Twitter創設者のジャック・ドーシー、“Square”でカード決済(スマホ決済)の革命を起こすか?

コンテンツ連動型のバナー広告に、ジャック・ドーシーが設立した“Square(スクエア)”の広告が目立ち始めた。日本ではまだ知名度がほとんどない企業・サービスであるが、このスクエアは『クレジットカードのモバイル決済(スマホ決済)の革命』とも呼ばれているサービスである。

https://squareup.com/jp/about

中小企業や個人事業主がクレジットカード決済から収入を得ることを可能にするもので、『超小型のスクエア端末(1000円で販売するが同額をキャッシュバックするので無料)』をスマートフォンやタブレットに接続することで、簡単にカード決済ができるようになる。従来、クレジットカードの決済端末の導入は約10万円のコストがかかり、小規模な店舗では一回の決算ごとに5~8%の決済手数料を徴収されていた。

そのため、売上の小さい中小企業や個人事業主は『クレジットカード決済の取引機会』を逃すことがわかっていながらも、簡単には導入することができずにいたのだが、ジャック・ドーシーは全事業者の大半を占める中小事業主・個人事業主の『カード決済の逸失利益』に注目して、その問題の低コストな解決手段と新規加盟が容易なオンライン審査を提供した。

スマホやタブレットがあればクレジット決済が即座に開始できる(よほどの問題がない限り加盟審査で落とされることがない)というスピード感は、今までのクレジット決済導入ではおよそ考えられない革命的変化である。

スクエアは世界で約4万店舗を加盟させ、400万件以上の決済を処理して約110億ドルの金額を処理しているが、スターバックス全店へのスクエア端末導入を実現したことで処理金額が格段に大きくなったようだ。

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イスラーム圏(イスラムの人口・経済)の拡大は、21世紀の世界に何をもたらすか:2

宗教人口の最大勢力はキリスト教であり約22億人の信者(世界人口の約30%超)を抱えるが、イスラム教は約16億人の信者(約23%超)がいて、その信者数はアジアとアフリカの人口の多い地域で急増していて、2050年頃にはキリシタン人口を抜くという予測もある。

イスラーム圏(イスラムの人口・経済)の拡大は、21世紀の世界に何をもたらすか:1

これは『共同体・宗教観念』に縛られない自由で豊かな個人が織り成す欧米社会を模範とする世俗化と近代化を、『歴史発達段階の必然的プロセス』と見なすことが難しくなってきた予兆でもある。今までの進歩史観では説明のつかない事態であると同時に、近代化・科学的思考(実証主義)の導入が進めば進むほどに神や宗教の存在を信じなくなるとされていた人類の意識変化とも逆行しているように見える。

だが、現実はイスラーム圏の民主化はイラクやエジプト(ムスリム同胞団)、アフガン(タリバーン)がそうであるように『イスラム回帰(世俗主義否定・政教一致支持)』であることも多く、軍部(独裁政権)よりも民意(民主主義)のほうが逆にイスラームの教義や世界観に忠実な生き方や法律を望んだりもする。

民意を尊重した選挙の結果として、イスラム原理主義に近い政党(イスラームの教義や共同体の掟に忠実な昔ながらの生き方の強制や原点回帰)に支持が集まることも多く、欧米が民主主義政体として想定する民主化と自由化、人権擁護(男女平等)とがセットになった政治改革はイスラーム圏では全く常識としては通用しない。

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イスラーム圏(イスラムの人口・経済)の拡大は、21世紀の世界に何をもたらすか:1

ムスリム(イスラム教徒)が人口の9割以上を占めるイスラーム国は、日本にとっては『石油・資源の輸入拠点』という以上の意味合いが弱く、経済的な相互依存性はあっても政治的・文化的・価値判断的には依然として『遠い国』というイメージが強い。

地理的(距離的)にはヨーロッパやアメリカよりも中東・中央アジアのイスラーム諸国のほうが近いにも関わらず、日本人の多くは欧米諸国よりも中東・中央アジアの国々を心理的に遠く感じている。

のみならず、欧米よりも治安が悪くて紛争が多い国(日本的な価値観や常識で迂闊に振る舞えば何らかのタブーや宗教法に抵触しかねない国で何となく息苦しい)として警戒し、(マレーシアやインドネシア、トルコ、ドバイなど世俗主義・外国人誘致で観光立国を目指すイスラーム国を除いては)あまり行きたがらない面がある。

イスラーム圏(アラブ地域)は『欧米中心の近代化・画一化』に抗い続けている宗教と共同体の伝統規範が息づく地域であり、その伝統規範が非合理的・対決的(特にユダヤ人との地域紛争の歴史を踏まえた対立)であったり時に人権抑圧的であったりするために、欧米中心史観の上では『未開と紛争の土地(結果としての市場利益や個人の自由と平等の拡張、人権に根ざした罪刑法定主義といった欧米主導の価値観のスタンダード化に簡単には従わない土地)』と解釈され続けてきた。

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