「経済」カテゴリーアーカイブ

神奈川県秦野の妻殺害事件についての感想, ポイントカードの還元率の話。

普段の夫婦関係やDVの有無は分からないが、絞首は殴打より殺意が強い。『ストレス解消・マウンティングの威嚇・従属の強制』を目的とする身体的DVは殴打が多く、首を絞めるのは『憎悪と反撃・破滅願望』の印象がある。

<妻殺害容疑>34歳の夫逮捕…神奈川・秦野

暴力自体が論外だが、男で何か言われカッときたからといって、まず女性の首を絞めにかかる人は殆どいないと思われる。怒鳴って物に当たる、軽く叩くの暴力が多いはず。首を締めれば死ぬかもしれない常識があり、中途半端に締めても意味がない。きつく締めて息苦しい様子が見えれば、殺しても良い意志がない限り力を緩める。

確定的な殺意で死んでも構わないと思ってやったケースを除き、男性が女性の首を絞める行動の深層心理として、『口を塞ぎたい・おしゃべりを止めたい・声を聞きたくない』などが想定できるか。まくしたてるように非難・罵倒を受けると長く我慢するが、限界を超えると激昂・パニックに陥るタイプの男を責めすぎるのも危ない。

事件の真相は不明だが、子供には手をかけていないことから、夫婦に何も問題がなかったとは考えにくい。『夫側の問題・夫婦の不仲』だけではなく、妻が長期にわたり難治性の身体疾患や重症の精神疾患(うつ病)にかかっていて殺してくれるよう依頼した『嘱託殺人』の可能性もあり、高齢者層の夫婦間殺人には嘱託も多い。

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なぜ日本のリベラル勢力(リベラル政党・左派)は衰退したのか?:リベラリズムの歴史と自由主義・福祉国家への分裂

戦後日本にはリベラリズム(自由主義)を対立軸とした政党政治の争いはそもそもなく、日本国憲法が個人の権利保障としてのリベラリズムを根本で規定し続けてきた。リベラルの反対は自民党的な保守主義でもない。

なぜ、リベラルは勝てないのか 田原総一朗vs花田紀凱

リベラリズムの原点は『個人の自由の保護』であり、古典的なリベラルは『国家権力に強制・干渉されない自由』を求め、経済が発展して社会に余剰が生まれると『国家権力による福祉的な再分配の自由(生存権・社会権)』を求めるものへと変質していった。現時点の特に米国のリベラルは後者の『福祉国家・大きな政府』に近い。

リベラリズムの原点は自由主義という言葉のままに『個人の自由を尊重する思想』である。古典的リベラルは『国家のための国民(国家権力の強化と国民の忠誠・統治)』ではなく『個人のための国家(国家による個人の必要限度の保護)』を志向する。ラディカルになればリバタリアンやアナキストにまで個人の自由が拡張する。

リベラルは平たく言えば、国家(統治権力)があってこそ国民の生存があるのだから究極的に国民より国家が上である(国家は国民に生命・財産を捧げるようにとの教育や命令もできる)という権威・統制主義に対抗する思想だ。つまり市民=主権者が権限移譲する社会契約で国家は暫時の権力を認められたに過ぎないと考える。

リベラルとは何かを一言で定義しなさいと出題されれば、『基本的人権の不可侵性を重視して人間の自由を尊重・拡大していく思想』と答えれば、概ね歴史的なリベラルの変質も包摂した回答になる。リベラルは『平和主義・福祉国家・弱者救済・死刑廃止・個人主義』と相性が良いが、それらは人権保障のバリエーションである。

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『中高年の男性顧客の獲得』に力を入れるバレエ・ヨガの教室に潜むリスク:バレエ講師女性が親指を切断された事件

『男性多数のバレエ教室』の宣伝文句があったが若くて美人な女性が教室をすれば大抵流行るが、中年男の下心と善意で成り立つビジネスはリスクもあり、逆に『女性専用』にしてるヨガ教室なども多い。

バレエ講師女性の親指を切断 元生徒の男、傷害容疑

何というか、40代男がバレエ経験者か未経験か知らないが、純粋にバレエを習いに行く前提が怪しいのはあり、半ば以上は若い先生と会ったり話したりが目的化するだろうが…異性募集に注力するスクールは『会員に極端に懐かれてもてあます・教室外に誘われ続けて(指名されすぎて)対応できなくなり退会を迫る等』は多い。

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“フリーな女の演出”で男心を癒してくれる女性と擬似恋愛の要素を生かした接待型ビジネス

“フリーな女”の演出で男心に夢を与える『スナック経営・飲み屋・アイドル商売』とも相関する擬似恋愛あるいはファン心理にまつわる読ませるコラムで文章が上手いな。

彼氏がいるのに、彼氏がいないと言い続けるおんなたち

書き手の女性は『彼氏・旦那がいる』とストレートに答えて、スナックのママから『彼氏・旦那がいない』のお約束の嘘でお客さんを楽しませる暗黙のルールを教えられるが、『限定された時間・場所だけで楽しく交流する仮想現実』では究極的にはリアル(店外)で彼氏・旦那がいるかいないかは関係ないという話にもなる。

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夏・冬の公務員のボーナスのニュースについて思うこと

夏・冬の公務員のボーナス報道は『日本の中流のものさし・子供を公務員にさせたい親の増加』につながるが、将来不安・財政危機の中、実質的な擬制身分・メンバーシップ制の階級分化現象でもある。

国家公務員、夏の賞与1.6%増 首相は約359万円

国家公務員が槍玉に挙げられやすいが、実際は地方公務員のボーナスは国公よりも2~3割くらい高い水準に据えられており、政令指定都市でも平均賞与が90万円台になる自治体もある。非正規雇用の年収以上を2回のボーナスで稼ぐわけだが、『正規・非正規の格差』と合わせ『官民格差(上場企業除く)』も拡大傾向にある。

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無駄毛のコンプレックス商法と小学生も毛の濃さに悩む時代:つるつる・ユニセックスな男を好む日本のネオテニー

毛深さのコンプレックスはかつては女性の悩みに多かったが、今は若い男性も髭・臑毛等の脱毛をしたい人が増え、顔・腋・脚等に毛がない外見を美とする傾向が出た。小学生の脱毛は毛・悩みの程度で判断すべきか。

小学生を脱毛に通わせるのは、あり?なし? (ママスタジアム – 06月21日 21:01)

人工的に処理をしなければならないような外見の優劣・問題を設定して『コンプレックス商法』で稼ぐ美容整形やエステ業界などの問題もあるが、日本・韓国は特に潔癖な感覚が影響してか、脱毛ビジネスは欧米圏より市場が大きいと言われる。確かに白人のハリウッド女優などは腕・脚・腋を完全に脱毛処理していない人も多い。

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