日本も毎年のように台風による人的・物的被害がでているが、フィリピンのレイテ島を襲った台風30号は桁違いの威力で、瞬間風速90メートルを記録して強風・豪雨・高潮によって島の全体に近い面積が壊滅状態に追いやられた。
2005年にアメリカ南東部を襲ったハリケーン・カトリーナに相当するような被害規模と地域秩序の混乱が起こっているが、今後は泥まみれになり浸水した町で公衆衛生の悪化による伝染病の流行も懸念される。更に太平洋上に新たな熱帯低気圧が発生しており、台風30号の被害を増幅させる二次災害に対する危機感も高まっているという。
地球温暖化や太陽の黒点運動、プレートテクトニクス(地殻移動)の影響もあると推測されるが、異常気象の増加・自然災害の大規模化が近年目立っている。日本の東日本大震災は原発事故が加わったので長期的損失・被害の客観評価が難しいが、死傷者の数だけを見ればフィリピンの台風被害も大震災並みの途轍もない被害の大きさである。
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2000年くらいまでのウェブには、『ユーザー間の言い争い・喧嘩沙汰』くらいはあっても『一人の人間の非常識(バカな行動)に対する集団バッシングとしての炎上』はなかった。炎上が可能になるためには『正論を掲げて攻撃する膨大な匿名ユーザー』がいなければならないが、その匿名ユーザーの声を反映させるためのSNSやツイッター、ブログなどの意見集約的な発言環境が本格的に整ってきたのがここ数年の流れだからである。
ウェブ上で『マナー違反・非常識な行動(バカな行動)』を自分の個人情報を漏らしながら自慢するというのは、警察署の前で自分の犯罪行為を大声で叫んでいるのと同じようなシュールな図式とも言える。だが残念ながら、『不特定多数の人(=社会世論)から見られるかもしれないウェブ上の自分(=自分の発言履歴の総体によるリアルな自己像の輪郭)』をイメージできないウェブの仕組みについて無知な人は大勢いる。
その人たち全てにウェブリテラシーを教育する機会を与えることは困難だが、『ウェブの仕組みについて無知である非常識な人』を一方的にバッシングして、罪に相応する以上の罰(リアルでの実害)を与えるというのはやはり行き過ぎた私刑になってくる。
仮にマナー違反を超えた法律違反であっても、『詳細な個人情報・鮮明な肖像をウェブ上に拡散されることの実害』は、罰金・禁固・懲役などの実刑判決に勝るとも劣らないものになり兼ねない。その不祥事による炎上の履歴がウェブ上に長期間にわたって残ってしまうことで、就職がしづらかったり過去の恥を消せなかったり、子供が親の失態でからかわれたりといった『その場だけで終わらない被害』が続くケースも想定される。
スーパーの店内で子供が商品のチーズをかじるも買わずに画像を『Twitter』にアップ 大炎上するも応戦中
子供がお店のチーズを食べてもそれを買い取らずに、逆に注意してきた人を口汚く罵るというのは確かに非常識で不愉快な行為ではあるが、『住んでいる世界が狭くて適切な学習の機会もなかった人たち,周囲に正しいマナーを教えてくれるまともな価値観の人も殆どいないヤンキー文化圏の若い男女(=ウェブ上でDQNと揶揄されるような人)』であれば、そもそもそういった反応しかできない成育歴・家庭環境・性格形成が根底にあることが少なくない。
続きを読む “マナー違反・非常識”に社会的制裁を与える“第五権力としてのウェブ”の問題:ウェブの仕組みに対する無知・バカが許されない時代 →
1950~1970年代までの日本の工場地帯や都市部では、今の中国・北京界隈と同様に“タバコの煙”が臭い煙たいとか苦情を言う以前の問題として、鉄鋼・化学の工場の赤白の煙突から濛々と吐き出される白煙・黒煙、自動車のマフラー(特に大型トラックのディーゼル機関)から溢れ出る規制の甘い排気ガスによって、視界が数メートルも効かないほどの『光化学スモッグ・公害(呼吸器系疾患・アレルギー性疾患)』にダイレクトに苦しめられた。
水俣病や四日市ぜんそくといった公害による際立った健康被害が目立っていてもなお、『高度経済成長・物質生活の豊かさ・重厚長大産業による終身雇用』を至高とする価値観は根強く、『大気・水・土壌の安全と快適さ』のために経済成長を犠牲にしようという意見は少数に留め置かれた。当然、外的環境や国民の価値観が全体としてそのようであれば、タバコの副流煙云々を問題視する声は上がりにくいし、『労働者の気晴らし・休憩としての喫煙』は当時は男性中心の企業文化のメインロードでもあった。
