○人口減少・財政悪化で『老朽化した社会インフラの改修・更新』ができない自治体が増えるが、鉄筋コンクリートの構造物の耐久年数は約50年とされ、高度成長期に建設されたインフラ更新が一挙に増えてくる。
使用頻度がほとんどないような山間の橋やトンネルでも、実際には少なからずその恩恵を受けている地元民・登山者はいるので、今後、人口集積の都市部以外は相当に不便になるか安全に踏み入ることが難しい地域(橋のない川の渡渉・トンネルのない崖の登攀・舗装がガタガタな悪路の走破等)も出てくるのだろう。
自然の文明侵食力は強い、気候の亜熱帯化が進む日本では、アスファルトの道路を10年も放置すれば、ひび割れから芽を出す植物繁茂で道路はあっという間にガタガタになる。メンテしないコンクリ製の橋も半世紀で落ちる。人が住まない家が短期で廃墟化するのと同じく、人が踏み入らなくなった土地は短期に自然化していく。
狩猟ガール増加がブームのように語られていてジビエ(狩猟肉)の有効利用も進められているが、山間部の人口減少・狩猟者減少によってここ10年で『サル・鹿・イノシシ』が個体数を急増させており、過疎地の農村部では田畑をまともに維持できなくなる恐れがある。天敵・ハンターのいない野生動物の繁殖力は恐るべきものだ。