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浅田真央と金妍兒(キムヨナ):伝わるフィギュアスケートの緊張感と近代オリンピックの精神性

浅田真央選手がFPで自己最高の142.71点をマークする素晴らしい演技を見せて、SPの不運を払拭するような満面の笑顔を浮かべた。順位も16位から10位まで大幅に上昇させた。キムヨナ選手はSPとFP共に安定感のある演技を見せて銀メダルを獲得、競技種目の総合成績ではライバルとして並べられることの多い浅田真央を上回ったが、二人の選手の演技はメダルの有無・点数の高低だけでは測れない素晴らしいものでもあった。

フィギュアスケートという競技種目は、横に並んだ相手と直接競い合うスピードスケートやスノボークロスなどと違って、『観衆に見られる自分の意識との戦い』がダイレクトに結果に結びつく種目、横にいる相手に負けまい(抜かせまい)とする剥き出しの闘争心ではなく、『高度な自己制御・自己管理』が常に求められる緊張度の高い種目だと感じる。

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そもそもフィギュアスケートは、スノボークロスのように自分の横で同時に競い合っている他の選手がいない、自分の順番が回ってきた時にどの選手も自分一人で滑って観客が注視する中で最高の演技をしなければならない(スノボーハーフパイプなど同じような種目は他にもあるが)。

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