後期高齢者を『熟年高齢者』と呼び変える政府案と『人生・楽しみの有限性』に抵抗するような現代の風潮

“死・末期(忌み事)”を意識させられたくない元気な高齢者が増えているのは分かるが、名称だけ『若年・熟年高齢者』と改めても『人間の有限性・医療の必要性の現実』まで言霊で変える事はできない…。

<後期高齢者医療制度>厚労相、「熟年」など別の名称に意欲

経済環境や人間関係がそれほど悪くないという前提条件はあるが、現代ほど『若さ・元気・生』が希求され『老い・衰弱・死』が忌避されている時代はかつて無かった。70代以上の人であっても老成・円熟の担い手になりたがる人は減り、若さと元気、快感を求める生涯現役タイプが増えたのは時代の恩恵だがその分、葛藤も増えた。

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長崎県佐世保市の女子高生殺害事件とその心理要因の想定

容疑者の高校一年生の女子生徒が、なぜ親しかったとされる友人を殺したのかの動機は不明だが、それまで大きなトラブルや喧嘩が無かったと推測されている事から(そもそも険悪な仲であれば自宅にまで遊びに行かないだろう)、加害者生徒の『対象喪失・家族トラブル』に関わる心理状態の変化が関係している可能性があるのだろう。

高1女子を殺害容疑、同級生の女子生徒を逮捕 長崎

15歳の女子高生が『マンションで保護者のいない一人暮らし』というのは常識的に考えれば異常というか奇異な生活形態であり、『全寮制の高校(入寮している生徒)以外の女子高校生の一人暮らし』というのは身近な例ではまず聞いたことがない。

勤労学生もいる定時制・夜間高校であればそういった一人暮らしの生徒がいる可能性もあるが、県内有数の普通科の進学校(加害者は東大志望で成績もそれなりに良かったという)で、親がいない一人暮らしのマンションから学校に通っている生徒というのは日本全体でも極めて少ないのではないか。

マンションの外観を見ると築年数も新しくある程度の高級感もあるので、ワンルームの可能性もあるが高校生にしてはなかなか贅沢な部屋の感じで、家賃も古いアパートのような安さではないだろう。

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米国アリゾナ州の薬殺による死刑失敗と被害者遺族の苦痛:死刑にしたい思いと死刑を執行・観察するストレス

家族や親しい人が殺されるなど深刻な被害を受けた場合に、『殺したいほどの怨恨感情』は芽生え得るが『実際に殺す行為・加害者の死を見たい心情』とは隔たりがある。現代で仇討ちを認めても大半は実行できない。

死刑また失敗。2時間の激しい苦悶に見守る人々が「耐えられない」。(アリゾナ州)

殺されたから関係者が殺し返すという応報刑はシンプルだが、『殺人禁忌・暴力禁止・人権感覚(共感性)』が教育されて発達した現代では、どんなに酷い事をされたとしても『人を殺せる人・物理的に殺傷できる人』というのは相対的に多くない。

怒りに任せて衝動的に殺す傷害致死のケース、挑発的な加害者を殺すケースはあるかもしれないが。『死に怯える死刑囚・死刑のプロセスに苦悶する相手』を直接的に見たいと思う復讐心はあっても、実際にそれを執行・観察するとなると『死の恐怖・命乞いの必死さの感化』で耐え切れなくなり止めてくれと願う人は多いだろう。

戦時や治安崩壊でもない平時における『利己的・欲望的・計画的な殺人者(何の落ち度も関係もない人を殺せる人)』は、やはり人格形成や精神状態に何らかの異常性があると考えられる。一般的な感受性の形成をしてきた人にとって、怨恨や怒りを向ける相手でも、人を殺す事は快感ではなく圧倒的ストレス・苦痛でしかない。

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オスプレイMV22の佐賀空港への配備計画:1機100億円ともされるオスプレイの購入費用の高さと戦争経済

オスプレイの問題は『事故率』より『1機約100億円の価格』。日本の離島防衛や集団的自衛権を理由に高額な最新兵器を米国から買うが、オスプレイの投資対効果に見合う作戦は実際は殆どないのでは。

自衛隊「オスプレイ」、佐賀空港配備の裏側

オスプレイMV22は『航空機の高速移動・長距離移動』と『ヘリのホバリング・垂直離着陸(滑走路不要)』のハイブリッドな特長を持つ。基本的には兵員の輸送や敵地・遭難地からの人員救助に役立つ機体だが、敵地への上陸戦を前提としない日本の安全保障に必要な機体数は限られている。積載能力も極端に高いわけではない。

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沖縄県の普天間飛行場の辺野古への移転計画と生態系への影響:安全保障の必要性を訴えながらも負担を回避する先進国の人々

市街地近郊にある危険な普天間飛行場の移設は急務だが、辺野古のような埋め立ての必要な土地より、既存の飛行場の拡充・併用の方が環境負荷は低い。生物多様性の生態系への悪影響は不可避だろう。

辺野古の海は新種の宝庫 埋め立てで生態系損なう恐れ

在日米軍基地は安全保障のために必要というが、誰も『自分の居住地の近郊』に誘致する事に賛成の人はいない。沖縄県は地政学的要因はあれど戦中も戦後も『本土の防波堤・捨て石』的な扱いはある。集団的自衛権も東アジアの安定秩序のために必要というが大半の人は『機雷掃海・紛争地帯の派遣・米軍の支援』には応じない。

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“危険ドラッグ”への名称変更:現代はなぜ“脳”だけで気持ちよくなろうとするのか?

脱法ドラッグの名前を『危険ドラッグ』に変えようが『破滅・廃人ドラッグ』に変えようが、精神状態を気持ち良くドラスティックに変性させる薬物に手を出す人はいなくならない。

違法・脱法のドラッグとは何なのか、簡単に言えば『現実世界(社会活動)や人間関係を経由しなくてもその中で努力しなくても、確実に快楽・陶酔・興奮・インスピレーションを感じられる薬理学的な物質』である。脱法ハーブであれば、比較的安い金額を支払えば、陶酔感や酩酊感を得ることができる。

ドラッグ依存はアルコール依存と同じく、現実逃避やストレス解消の手段であり、ただその物質を摂取するだけで陰鬱な気分(面白くない人生を生きている自分の自己認識)を吹き飛ばして、脳に薬理学的な刺激を与えて異常にハイになったり愉悦したりしたいのである。

直接的かつ生理的に快楽やハイテンションを得られる手段として、人間をその深みに誘い込んでいき、依存症が重症化するに従って『身体的・精神的な依存+離断症状』によってやめたくてもやめられなくなる。

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