「経済」カテゴリーアーカイブ

トヨタが新型ミニバンの『エスクァイア』発売。ドライブ中に彼女は助手席で寝てもいいか?

エスクァイアという名称が日本人には発音しにくいが、“バ→ヴァ”“タ→ツァ”とかと同じく“カ→クァ”のような促音はイメージ的な舶来物(高級品)の感覚があるので商品名に用いられやすい。

新型ミニバン、高級感で勝負 トヨタ・エスクァイア発売

“esquire”は中世の従騎士(見習い騎士)から転じて、地方領主の郷士(ジェントル)の階級の意味となり、その後に男性一般の氏名の後につける敬称“Esq.”となったが、いわゆる『紳士(社会的威信のある男性)』といった意味合いである。日本の車名の元になる単語探しも大変ではあるが。

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超高齢化社会と公的年金の持続性と戦中派の愛国心:年金受給開始年齢の70歳への引き上げを検討

年金財政の本格的な窮乏が明らかになってくるのは、団塊世代が全て後期高齢者(75歳以上)になる2025年からで、この『2025年問題』を現行の社会保障制度のままで乗り切れるかどうかは、その時の日本経済の成長率と税収によるだろう。

年金 受給開始年齢が65歳から70歳に引き上げなら1000万円減に

世界史上でも類例のないスピードで少子高齢化が進む日本は、『社会保障制度の実験場』という目線で見られることもあるが、今生まれたばかりの赤ちゃんは社会保障の負担対給付が5000万円以上のマイナスになることがほぼ確定しており、公的年金と公的健康保険は『高齢者を支える賦課方式の実質的な税』と受け止めるしかない現実がある。

国民健康保険料は文書の中では『国民健康保険税』と記載されていることがあるように、年金も健保も実質的には本人が払うか払わないかを任意に決める『保険料』ではなく、国民(地域住民)の義務として収入額に応じて支払わなければならない『税』としての性格を強く持つ。

故に、将来貰えないのであれば保険料を支払わないという選択肢が原則的にないし、数十年の老後資金を自力で貯蓄できる庶民は殆どいないので、相当に給付額が少なくなっても給付開始が遅くなっても『年金廃止』の選択を支給開始が近づいた当事者がすることは有り得ないと言って良い。

80歳からの給付開始なら廃止もあり得るが、70歳からの給付開始ならまだ『この先何歳まで生きるかわからないという不安』によって、終身にわたって死ぬまで支給される年金(民間の金融商品では国民年金基金など公的な基金を除いて死ぬまで支払われるタイプは少ない)の魅力は強いからである。

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週休4日の緩い就職・会社が人気化:労働時間を減らすか生産性を高めるか、好きになれる仕事を見つけるか?

『生産性・利益率・自動稼働率(ウェブ化)・人材の互換性(交替勤務)・資本』のうち幾つか要素が揃えば週に何日働くかは本質的ではないが『好きになれる仕事』なら週6~7日でも苦にならない。

人気化する「週休4日」の“ゆるい就職” 夢の働き方か、単なるリスクか

仕事が好きになれない、できるだけ出社したくない気持ちでやれば、週休4日勤務で気持ちがだれて余計に行きたくなくなる気もするが『高額の時間給を得るだけのスキル・キャリア・人材価値』が持続的にあるなら必要な金額の分だけ働けば良い。あるいは裁量労働・在宅作業・出来高制ができるような半フリーの職種を探すか。

週休1~2日でフルタイムのサラリーマンとして適応して働くメリットは『やる気のある人材として企業での年功・勤勉・実績が認められる(一般企業での職種職位のキャリアパスの連続性がある程度担保される)+上場企業なら人並みの給料で安定する』ということだがそのメリットの重みづけや自分の能力を各自で考える事が大切だと思う。

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人間は現状認識とリスク(不確実性)に対してどのような選択をしやすいか?:カーネマンとトヴェルスキーの『プロスペクト理論』

2002年のノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーの『プロスペクト理論』は、人間が損失の苦痛を利益の喜びよりも約2.25倍強く感じることを実験的に検証した理論である。

それまで同質的と考えられていた経済的な効用の見方を覆して、『利益と損失の非対称性(人間は利益よりも損失を重大なものと受け取める)』を実証的に明らかにしたことが評価され、投資家心理や賭け事の判断基準などに応用された。

