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アメリカ主導(米英仏)のシリア・アサド政権に対する軍事介入の可能性と混迷を深める中東情勢:1

アメリカ合衆国は国際軍事戦略の規範として、『大量破壊兵器(ABC兵器)の使用』だけは許さないということがある。如何なる理由があろうとも『核兵器・生物兵器・化学兵器』を戦争(内戦)やテロで使用した国家及び勢力に対しては、即座に厳しい軍事制裁を科す原則を貫くことで、大量破壊兵器の拡散を防いでその使用を不可能なものとしてきた。

無論、長距離弾道ミサイルを保有する反米国家が、核兵器を開発して使用した場合に限っては、アメリカといえども自国が直接攻撃されていない限りは国内に核を撃ち込まれる不安から、『即時の軍事制裁・核の報復攻撃』に踏み切ることは極めて困難だろう。

言い換えれば、アメリカが神経質なまでに化学・生物の大量破壊兵器の使用を絶対に許さない姿勢を示し続けているのは、『人道的な理由・義憤』もあることはあるが、『化学兵器・生物兵器のレベルでさえも使えば大変な報復・制裁を受けることになるぞ(核兵器は言うまでもなく完全な禁忌だ)』との睨みを効かせるためである。

“NPT体制”を崩そうとする『北朝鮮・イランなどの核開発』を強く牽制して、核を保有しても絶対に使うことが許されないことを分からせ、『欧米主導の磐石な世界秩序』が依然として機能していることを立証するために、『アメリカの軍事制裁』は欧米と日本、イスラエルなどから必要とされている側面がある。

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映画『ワールドウォーZ』の感想

総合評価 77点/100点

車のサイドミラーを暴走する車にへし折られ、状況が全く分からないまま、フィラデルフィアの街は異常な大混乱に巻き込まれ、軍隊まで出動して瞬時に街は厳戒体制に置かれた。同様の現象はアメリカ全土で勃発、世界の他の都市も次々に原因不明の感染症に冒されて機能を停止する。狂犬病にも似たゾンビ化の感染症のパンデミックによって、人類は絶滅の危機に瀕した。

『冒頭の掴み』は非常にスリリングで期待感を煽るし、『大都市のパニック』の映像表現は臨場感のある恐怖と混乱を上手く表現しているが、いわゆる『ゾンビ映画』のグローバルな現代版といったストーリーで使い古された観はある。ゾンビの外観や動きの表現は過去の作品よりも格段に進歩しているし、『バイオハザード』ほどゲームらしい冒険物語に偏ったものではなく、人間に襲いかかる『俊敏で足の速いゾンビ』というのが今までのゾンビとはちょっと違った設定になっている。

しかし、アメリカ人は生者が理性を失って本能(食欲)に支配された『動く死体』になるという『ゾンビ映画』が本当に好きだなと思う。海外ドラマの『ウォーキング・デッド』などもヒットしているが、こちらは『親しい家族がゾンビになる悲哀・理性を失った人間の浅ましさ(尊厳の喪失)』のようなものをテーマにしており、ゾンビになった愛する者を殺さなければならない極限状況の葛藤を描いているので、心情表現の上での新しさはあると思うが。

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映画『ホワイトハウス・ダウン』の感想

総合評価 82点/100点

世界の最高権力者であるアメリカ合衆国大統領の居住地・政治拠点である『ホワイトハウス』がテロ勢力によって陥落させられるという筋書きは、ジェラルド・バトラー主演の『エンド・オブ・ホワイトハウス』とも共通しているが、『ホワイトハウス・ダウン』のほうがライトな作りになっている。

本格的なアクション映画としての銃撃戦の迫力とテロ計画の深刻さでは、『エンド・オブ・ホワイトハウス』のほうが面白いと思うが、『ホワイトハウス・ダウン』は議会警察官のジョン・ケイル(チャニング・テイタム)とジェームズ・ソイヤー大統領(ジェイミー・フォックス)とのコミュニケーション(友情の芽生え)に重点が置かれている。

あちこち転職を繰り返して軍隊でも上官に不遜な態度を取ったりして、キャリアがガタガタなジョン・ケイルだったが、娘のエミリー・ケイル(ジョーイ・キング)の前で良いところを見せたくて、『大統領警護官』に応募するのだが幼馴染みだった面接官の評価は学歴面でも経歴面・素行面でも警護官として採用できる基準に達していないという散々なものだった。

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米兵の捕虜虐待が話題となった『アブグレイブ刑務所』が襲撃され、500人以上の服役囚が脱走。

イラク 2刑務所襲撃 500人超脱走か

アブグレイブ刑務所は元々は、1960年代に独裁者のサダム・フセインが建設した『反政府勢力の拷問・処刑の施設』だったが、フセイン政権が崩壊した『イラク戦争後』にはアメリカの勝利とイスラム過激派(反米武装勢力)の押さえ込みを象徴する建造物として意識されることになった。

2004年にアブグレイブ刑務所で米軍によって行われていた『大規模な虐待・拷問・レイプ(同性愛・自慰の強要も含む)』などが明らかとなり、ジュネーブ条約やアメリカ国内法に違反しているそれらの捕虜虐待は国際社会から厳しい非難を浴びて、米軍は軍法会議を開いて虐待・拷問を主導した幹部級の軍人を厳罰処分にしている。

