アンガス・ディートンのノーベル経済学賞受賞,ドラマ『エンジェルハート』など。

ノーベル経済学賞が、アンガス・ディートン米プリンストン大教授(69)に授与された。『消費と貧困・福祉の分析』が受賞理由だが、インドのアマルティア・センと同じ経済活動を通した社会的な公正・改善を模索する『公共経済学』の学者だという。

貧困の削減と福祉の増進を図る経済政策の根拠として、利用可能な消費選択の経済指標を作ったのだが、当時の経済学では『生産の量・効率』ではなく『消費の量・選択』に着目する視点がとても斬新なものであった。

アンガス・ディートンは、先進国よりも途上国の貧困・福祉の問題を改善する政策提案に役立つ経済指標を確立した功績が大きい。GDPを人口で割った個人の平均所得(一人当たりGDP)だけを見ると『格差の問題』は見えづらくなるが、具体的な消費データの品目・量の変化を把握すれば貧困度が見えやすくなると指摘した。

国力の指標とされてきたGDPや個人の平均所得よりも、『消費行動の定量的な分析』の重要性を示した経済学者である。消費税率の引き上げが、家計の消費支出に与える影響についての研究もある。消費税の逆進性及び低所得者対策の必要性などとも関係する研究だが、貧困でも生存の為に必要な最低限度の消費水準がある。

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ラ・ブリュイエールやマルクス・アウレリウス・アントニヌスの名言などから思ったこと

ラ・ブリュイエールの名言……“我々は自分の幸福を自分の外部、他人の評判の内に求める。他人はみな軽薄かつ不公平で、嫉妬、気まぐれ、偏見に満ちている事を百も承知なのに”

しかし同様に、自分も『置かれた立場・利害・誘因』によっては軽薄・不公平・嫉妬・気まぐれな側面を完全には否定し得ないもので、自分にとっての他人は“鏡”なのだとも思う。

マルクス・アウレリウス・アントニヌス『自省録』の名言……“名誉を愛する者は自分の幸福は他人の中にあると思い、享楽を愛する者は自分の感情の中にあると思うが、もののわかった人間は自分の行動の中にあると思う。君が何か外的理由で苦しむとすれば、君を悩ますのはその事自体ではなくそれに関する君の判断だ”

客観的な事実ではなく、主観的な物事の捉え方(解釈や判断)によって悩ませられるというのは、認知療法的な因果関係でもあり真実の一面を突いているなと思う。

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近年のハロウィンブーム:コスプレの仮装行列まで参加する人の比率は低い。

昭和生まれの日本人にとっては、『ハロウィン』というのはそこまで馴染みのある行事でもなく、9~10月の時期にかぼちゃをデザインしたお菓子の詰め合わせ・雑貨の小物などが売っていたくらいの記憶しかないのではないかと思う。

現在の年齢で、20代半ばより下の世代にとってはハロウィンは、一年の中であって当たり前のポピュラーな行事として認識されているというが、『ハロウィンだからこういった祝い方(イベント)をするという定型的な過ごし方』があるわけではなく、大人も一緒にコスプレをして仮装行列を組むイベントへの参加は、日本全体ではごく一部(主に東京都心部)の人たちがやっているに過ぎないように思う。

大半の人はハロウィンらしいパッケージのアイテム・お菓子、かぼちゃを使った料理・スイーツなどをちょっと楽しむくらいのものではないかと思うが、経済効果が約1280億円でほぼバレンタインと同じくらいの規模だという。

食品・菓子・コスプレ雑貨・パーティーグッズなど含めた経済規模の大きさを考えると、『10月にも何か大きな商機となるイベントが欲しいというビジネス上の要請』があって、2000年代後半くらいから大手チェーン店の商品開発(季節商品)の協力も取り付けながら、電通・博報堂などがマーケティングを仕掛けていった結果なのだろう。

しかし、日本経済の大きさを考えれば約1300億円はそれほど巨大なマーケットではなく、『各世帯がいつもよりちょっと多めに季節物商品でお金を使うハロウィンの過ごし方』が定着していったということかもしれない。渋谷でやっているような数万人以上が押し寄せるような仮装行列パーティーというのは人口が多い都心の局所的な現象であり、地方の人口100万程度の政令指定都市レベルでもそんなに仮装行列が至るところで行われている風景の印象は薄い。

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若者世代の草食化・恋愛への無関心化:魅力的な異性とふれあう楽しみもあるが、人間関係にリスクや不快(面倒)はつきもの。

異性の魅力や情緒・性の欲求を完全に無視するのは認知的不協和だがそうなりやすい若者世代の経済問題や異性選択の変化もあるから簡単ではない。

若者世代が「面倒」「コスパが悪い」と恋愛を完全否定 カップル見ても「一緒にいて何が楽しいんですか」とバッサリ

恋愛するか否かとは無関係に『好感・魅力を感じる異性とのちょっとしたダイアログ(対話)・知覚刺激(顔を見る)』は楽しいものであるはずだが、自分が若くて相手の女性も若いという時は、逆に用事もないのに気軽に声を掛けづらい、『自分の好意・欲求』を知られる事に抵抗が強い(変なプライドからの無関心)もあるかも。

若い時は明らかに自分より魅力的な異性には確かに声をかけづらい、よほどアクティブで社交的(自信家)でない限り自分など相手にされないのではと構えがちだが、中年世代は逆に『恋愛云々を抜きにした異性との会話・軽口の賞賛を楽しめる余裕・厚かましさ』が備わったりで社交や会話の動機づけも面白い面あり。

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