「社会」カテゴリーアーカイブ

除夜の鐘がうるさいとのクレームで中止になる現代日本:社会共同体の季節・行事の共有の薄れ

除夜の鐘がクレームで生活騒音と見なされ中止に追い込まれるのはおかしな話だが、寺の鐘と3mしか離れていない住宅の立地も特殊で、精神状態によっては耐え難いかもしれない。

除夜の鐘も花火もダメ! 日本の風物詩が「生活騒音」とされ中止に追い込まれる時代

年齢や健康状態にもよるが、大晦日は早めに寝て、除夜の鐘が鳴る時間から初詣にでも出かけるのも良い気がする。寺が除夜の鐘を突きたければ、その日だけ近隣のホテル代を負担して泊まって貰うの代替策もあると思うが、条件を受け入れるか分からないし、寺もそこまでして年中行事を続けたくなかったのかもしれない。

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田舎より都会のほうが歩く傾向:本多勝一の登山評論(山に憧れる都会人)からの思索

田舎は車社会で歩かない、都会は駅・バス停から歩くということだが、歩数の差は大きなものではない。本多勝一の登山評論に『登山とは都会的・文化的現象である』の言葉があるのを思いだした。

田舎より都会の方がよく歩く 3万4千人の歩数計を分析

山国の田舎に育った人は生活のために山に入るかもしれないが、都会で育った登山家のように実利なく危険を冒して山登りすることに特段の興奮・意味を余り見出さないという。実利的ではない余分なことに意味・価値を見出しのめり込むのは都会人で、『車移動が楽』だけど『敢えて歩く意味・面白さがある』と文化的に解釈する。

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上西小百合議員の『格差・貧困』を軽視した『給付型奨学金反対』の富裕層発言:日本の社会階層の分断と少子化の一因

この給付型奨学金反対=貧乏人は中卒で働けの文脈で『違います。家が裕福でしたから大学まで行きました。それどころか3000万以上の貯金も~』と語れるのは神経が太いが、政治家としての資質欠如やアスペルガー的な他者への無関心を感じる。
上西小百合氏、最大級の炎上「給付型奨学金大反対」

上西小百合氏の専門・業績やインテリジェンスの高さは知らないが、『あなたは中卒高卒で稼いで私立大学に行ったのかの質問の意図』を理解していない意味で、現代文のリテラシーや他者の意図の推測(コミュニケーション力)は低いように感じる。『本当に勉強したいなら社会に出て大学に行け』も日本の経済階層の理解が弱い。

政治家として『格差問題や教育機会の保障・長期奨学金返済の問題』といった課題に、私は貢献しません自己責任ですという宣言をした意味で、上西小百合氏の支持層の何割かは離れるのでは…上流階級が庶民階層の苦労・負担を『大したことないでしょ・自分でどうにかすればいいじゃない』では政治家になるべきではないだろう。

日本の人口動態や少子化未婚化なども『広義の教育機会・社会資本・雇用と資産の経済力の格差』からの帰結(悲観的な将来予測)であり、上西小百合氏のように政治家が『自分でどうにかすれば・お金がない家に生まれて残念だったね』でいいなら、政治家という職業を自己満足・権威のために選ぶなという話にしかならない。

上西小百合議員の発言から『階層格差・政治家の資質』について書いたが、マイミクさんの意見に『学校に行かせられないなら子供を作るべきでない(育児責任と教育付与の密着性)』と『親の経済力・コネで規定されやすい(流動性低下)』があり、現代人の人生先読みの閉塞や野性の去勢、AI社会構想の背景にも重なる視点か。

『機会の平等』『身分・階級・暴力の廃止』は近代社会の目指し続ける公平原理だが、厳密には遺伝子レベルや親子間の愛情(他者よりも血族を優遇)を考えれば『実現困難な公平原理』だ。現時点でも『所与の不公平』は解決できないが、構造の知により不公平・理不尽・被管理を生き抜き再生産する『野性』の去勢が問題化した。

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福岡・原三信病院のタクシー突入事故でブレーキ踏んだ記録なし:原因はブレーキとアクセルの踏み間違え

高齢の人の脳がエラーを起こす確率は、HV車の電子制御のエラーよりも高い。ブレーキが完全に効かず逆に加速する欠陥は想定しにくい。人の脳機能は錯視・記憶・サブリミナル・暗示等いい加減な部分も多い。

<福岡タクシー暴走>ブレーキ踏んでなかった 運転ミス断定

認知症・てんかん以外の高次脳機能障害にも『相貌失認・前向性健忘・半側無視・幻肢・幻覚・解離・運動麻痺』などあり、客観的な現実・記憶を誰もが常に正しく認識でき反射的に正しい手足の運動ができる保障が絶対にあるわけではない。何か脳機能障害があっても自覚は乏しく自分は正常だと信じて疑えないケースの方が多い。

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年を取ると男も女もモテなくなるのか?:30代後半以上は若い異性にはモテないが、生きる目的や自己の価値を変えるべき

男だって35歳前後から若い女性には相手にされなくなってくるので(お金・結婚目当て除く)、加齢による性的魅力低下は女性だけの問題ではない。老は色の煩悩に囚われれば苦だ。若い人には若い人のコミュニティや恋愛・流行があり、中年が入り込む余地も乏しい。

歳をとったらモテなくなる?

そもそも30代後半?50代以上の年齢は、昭和期であればそこから異性や若い男(女)にモテるとかどうこうしようとかを考えるべき年齢ではなく、子供を育て上げて後進の模範となって教育したり、老後の備えや人生の総括的な意義づけをする世代である。煩悩はゼロにはならないが、煩悩の現実的な処し方を学ぶべきだろう。

現代の難しさは『生物学的な年齢』と『社会的な役割』と『精神的な成熟・諦観』とがズレやすいことで、客観的にはおじさん(じいさん)でも主観的には『俺・私はまだまだやれるんじゃないか(異性関係含め)』になりやすい認識錯誤の時代である。健康で色欲・野心が強く社会経済的な力もあると初老でも諦観が遠ざかる。

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日本のいじめはなぜ『仲間外れ・無視』が多いのか?

日本では『嫌いな相手と関わらない(口を聞かない)のは個人の自由でいじめではない・意地の張り合いで無視する』の価値観は珍しくない。意図せずして閉鎖集団ではいじめで追い込まれる人も出る。

日本のいじめ、目立つ「仲間外れ」「無視」 海外と比較

水利を分有して共同作業を行う農村共同体では『村八分の仲間はずれ』は、最も厳しい制裁の一つだったが、学校や会社、親族といったものも『同調圧力の働く擬似的な村社会』のようになりやすいのかもしれない。現代はそこに『嫌われる人や不快な印象を与える人が悪い』の免罪が加わり、無視はいじめではないの認識となる。

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