お金を増やすことだけを第一の目的にして他の全てを捨てて働ける人は資本主義では困窮しないが、現代日本は逆に『お金・労働より時間資源を優先する人の率』が増えて労働力・消費の不足に陥りやすい。
ズバリ、質問! あなたの働く第一の目的は「お金」ですか?
本当に一切の自由時間・余暇活動を捨て、朝から晩まで複数の仕事を掛け持ちして働き続ければ、『健康を壊すリスク』さえヘッジできれば特別な能力がなくてもかなり稼ぐことは可能だが、実際は『ほどほどに働きたい人・ある程度の余暇も確保したい人』が多い。大卒でもハードな総合職より一般職希望の人が増える時代である。
資本主義は差異の拡大で共同体的連帯を衰退させ、個人単位の競争原理によって『自他の境界線(私とあなたは関係がなく、私のものは私のもの)』を強める傾向があり、結果として『拝金主義』が多数を占めるに至るが、その背景に金銭万能と生の空虚化が混合した『消費主義的ニヒリズムの罠』も生じやすい。
続きを読む あなたは“お金”のために働くのか?:現代の賃労働と何かの役に立つために働いて対価(金銭・感謝)を得ること →
バブル期前後に放送の雁屋哲『美味しんぼ』、huluでたまに見るが約30年でいかに『日本社会の常識・感覚の前提』が変わったか実感させられる。8話『接待の妙』はどケチな大企業社長に寄付を頼むため高級料亭で接待するも激怒され、ホームレスの案内でデパートの試食品を食べまくって満足させるが今なら炎上回だろう…
新聞社や百貨店、ダイエー的なスーパーが好景気に沸き成長を続けている背景も、1990年前後の日本経済を表している。東西新聞社にせよ飲食店にせよ、情緒的結合による家族主義経営の終身雇用形態で、派遣社員もいない。主人公・山岡にしても仕事自体はやる気が乏しく、競馬新聞片手にさぼりまくって上司に悪態をつく…
続きを読む huluでアニメ『美味しんぼ』を見返してみての雑感:現代社会も30年で大きく変わってきた。 →
生老病死の四苦の生に『いじめ・虐待・裏切り・金銭問題』も含まれるが『他者から酷い危害を加えられたか』と『欲求・自己愛の強さ』で人生のつらさの度合いはかなり変わる。
今までの人生で一番辛かったこと 「いじめられる為だけに学校へ」「裏切られて借金」
人生や人の身体には不可避な苦(つらさ)が内在するが、『健康・お金・強さ・美しさ・賢さ・優しさ・若さ・努力・忍耐』など美徳や長所の幾つかが備わり、自分・他者・社会を肯定できる間は、四苦は意識化して人を苦しめることはなく、むしろ世俗や人生を謳歌できる。だが永続性はない、個人差と人生の波をどう越えるか。
四苦八苦の八苦まで広げると『生のつらさ』の具体的内容になる。『怨憎会苦(嫌な恨む他者と出会う苦)・愛別離苦(愛する者と離れる苦)・求不得苦(欲求が思い通りにならない苦)・五蘊盛苦(五感で感じる痛みや苦しさ)』を決定的に免れる苦なき人は存在しないが、『無常と知足・緩急と尽力・専心と利他』が鍵だろう。
続きを読む 仏教の“四苦八苦”で苦しむ思い通りにはならぬ人間:人の人生のつらさはどうすれば和らぐのか? →
○20年以上前なら380~580円程度が普通のラーメンの相場、30年前なら200=300円台もあったが、今の時代にラーメン一本で店舗を借り人を雇い生計も立てようと思えば、1杯1000円近い単価で数を売らないと経営を続けられない。
ズバリ質問!「ラーメン800円」は、高い? 安い?
そもそも、『外食するラーメン』の位置づけが大衆的な日常食ではなくなってきて、昔のシンプルなラーメンや古びた内装のボロい店舗(大衆食堂系ラーメンは現在の衛生基準だと客が寄り付かないレベルも多かった)と比べて、『材料代・アイデア・店舗の外観内装・人件費』にお金がかかるようになってきた変化もある。
ラーメンの味と看板だけで商売する昔ながらの安いラーメンの店もないわけではないが、段階的に味・店舗・クチコミで淘汰されてきた結果、チェーン店系・本格ラーメン・アイデアの凝ったラーメンの店が生き残り、単価も高くなっていった。昔、美味しい名店とされた店でも、時代の味覚に合わせた微調整を怠れば客足が遠のく。
続きを読む 最近のラーメンは高級化したが、ラーメン800円は高いのか?,データ通信料を安くした“au ピタットプラン”はお得か? →
日本一国で急に侵略をしたのではない。ロシア革命後のワシントン体制下の日米英仏の中国共同統治・権益分配があり、日清戦争・満州事変で得た権益を日本は死守し、『北伐・国共合作』を成した国民党・蒋介石は満州を奪い返そうとした。
国土が小さい日本、なぜ中国を侵略しようと思ったのか「理解に苦しむ」=中国報道
1911年の辛亥革命から孫文・袁世凱の系譜を継ぐ『北京政府』が1928年まで存続したが、北京政府は中国全土や中国人のナショナリズムを統一するほどの影響力を持たず、『列強諸国の分割統治+軍閥割拠の内戦状態』で弱体だった。日清戦争で中国に優越感を持った日本は逆らうなら懲罰する暴支膺懲で舐めていた所がある。
その風向きを急速に変えたのが軍閥を統合して、バラバラだった中国人に『反帝国主義・抗日思想・独立心』を植え付けた国民党・蒋介石と中国共産党・毛沢東(背後にソ連・コミンテルン)であり、この新勢力が北京政府を北伐したことで中華民国は侮れない(以前のように簡単に降伏せずゲリラ的抵抗を続ける)国に変質してきた。
続きを読む 欧米列強と日本の中国侵略・共同統治(権益配分)の歴史:蒋介石・毛沢東の国共合作と抗日闘争・中国ナショナリズム →
核兵器禁止条約に被爆国の日本が署名できないのは情けないが、条約に実効性を持たせるには核兵器を一元管理できる国際機関承認が必要だ。国家単位の利益追求と武力による問題解決がある限り難しい。
核兵器禁止条約採択、米など反発 日本は「署名しない」
参加国の利害対立を武力で解決することがないEUのヨーロッパ共同体のようなものが、中朝も参加する東アジア共同体として実現しない限り、核兵器禁止条約と安全保障体制の両立は困難だろう。国家単位で自国の利益を最優先して、他国と利害や主張が対立した場合の最終的な選択肢として戦争・核がある状況では禁止できない。
東アジア共同体+ロシア、EU+ロシア、南米アメリカ共同体+日中のような『広域仮想共同体・集団安全保障(全会一致のみで核兵器使用可能)』があれば、核兵器禁止条約の条文は現実のものとして機能する可能性がでるが、これは相互の重なり合いを結びつければ『実現プロセスが見えない空想近似の世界政府構想』である。
続きを読む 核兵器禁止条約の実効性の弱さと日本の不参加:核抑止力・独裁国家の核開発をどう超えて禁止できるか →
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