最も有名な事案は、にっこりと笑顔を浮かべた男女の米兵が、イラク兵やアルカイダ兵の捕虜に覆面を被せて裸にして這い蹲らせ、その上に乗ってピースサインをしている写真を撮影したというものだが、それ以外にも膨大な非人道的な虐待・拷問の証拠資料が集められている。

虐待・拷問に集団心理で参加したアメリカ兵の言い分は、仲間を無慈悲に殺したイラク兵やアルカイダ兵(テロリスト)に対する怨恨・怒りの憂さ晴らし(代理的な復讐行為・敵兵の自尊心の破壊)をするために、性的な虐待や残酷な拷問をしたが、それをしている最中には良心の呵責を殆ど感じることがなかったというもので、現代のハイテク戦争でも『戦争・戦場の狂気(国際法を無視して仲間を殺した敵兵を辱め苦痛を与えようとする動物的な本能)』を無くすことができない悲惨な現実を先進国に突きつけた。

アブグレイブ刑務所は2004年5月に、米軍が大規模な捕虜虐待問題の発覚により捕虜の収容を停止した。現在では米軍からイラク政府に移管されているが、『バグダード中央刑務所』として政治犯・テロリストの収容だけに限定しない刑務所として機能しているようだ。

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映画『アフター・アース』の感想

総合評価 84点/100点

ジェイデン・スミスとウィル・スミスの親子共演作であるが、『アフター・アース』の作品中でも二人は親子の設定であり、『伝説的な戦士である偉大な父親(サイフェ・レイジ)』に尊敬(憧れ)と劣等感を同時に感じている息子キタイの成長を描いた映画である。ハリウッドで大成功を収めた父親のウィル・スミス、父親の七光りと揶揄されることも覚悟しなければならないジェイデン・スミスの『現実の父子関係の葛藤』を映画世界に置き換えたような作品でもあり、『父親の後見・保護』を離脱していく姿が丹念に映されていく。

2025年、人類は生存不能なほどに地球の自然環境を破壊して、遠く離れた惑星ノヴァ・プライムに移住することになったが。 ノヴァ・プライムの先住民は人類の恐怖心を探知して抹殺する巨大生物『アーサ(URSA)』を作成した。『アーサ』は視覚も嗅覚も機能していないが、人の恐怖心による自律神経系の変化を鋭く察知して攻撃を仕掛けてくる特性を持ち、恐怖心を克服できない大半の人間はアーサと遭遇すれば抵抗する術もなく殺戮されてきた。

ノヴァ・プライムへの惑星間移住から1000年の月日が流れ、人類はアーサから自分たちを防衛するためのレンジャー部隊を育成するようになっていた。13歳のキタイ・レイジ(ジェイデン・スミス)もレンジャーを志願して訓練に励んでおり、体力面・技能面では抜群の成績を上げていたが、精神的な未熟さが残っているという理由で正式採用は見送られていた。過去に、キタイは姉のセンシ・レイジがアーサに襲われている時に、何もできずに殺されるのを見ていたというトラウマがあり、今でもアーサ襲撃の緊急事態において、戦闘態勢を即座に取れる自信がなかったのである。

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映画『エンド・オブ・ホワイトハウス』の感想

総合評価 90点/100点

世界最高水準のセキュリティとバックアップ体制を誇るはずのホワイトハウスが、北朝鮮のテロリストの綿密な計画に基づく猛攻撃、圧倒的な火力の集中砲火に晒されて陥落する。ホワイトハウス防備の最後の切り札(大統領の避難ゾーン)である『オリンポス(バンカー)』と呼ばれる分厚い鋼鉄の仕切りに囲まれた地下施設にまでテロリストが潜入、アメリカ合衆国大統領のベンジャミン・アッシャー及びその場に同席していた副大統領は捕縛されて人質となった。

ホワイトハウスの襲撃時に対する緊急事態対応策として、米軍が装備・兵力を整えホワイトハウスに召集するまでに要する時間は15分だという、カンが統率する北朝鮮のテロリストはジャスト13分でホワイトハウス占拠のミッションを遂行し、合衆国大統領の身柄を手に入れ米軍の反撃を抑止してしまった。ホワイトハウスにはシークレットサービスと警備に当たる武官が大勢配置されているが、熱感知による追尾型ミサイルを回避できる改造を施された特殊輸送機で攻撃を受け、ロケット砲・機関銃など軍隊並みの重武装をした数十人規模のテロリストに急襲されて、警備部隊はほぼ全滅させられた。

アメリカ合衆国の最高権力者である大統領と大統領の職務不能時(死亡時)に権限を代行する副大統領が人質に取られたため、アメリカのシビリアンコントロールの指揮命令系統は混乱を来たし、ホワイトハウスに空軍兵力を集中させる『強攻策』を主張する軍部が暴走の気配を見せる。合衆国憲法の規定に従って上下両院の同意を踏まえ大統領権限を踏襲することになったのは、アラン・トランブル下院議長(モーガン・フリーマン)だった。トランブル議長は大統領代行としての指導力を発揮して、主要閣僚会議を統括しながら法的根拠に基づき統合参謀本部(軍)を自らの指揮下に置くことを宣言する。

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