「人生哲学」タグアーカイブ

『見た目問題』の苦悩を緩和する自分なりの世界観・人間観の形成:他者の評価に振り回されすぎずに。

現代は見た目で露骨な差別・排除をしない倫理観を多くが持ち心ない言葉をぶつける人は少ないが、見た目問題は他者との距離にこだわれば深刻化する。

「見た目問題」息子も当事者…記者として、親として「心ない言葉」への葛藤 それでも「まず知ってもらう」

容貌が大きく変わってしまう先天性・遺伝性の疾患・奇形(本人ではどうしようもない見た目の特徴)について知ってもらい、差別や偏見を無くしていく啓蒙はできるし進めるべきだが、『他者が自分とどのような距離や関係を選択するか』にこだわれば、見た目に大きな変形がない人もある種のコンプレックスを形成しやすい。

結局、他者がどう反応し評価するかにこだわれば、見た目問題の深刻さの程度によっても変わるが、『見た目・美のヒエラルキーの複合感情』に絡め取られる危険性が誰にでも(よほど見た目に自信がある人は別だが)ある。『見た目で差別・侮辱しない』は可能な目標だが、『見た目・私生活で人の好き嫌いがない』は至難だ。

見た目とか容貌とかいうのは骨・皮・凹凸が織り成す『表層的な知覚印象』に過ぎないのだが、人間は本能的に『顔認知(顔の個人識別)』を特別に重視して早くに発達させることが乳幼児期の心理実験からも明らかで、顔(見た目)などどうでもいいという倫理はあっても、本音での分別・欲求・関心がゼロにまではなりにくい。

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日本の幸福度はなぜ低いのか?:コミュニティや没頭できる対象を失いやすい現代人の幸せのハードル

物質的に豊かな成熟社会の幸福実感は個人的・相対的になり、『金銭・自由・人間関係』で他者より恵まれてないと思うと不幸になりやすい。だが絶対的な生活水準・利便性では現代人の中流は近代以前の王侯貴族を超えている。

日本の「幸福度」は155ヵ国中51位。ランキング上位の国々が考える「幸せ」とは?

並みの人間は『個人の贅沢・快楽・自由・保障・異性』などを基準にした幸福追求を目的にすれば、『自分よりも持っている(気楽そう・楽しんでそう・能力がある美形である)他者との比較・劣等』によって相対的幸福感の罠にはまり不遇感に陥る。現代日本の庶民には『学校・家庭・勤め先以外のコミュニティ』が乏しいもある。

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『なぜ読書をしなければいけないの?』という疑問と時代の変化:読書せずにはいられない人と意識的・目的的に読書する人は違う

紙の本を読む事だけを『読書』と定義すれば読書する人は減ったし、『小説的な活字・長文のフィクション』や『古典・名作の定番』を読む人は更に減ったが、『意味のある文章を読み書きする量』はネット時代で逆に増えたかもしれない。

読書離れ進行「なぜ読書をしなければいけないの?」への回答

同じ読書でもフィクションかノンフィクションかでかなり違うし、娯楽(創作された物語を読む楽しみ)か広義の勉強(情報・知識・話題のインプット)かの目的によっても全く違う。相当な冊数を読む読書人でも、小説を全く読まない新書・学術書の事実ベースの読書が好きな人と小説しか読まない人は、共通点は乏しいだろう。

今の時代は読書以外の娯楽も多く、『読書をしなければならない』わけではない。読書する人が幸せで得をするとか、読書しない人が不幸になり損をするという話でもなく、『読書をしないが故のシンプルな人格構造・現実即応の適応力』で楽しくやれる人も意外に多い。読書も思索も過ぎたるは猶及ばざるが如しもまた真な所はある。

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友達関係を長期維持していくことの難しさ:人は好き嫌い以上にコミュニティ・必要性(必然性)で人間関係を左右される

コミュニティや環境が変化しても付き合い続けられる(付き合い続けたい)のが友達だが、『双方の順調な人生・人生観の近似・違いの少なさ』がないと難しい。

定期的に「人間関係リセット」したくなる人たち 「友達付き合いダルイ」「LINE変えてスッキリ」

『新たな環境・集団・家庭での人間関係の充実』によって、時間・労力の余裕がなくなり過去の人間関係が疎遠になる人もいれば、元々『自分からマメな連絡・誘いかけ』をしてまで友達付き合いしないタイプで自然に離れていく人もいるだろう。話したかったり会いたかったりする他者への思いを維持することが次第に困難になる。

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進学するのは大学が良いのか専門学校が良いのか?:学歴・スキル・免許と職業意識・労働意欲

大卒資格は会社員・公務員として長く勤続できれば効果は高いが、看護師・エンジニア・美容師などなりたい職業が明確なら専門学校も良い。

専門学校か大学か?進路に迷う女子高生に「大学がいい」の声相次ぐ 「Fランも大卒って肩書きはもらえる」とはいうけれど

大卒は『大企業・公務員で就職・昇給で高卒以下より優遇される条件』や『医薬看・法曹など専門家になる条件』にもなるが、教育機関としての大学は『学術の基本教養+専門分野の学問や研究』に触れられるメリットもある。本来は興味ある分野の知的欲求がある人、専門知・研究力を培いたい人が大学に行けば付加価値は大きい。

現時点で何をしたいか決まってない、4年間勉強もしながらどんな分野の仕事に興味を持てそうか探していきたいような人も、『興味関心もないジャンルの専門学校』にとりあえず行くよりかはいいかもしれないが。講義・試験がハードな難関大学・医学部でなければ、バイト含め大学生活自体の余裕・楽しみもあるだろう。

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『社会に満足している』が過去最高の66%に―内閣府調査:サンプリングの偏りの可能性と社会概念の内容

『社会に満足か』の質問がアバウトだが、それなりに仕事・経済・家庭・健康が良い状態なら『はい』になるが、他者も含めた『社会の仕組み・現状の評価』となると難しい部分が出るだろう。

「社会に満足」過去最高66%=防衛・外交、悪化の見方増す―内閣府調査

内閣府調査のサンプリング対象になった層の偏り(固定電話を使う高齢者層・暮らしには困らない中流層など)も想定されるが、『内政・社会構造(自国や現状の不満)』より『防衛・外交(外国からの脅威)』が大きいのは、比較的人生・生活がスムーズにいっているか、意識や興味が日常より政治・防衛に偏っているかだろう。

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