〇ランサムウェアの大元は米国の公的研究機関から盗み出されたものという報道もあったが、メールの添付ファイルに仕掛ける古典的手段でもこれだけの規模のサイバーテロを引き起こせるのは脅威である。
1995年にはWindowsによるPCの職場・家庭(個人)への急速な普及があったが、現在はその時代とは比較にならないほど社会インフラや企業システムの基幹情報の多くが、インターネットにも接続したコンピューターネットワークのデータベースによって管理されている。サイバー攻撃の混乱と損失が巨大化しやすい。
ランサムウェアで身代金を要求する目的が明確なサイバー攻撃で、国家・民族レベルの国家・社会の機能麻痺を目的にしたものではないが、場合によっては生命に関わる『医療機関の受診予約システム』も無差別的に破壊するようなやり方は卑劣だろう。イングランドとスコットランドの医療機関はシステム回復できたのだろうか。
身代金目的というが、医療機関や公共機関、営利企業などで『短時間でシステムダウンの回復』をしなければ大きな実害や損失が生まれる場合、数万円程度なら要求に応じてテロ集団に不本意ながらも資金を援助してしまう恐れもある。しかしお金を払ったとしてもサイバーテロ集団が即時にウイルス解除してくれる保障はない。