自撮りが好きな若者のInstagramに代表される『フォトジェニック文化』:テキストより写真の時代

歴史性・社会性のないフォトジェニックは「文学・思想哲学・勤労の衰退」と連動した動きで、分かりやすい自己愛(自己像の制御)と共感(相互承認)ベースの社会変動の現れでもある。重厚から軽薄にという見方もできるが。

起源は、90年代のプリクラの流行!? なぜ若者は自撮りが好きなのか?

ビジュアリティーの時代におけるフォトジェニック(写真文化)は、ポストモダンの相対主義や価値観の多様化と相反する形で、「多数派がいいね!と思う魅力的な人物・美しい景観・リア充な場面や関係」を「(あれこれ論じない)分かりやすい被写体・写真を並べる歴史」としてアップし相互承認や共感を集める文化でもある。

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日米戦争における広島・長崎への原爆投下を日本・米国はどのように解釈すべきか?:戦争終結・戦争犯罪(人道の罪)

原爆投下は開発した最新兵器を試したい米国の意図があった。客観的には市民を大量虐殺した戦争犯罪だが、御前会議における一億玉砕の徹底抗戦論者を諦めさせる役割を果たした一面も確かにある。

「原爆が日本を平和主義にした」 米紙コラムなぜ書いた (朝日新聞デジタル – 08月10日)

日米戦争の敗戦がなければ、日本の内発的な自由化・民主化はなかっただろうし、天皇の威を借る軍部の政治的な影響力が強いままで、議会政治は骨抜きにされただろう。『軍・軍産複合体の自己保存』のために、現代の米国・中国・北朝鮮のような仮想敵の設定や示威行為を繰り返さなければならない情勢が続いたかもしれない。

近代国家が腐敗したり予算が拡大したり人権が抑圧される原因の一つは、一度大きくなった公的組織の規模や予算、俸給を減らす事が難しい『官僚機構の自己肥大・自己保存』にある。これは軍と官僚機構を入れ替えても成り立つ。軍も官僚機構も自己保存のため『次の仕事や敵』を自ら作り出し、その必要・危機を喧伝する。

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大阪のDVによる女性殺害事件:DVをする男性の心理とDV問題に対する対応策

DVは初期対応を誤るとエスカレートしやすく別れにくくなる。一回でも殴られたら別れた方が良いが、DV加害者は暴力的支配・謝罪や甘えの懐柔を受け入れる型の『DV被害者』を見抜いて関係を深めるので難しい。

<大阪女性殺害>「50回以上殴った」逮捕の男供述 (毎日新聞 – 08月12日)

DV加害者には『倦怠期・自由放任』が余りない執着や束縛の強さの特徴があるが、共依存になりやすい孤独感の強い女性にはその重さやしつこさが順調な時には『一途な愛情と安心・裏切らない誠実さ』と受け取られる事がある。いったん恋愛・婚姻で深い関係が築かれると、愛情よりも執着・管理・支配の悪い面がでてきやすい。

DV加害者は『自分は悪くない・相手が悪いの前提』で(これだけ好きなのだから)『相手は自分に無償の愛情を注ぎ続けて当たり前』と考える。擬似的な母子関係を再現するような非現実的なものだ。大人になって泣いたり暴れたりすれば欲求不満をすぐよしよし解消してくれる母の役割は誰にも果たせないから激しい暴力になる。

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日本の防衛費が“ミサイル対処能力強化”で過去最大の5.1兆円に!

戦後日本の経済成長の一因は『軽武装路線』にあったが、日米同盟の双務化や集団的自衛権(海外派遣)を前提に『北朝鮮のミサイル防衛・中国との尖閣問題・米軍との共同』で防衛費は増額を続けそうだ。

防衛費、過去最大5.1兆円要求=ミサイル対処能力強化へ (時事通信社 – 08月19日)

財政悪化における防衛費増大は他の経済政策や社会保障の予算を圧迫する意味で好ましいことではなく、現代の最新装備の増強は巨額のお金がかかる。増額する防衛費の利権化・ベースライン化は回避すべきだが、軍部の代表者が政府に関与する国ではいったん計上された予算が翌年に減額される事は少なく、人員も減らしにくい。

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戦後71年、アジア太平洋戦争の反省を語りながらも風化していく記憶・感情:なぜ国民国家は戦争に向かうのか?

日本やドイツは『遅れてきた近代国家』で、『民間市場の小ささ(国策の工業依存)・国民の貧しさ・国民教育(国家の為の人)・対欧米列強』で強い政府・権力が推進する帝国主義・戦争が不可避になりやすい面はあった。

天皇陛下、「深い反省」再度表明=終戦記念日 (時事通信社 – 08月15日)

平均的な現代人からすると、なぜあそこまで国家・元首(天皇)・戦争に一般国民があれほど熱狂し賛同したのか分かりづらい。国民教育やプロパガンダの影響もあるが、根本にあったのは『世界恐慌・アイデンティティ固定・国民の貧苦と格差』で、富国強兵・帝国主義の夢と一体化で自己イメージ・存在意義を拡張しやすかった。

貧しさや孤独、将来悲観は人間を惨めに弱気にする。近代国家の国民を一つに束ね外敵と権益を奪い合う戦争機械の役割は、『正義・強大・理想を体現する国家』に自己アイデンティティを重ね合わせることで『国民の平等・目的の意識』を高めてくれた。国の大きさ・強さが我の大きさ・強さとなり、個人は差異化せず同一化した。

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相模原大量殺傷事件の植松容疑者『自分は死刑にならないの発言』と現代の刑法における法的責任能力(心神喪失・心神耗弱)の争点

大量殺人のテロ事件が死刑廃止後のノルウェーの世論を揺らした事があったが、相模原事件も『刑法39条』が思想的大量殺人に適用され得るか問う判例になる。対話能力あれば心神喪失に当たらないとすべきだが。

<相模原殺傷>容疑者「自分は死刑にはならない」発言も (毎日新聞 – 08月15日)

人が人を殺してはならないの人権・殺人禁忌を例外なく適用すれば『死刑廃止』『戦争放棄(EU的な地域共同体拡大)』に行き着くが、『個人の感情・利害・思想(世界観)の動機に基づく殺人』を全て事前抑止はできない。相模原事件や海外テロのような『大量殺人事件』に死刑以外の刑罰が妥当かの倫理的判断は現代の課題だ。

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