大学生は本を読まない?
読書の是非や効果を抜きにして『大多数の人はほとんど本を読まず家に大して本がない(そして読まないまま人生を終わる)』のが現実ではある。直接カネにならない知識・教養・思索に対する欲望の個人差は大きい
文学にしろ小説にしろ思想哲学・学術にしろ、『基礎教養の共有』があるかないかで『話題の広さ・深さ』は変わるが、世間一般では『経験主義的な雑談・他人に対する興味や噂(誰かれがどうしたこうした)』が話題の中心だから、読まなくても文化圏によって不都合はない。知識・教養抜きの知的なセンスや話術の巧拙もある。
読書やエクリチュール(書かれたものの世界)とは何かを一義的に語り尽くすことは難しいが、読書は突き詰めれば『人文学的な素養・教養』と『人格形成的な知性研鑽』と『知的好奇心の充足』と『実利的な知識・情報』の側面に分類することができ、人文学的な読書の本質は知的主体のビルドゥングス(継続的建設)に他ならない。
『読書のある世界・人生』と『読書のない世界・人生』の違いは、『知覚(五感)・生理に依拠する動物的・社会的な生の外側』を拡大していけるかどうかで、文字の世界の書物の探索とは『知覚・生理・社会に決定され尽くさない自己の建設』の側面がある。『自由意志や自己研鑽(知・徳・利の合一)・共有知継承』の利もある。
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○福岡市西区の姪浜で、東大志望の19歳の予備校生が知人の男に殺害された事件。こういった愛執・憎悪・支配欲を恋愛と勘違いした自己愛・妄想型の事件を見ると、今の若い女性が恋愛に消極的なのも分かるというか、一方的に思い詰めて愛情と憎悪を混同するしつこい男に気に入られて、対応を誤ったら最悪の結果も招き得る。
19歳男の供述では『告白して曖昧な返事をされたから馬鹿にされたと思って殺した・好意が叶わなかったから殺した』という理不尽で自己中心的な動機が語られているが、『一方的に好きになった相手から断られた・軽視されたからの理由』で殺意や悪意を覚えて実行するパーソナリティーや行動原理は退行的・幼児的ではある。
男女間のトラブルには『DV・ストーカー・モラハラ・セクハラ』などがあるが、どちらかというと『付き合う付き合わない・別れる別れない』などの孤独耐性や自尊心の強度が関わる問題では、男性のほうが女性よりも非適応的で執拗・異常なメンタリティーに落ち込みやすく、暴力的・衝動的な犯罪に至りやすい傾向はある。
相手が嫌といえば嫌だと認める、どうしても別れたい(付き合えない)といえば別れるしかない等、『言語的コミュニケーションが通じる精神状態』を維持する事が重要だが、『相手が好きという感情』を『自分の支配欲・快楽・自尊心を満たす手段』のように勘違いする所にストーカー・妄想や暴力的な犯罪のリスクが生まれる。
加害者と被害者にはグループでの交友関係はあったが、男女交際等はなかったと報じられており、予備校で顔見知りの男に突然刃物で襲撃された女性の恐怖・無念を思うと犯人の身勝手さは許されないものだ。『曖昧な断り方』でなく『はっきりした断り方』だったら良かった類の問題でもなく、事前回避の難しい問題ではある。
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近代化・市場原理の禁断の知の果実を食った反動。『文明・技術の進歩+他者との競争・差異の承認』は他者との境界の自我を強化し、『定常型社会・共同体的連帯』に戻れなくなる。
留学生たちと語った「日本人の幸福度が低い理由」 所得以外の何が足りないのか?
近代化・工業化を成し遂げた日本人や欧米人の幸福度がなぜ平均して下がりやすいのか、端的に近代化は個人化と能力主義(能力・魅力の需給のバランス)であり、『ただそこにいるだけ・頑張っているだけの人の価値』を概ね認めず、『現状維持でのんびり生きるライフスタイル』を許さない成長の強迫観念が常にある。
世界トップクラスの売上と利益を上げているトヨタのようなグローバル市場の勝ち組の会社であってさえ、『去年と比較して今年はどれだけ利益を増やせるのか?』という市場と株主の暗黙のプレッシャーを受け続けていて、絶対に休めない(これでもう十分とは言えない不安を煽る)仕組みが資本主義には織り込まれている。
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少年のいじめにせよ殺人にせよその根本は『他人に対する興味・干渉の過剰』と『自分のやりたい事がない主体性の欠如』で、『仲間内の上下関係+暇の悪用』が的外れな生きがい(自己確認)になってしまう。
<川崎中1殺害>切りながら「ごめん」 リーダー格が証言
この殺人事件にしても、終わった後になれば加害者達も『やらなければよかった・やる必要のなかった行為』であり、世の中で起こる多くのいじめ・虐待・傷害・殺人も逮捕後に考えれば同じ構造・心理を持つ。気に入らない他人に執拗に干渉せず自分のやるべき事に取り組めば良いが、それができない心理の偏りや他者依存がある。
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アメリカの共和党の大統領候補であるドナルド・トランプ氏の非現実的とも見える排外的・攻撃的な政治主張が注目を集めているが、保守的な強硬派・福音派・市場原理主義のテッド・クルーズ氏もトランプ氏以上の極端な政策を主張していて大差ない。バランス感のあるとされたマルコ・ルビオ氏は急速に支持を落とした。
全方位外交ならぬ『米国孤立』につながる日本・メキシコ・中国・イスラム諸国などを敵視する『全敵対外交』を標榜するドナルド・トランプが共和党代表になった場合、大統領選で民主党が勝つと見る。そうするとオバマ2期を継承し3期12年の民主党政権になるがヒラリー・クリントンやバーニー・サンダースの方がまだ思想や世界観がまともだろう。
自由貿易と市場主義のティーパーティーの政治家テッド・クルーズは、マシンガンをぶっぱなしてベーコンを焼き銃規制に反対姿勢をアピールしたり、低所得層を締め上げる人頭税(均等税)を提唱して自己責任を強調するなど、トランプ以上にラディカルな国家主義・市場主義の持ち主で、ISに対する絨毯爆撃も主張している。
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細木数子をメディアで見かける事はなくなったがもう77歳か。霊感商法・占いで稼いだ財産は莫大だが、占い師で終わりたくない野心は、やはり戦前右翼の権威だった儒教の陽明学者・安岡正篤(やすおかまさあつ)氏との関係強調に回帰するようだ。
http://news.livedoor.com/article/detail/11239607/
安岡正篤という儒教・陽明学の思想家は、端的に言えば『東洋の政治哲学・帝王学の権威』で、政財界・軍部に思想的に非常に強い影響を与え、吉田茂はじめ戦後の自民党の統治理念や施政方針演説にも直接間接に関与した精神的指導者のような人物だ。『昭和最後の黒幕』とも呼ばれたが、細木数子との交流は認知症になっていたことによる判断力低下も言われているが、85歳で何十歳も年下の女性と入籍などは晩節を汚す行いの類だったようにも思える。
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政治経済・社会・思想の少し固めの考察から、日常の気楽な話題まで!mixiの日記・つぶやきのログも兼ねてます。