の差異』を修正する言動が直接の衝突要因に。

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インドで日本人女性が性暴力の被害に:男性ジェンダー・伝統規範と暴力の関係性

インドも男尊女卑・男権社会からの過渡期にあるが、『男性の社会的・性的な優位』を脅かす教育された自意識の強い女性(男性を評価する女性)の増加に対する恐怖が、集団レイプのような蛮行の根底にある。

日本人女性を監禁し強姦 容疑の5人逮捕 インド

女性に教育や職能を与えると、男性に従わなくなるから(男性優位の社会秩序が崩れるから)という理由で、『女性の教育機会・女性の高学歴化』を宗教的・社会的な悪と決めつけ、殺害・拉致のテロリズムを断行するナイジェリアのボコ・ハラムのようなテロ組織もある。日本でも男女平等に反対の保守主義の価値観は少なくない。

実際、『男性の暴力・戦争やテロ』を禁圧した男女同権化・平和主義化が進めば、先進国のように『女性原理』が次第に優位となり、過去と逆転して男性のほうが元気がなくなりやすい傾向(性的にも男性が選ばれる立場に)はある。それだけ男性的な力の源泉に、暴力・威圧・強制の要素が歴史的にあったという反証でもあるか。

女性・子供を暴力で脅して隷属させる、先進国から見て異常で粗暴なイスラム国の手法は、『野生の暴力的な男性原理』とでもいうべきもの。イスラム国は『反欧米・反近代的価値のテロ集団』だが、近代社会で尊重され守られてきた女性・子供の権利を蹂躙することで、欧米が主導してきた世界標準を暴力で愚弄して無効化を狙う。

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高校教諭による山形県の短大准教授ひき逃げ死亡事故:自動車の死亡事故では動転しやすいが…

死亡ひき逃げ事故を起こした人の大半はまず否認する。意図的に行った犯罪より、現実逃避の否認の欲求は強い。結果の重大性に対する『故意・殺意の欠如』と『法的・社会的な制裁,人生の暗転』による混乱もある。

<短大准教授ひき逃げ死亡>山形県立高校教諭を逮捕

加害者は60歳の高校教諭で、それなりに自分の人生や職業を踏み外さないように真面目に生きてきた人物だろうが、それが故に『なぜこんな時にこんな不幸が自分に襲いかかるのかという不条理の念』で、死んだ被害者には意識が向かいにくい。自己防衛は本能的なものだが、意図的な犯罪よりも落胆・理不尽さは大きいだろう。

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