銜えタバコで電話応対も取材活動(手仕事)も当たり前、会議室や休憩所は涙が出るようなタバコの煙で充満しているのが常、大半の男が歩きタバコで繁華街を闊歩するという現代からすれば『時代錯誤極まる職場・社会』があったわけだが……それから30年以上、時代も外的環境も価値観も大きく変わってしまい、『喫煙の入口=未成年の不良文化・仲間意識の背伸び喫煙』も減っていき、喫煙者率そのものが大幅にダウンした。
続きを読む 半径数十メートル以上が“無人”の土地を除いて、“自由な屋外喫煙”は難しい時代に。 →
今回8回目の『国際男女格差レポート』は政治活動・経済活動(労働)への参加率を指標化したもので、厳密な男女の社会的格差や幸福感の格差(希望する生活状況の達成率)とは相関していない点には注意が必要かもしれない。
要するに、安倍晋三首相が『2020年までに社会のあらゆる分野において、指導的地位に女性が占める割合を少なくとも30%以上にしたい』と語った女性の社会的地位向上の政策目標のように、こういった大上段に構えた欧米基準の政治的目標は『その国で生活する女性の実際の希望・目標』と合致していないことも多い。
男女平等指数、日本3年連続低下の105位 世界経済フォーラム
特に日本では、一般の女性に『職業的地位の上昇(大企業のCEOや経営陣に参画したい)・政治的権力の獲得(国会議員や閣僚になりたい)・フルタイム労働のキャリア獲得や専門家としての役割』などをエネルギッシュに実現することを人生の優先的な課題にしたいと考えている人は少なく、むしろ『自分と配偶者(家族)をセットにした自意識』で人生を捉えることのほうが多いという諸外国との違いが顕著である。
人並み以上の収入や仕事、地位に恵まれても、仕事の時間に追われる生き方が一番望ましいとは思えないという価値観は、女性全般ではそれほど珍しいものではないし、企業・職業分野の第一線で働いていたり独自の職能・資格を持っているような人材を除けば、女性にとって『終身のフルタイム労働(政治的経済的な地位の上昇)』というのは憧れの対象とはなっていない。
続きを読む 世界経済フォーラムによると日本の男女平等度は“105位(3年連続低下)”だが、 →
攻めと守りの立場になる『二つの技能・商品・能力』などをぶつけ合って、どちらが優れているかを競い合うフジテレビの人気番組『ほこ×たて』でやらせが発覚した。『スナイパーVSラジコンカー』で、実際は日本企業のラジコンボートが3連勝してあっさり買ったのだが、それでは番組の構成上面白くないというので、ラジコンヘリやラジコンカーとスナイパーとの対決も見せられるように順番を入れ替えて撮り直し、日本企業側は2連敗の後に3連勝して勝ったという内容になった。
また実際に行われたスナイパー軍団のルール違反(初めの1分間はラジコンに弾を当ててはいけないというルールの違反)には触れられず、最初の2戦は実力勝負でラジコンが負けたという設定にされたのが、日本企業(ヨコモ)の担当者は気に入らなかったようだ。
ヨコモの担当者が自社のサイトに、『あまりにも曲げられて作られていたため、編集責任者に対し「反則した相手が負けになるのであればまだ納得出来ますが、もしこの内容で放送された際には、事実を発表します」と忠告し、内容を偽って作らないよう要請していたのですが、非常に残念な事に偽造編集したものが放送されてしまったのです』というコメントを出して、『過去に撮影された鷹・サルとラジコンとの対決にも不正ややらせがあった』という告発をしたために騒動が広がりを見せることになった。
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カキ(牡蠣)の養殖が盛んだった宮城県石巻市の養殖場・処理場は、東日本大震災の津波で壊滅的な打撃を受けたが、今年から地元漁協だけでなく民間企業も加わった『水産業復興特区』を中心にして、カキの出荷が本格化するという。
水産特区でカキ出荷始まる=全国初「想像以上の注文」-宮城・石巻
先日、ほっともっとで『カキ弁当の宣伝の幟』を見て、反射的に買ってしまったほどにカキが好きなのだが、残念ながら石巻市のカキの出荷は当面は県内のスーパー向けに限られるという。これからの季節は、リンガーハットのカキちゃんぽんとかカキを入れたチゲ鍋とかも美味しくなってくるが、鮮度が高い臭みのないカキはやはり生で食べるところに醍醐味がある(魚介類が当たりやすい人などは敬遠することも多いが)。
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