近代天皇制は戊辰戦争で『錦の御旗』を掲げた薩長の政治利用と現人神化・一夫一婦制採用に始まり、『男系の皇統維持・天皇個人の限界への配慮』に問題も多い。譲位も戦後より早く議論されるべきだった。
<陛下>「変わらぬ形を」 おことば公表前、学友に打ち明け
敗戦時、米国議会では昭和天皇を最大の戦犯として軍事法廷にかけ処刑すべきの意見も出たが、当時の日本の国体・主権の中心にある天皇を害した後の『占領統治の困難・徹底抗戦のテロリズム』を警戒し見送られた。日本の天皇制は外国の君主制より庶民の国民アイデンティティと国親の象徴、歴史の一貫性に根を下ろしていた。
日本の教育制度(日本史の歴史教育)にも組み込まれた天皇制は『日本人とは何であるか?』という日本国民の半ば歴史・半ば神話的創作の自己アイデンティティと水面下で結びつき、意識化しなくても天皇制廃止に不安感・喪失感を感じる国民はかなりの割合になる。日本は共和主義的・革命的・脱神話的な自意識にはなりづらい。
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洋式トイレは座れて楽なのもあるが、排泄物が便器の外に漏れる事がまずなく、視覚的な不快感がない。和式トイレは一定の確率で便器や周辺が汚れやすく、公衆トイレだと汚した人が後片付けをせずに放置するマナー違反が多いので嫌がられる。
和式トイレが衰退した理由を専門家に聞いてみた
公園・駅で清掃管理が行き届いていなくて設備も古い和式トイレは、視覚的にも嗅覚的にも酷い惨状を呈していることが多い。よほど切羽詰ってないと使わない。現代人は潔癖性やビジュアリズムの影響を自然に受け、『視覚など五感を刺激する不潔感・不快感への耐性が一般に弱った。心理的だけでなく嘔吐反射も起こりやすい。
続きを読む なぜ洋式トイレばかりになり、和式トイレが衰退してなくなろうとしているのか?:現代人の視覚・嗅覚の潔癖症化 →
中年期になっても主観的年齢は『考え方・努力・美容』である程度若くいられるが、『絶対年齢・老いと死の接近・他者が中年者と見る現実』は変えられない。
中年になって気づいたこと 「野菜がおいしい」「学力よりコミュ力の方が大事」「人生のピークは30歳」
ユングのいう老賢者の元型が通用しづらくなり、現代文明は若さ至上主義(アンチエイジング)やエイジハラスメントの弊害も生んだ。『老』は仏教の四苦の一つで、中年期以降は動物として『衰退・限界』がでてきやすいが、経験・知性・関係を土台にした『中年以降の主観的な意味・目標・楽しみ』には成長発展の余地もある。
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雪山のスノボや登山は基本自己責任で本人は了承しているはずだが、雪山を知らない遺族からすれば『救助隊の管轄内の致命的ミス』に見えたのか。故意でない救助中の過失は免責すべきと思うが。
「山岳救助に過失」賠償確定=死亡男性遺族、北海道警訴え―最高裁 (時事通信社 – 12月01日 18:01) (12月02日)
雪山の自己責任は原則だが、遭難したくてする人がいないのもまた前提だから、最低限の救助活動が行われる。リスクのある雪山登山には日本山岳会などが世界の高峰を目指した歴史や近代のアルピニズム文化もあり、『雪山環境へのチャレンジやアクティビティ』には一定の文化娯楽的・思想的な価値も認められるべきとは思うが。
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昭和期には高度経済成長が見せた一億総中流の幻想があっただけで、元々日本には一定の経済格差がある。数十億円以上の資本家・創業一族(政官財の有力者一族)・財閥系の巨額資本は崩れておらず、先祖代々の超富裕層の顔ぶれも大きく変わっていない。
資産1億円超の「富裕層」が増加中、なぜ?
確かに昭和期の学歴・就職による階層流動化はあったが、それは庶民が一流大学に行き大企業の社員や官庁の公務員となり40年間勤め上げれば、この記事でいうアッパーマス・準富裕層になれる流動性である。政官財の歴史・資本・人脈に張り巡らされている閨閥のある富裕層以上にまで上れる庶民など数える程しかいなかった。
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改憲で徴兵制になるかもしれない疑念が強くて政府が信用されてないなら、9条改正で3項に日本国は志願制の国防軍を有するが国民を徴兵することはできないと条文追加しておけば良いだろう。
【書評】マスコミに騙されるな。憲法改正でも徴兵制にならない訳
古代から国家権力が持つ二つの大きな強制力は『徴兵・徴用』と『徴税・収用』である。この二つは言い換えれば『人間に対する支配』と『土地・生産物(貨幣)に対する支配』である。近代の国家権力は総力戦を経由して、人権保護が強化され『国の人間に対する支配』に立憲主義的な制限がかなり加えられるようになった。
徴兵制に対する価値判断は歴史を遡れば一義的なものではない。国防は古代から中世にかけ『義務・苦役』というより『権利・名誉』で、戦闘を任務として装備を自弁する戦士階級(騎士・武士)は支配階級を構成した。市民革命で王政・貴族政治が打倒され人民主権が確立した後も暫く『国防軍=市民・人民の名誉』に近かった。
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