サイコロの目が奇数なら勝ち、偶数なら負けという確率50%の賭けであっても、勝てば10000円を得て、負ければ10000円を支払うという条件には大多数の人は乗ってこない。プロスペクト理論は、確率50%の半々の賭けに対して、蒙るかもしれない損失の約2.25倍、最低でも22500円の利益の見込みが必要(そうでなければ割に合わない)と示唆するからである。

人間の効用や幸福感(自己肯定感)は『参照点』によって大きく左右される。

日常生活の上では、特に『参照点となる他人』が設定され『他人との比較・優劣』によって、幸福や不幸を感じる人も増えてくるが、こういった上を見れば切りがない参照点の設定をする人は永遠に幸福感を得られない(自分の結果と現状に納得できない)ジレンマに陥るか、自分よりも弱い他人を差別(蔑視)したい衝動・攻撃性に駆り立てられやすい。

自分の現状を“100”と仮定する時に、その100の現状が変化することになる『不可避な行動選択』をしなければならないとする。この時、現状の100の数値が増える(より望ましくなる・利益を得る)と見込まれる不可避な選択肢が提示された状況を『ポジティブフレーム』といい、現状の100の数値が減る(より不遇になる・損失を蒙る)と見込まれる状況を『ネガティブフレーム』という。

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“アップルペイ”など電子決済サービスの増加と規格のガラパゴス化

ネット通販の拡大やクレジットカードの発行枚数の増加などにより、現金決済ではない電子決済をする人・機会が増えているが、アップル社もiPhone6から『アップルペイ』というNFC(非接触型)形式のおサイフケータイのような電子決済サービスを導入することになった。

日本では当面アップルペイに対応した読み取り装置が店舗に設置されないため、アップルペイで買い物をすることはできないが、先行するアメリカで十分な規模にまで決算額が増えてくれば日本でもある程度は普及する可能性があるだろう。

電子決済サービス・電子マネーは僕も結構頻繁に使っているが、おサイフケータイは一時期ドコモのDCMXのクレジットカードと紐付けられたものを使っていたが、スマホを使い出した頃くらいから本体を取り出すのが面倒になって、通常のクレジットカードか各店舗専用の電子マネーしか使わなくなった。

アップルペイやおサイフケータイは確かに、通常の財布を完全に持ち歩かなくても良いくらいに使える場所が多ければ非常に便利だと思うが、現状では『おサイフケータイが使えない店舗・サービス』も多いので、クレジットカードと比較しても使い勝手が良いとは言えない。

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SNEP(Solitary Non-Employed Persons)の増加:雇用(職場)・婚姻・交遊と人間関係の結びつき

SNEP(孤立無業者)というのは、20~35歳未満に限定されるNEETの概念を拡大したものと考えることができるが、現代社会は『何もしなくてもつながっているという所与の地縁・血縁・所属先』がなくなってきた時代であり、雇用・仕事と収入を基盤にして関係性と帰属先のネットワークが張り巡らされて維持されていることが多い。

そのため、仕事を失って無収入となり帰属先(職場とその人間関係)を失うと、家族以外との関係性がなくなる人は大多数であり、仮に結婚していても長期にわたって仕事と収入がなかったり労働意欲が弱ったりすれば、(配偶者がよほど稼いでいて収入がずっとなくてもOKという人ならともかく)生活そのものが成り立たなくなるので離婚せざるを得ない状況になりやすい。

仕事・収入がなくても、友人関係や異性関係だけが充実しているというのは、よほど魅力的なパーソナリティーか相手を楽しませるコミュニケーション能力がある人に限られるが、そういった魅力・能力があって更に人とも積極的に関係する行動力があれば、特段の資格・職能がなくても必然的にサービス業をはじめとして何らかの仕事にはありつけるものでもある。

安定した職業で働いていても、対人的な魅力・話術やコミュニケーションの積極性が欠けているために孤立しがちな人も当然いるわけだが、仕事と収入がない状況だと『誰かと関わりを持つ際に必要になる最低限のお金』を自分で準備できなくなり、相手からの折角の誘いがあってもお金を理由にして断らざるを得なくなる場面が増えてくる。親しい相手からおごってもらえるとしても、毎回それだと自尊心の傷つきや不甲斐なさを感じて、一緒にいることが苦痛にもなってくる。

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