米国アリゾナ州の薬殺による死刑失敗と被害者遺族の苦痛:死刑にしたい思いと死刑を執行・観察するストレス

家族や親しい人が殺されるなど深刻な被害を受けた場合に、『殺したいほどの怨恨感情』は芽生え得るが『実際に殺す行為・加害者の死を見たい心情』とは隔たりがある。現代で仇討ちを認めても大半は実行できない。

死刑また失敗。2時間の激しい苦悶に見守る人々が「耐えられない」。(アリゾナ州)

殺されたから関係者が殺し返すという応報刑はシンプルだが、『殺人禁忌・暴力禁止・人権感覚(共感性)』が教育されて発達した現代では、どんなに酷い事をされたとしても『人を殺せる人・物理的に殺傷できる人』というのは相対的に多くない。

怒りに任せて衝動的に殺す傷害致死のケース、挑発的な加害者を殺すケースはあるかもしれないが。『死に怯える死刑囚・死刑のプロセスに苦悶する相手』を直接的に見たいと思う復讐心はあっても、実際にそれを執行・観察するとなると『死の恐怖・命乞いの必死さの感化』で耐え切れなくなり止めてくれと願う人は多いだろう。

戦時や治安崩壊でもない平時における『利己的・欲望的・計画的な殺人者(何の落ち度も関係もない人を殺せる人)』は、やはり人格形成や精神状態に何らかの異常性があると考えられる。一般的な感受性の形成をしてきた人にとって、怨恨や怒りを向ける相手でも、人を殺す事は快感ではなく圧倒的ストレス・苦痛でしかない。

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オスプレイMV22の佐賀空港への配備計画:1機100億円ともされるオスプレイの購入費用の高さと戦争経済

オスプレイの問題は『事故率』より『1機約100億円の価格』。日本の離島防衛や集団的自衛権を理由に高額な最新兵器を米国から買うが、オスプレイの投資対効果に見合う作戦は実際は殆どないのでは。

自衛隊「オスプレイ」、佐賀空港配備の裏側

オスプレイMV22は『航空機の高速移動・長距離移動』と『ヘリのホバリング・垂直離着陸(滑走路不要)』のハイブリッドな特長を持つ。基本的には兵員の輸送や敵地・遭難地からの人員救助に役立つ機体だが、敵地への上陸戦を前提としない日本の安全保障に必要な機体数は限られている。積載能力も極端に高いわけではない。

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沖縄県の普天間飛行場の辺野古への移転計画と生態系への影響:安全保障の必要性を訴えながらも負担を回避する先進国の人々

市街地近郊にある危険な普天間飛行場の移設は急務だが、辺野古のような埋め立ての必要な土地より、既存の飛行場の拡充・併用の方が環境負荷は低い。生物多様性の生態系への悪影響は不可避だろう。

辺野古の海は新種の宝庫 埋め立てで生態系損なう恐れ

在日米軍基地は安全保障のために必要というが、誰も『自分の居住地の近郊』に誘致する事に賛成の人はいない。沖縄県は地政学的要因はあれど戦中も戦後も『本土の防波堤・捨て石』的な扱いはある。集団的自衛権も東アジアの安定秩序のために必要というが大半の人は『機雷掃海・紛争地帯の派遣・米軍の支援』には応じない。

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