「学校教育」タグアーカイブ

スクールカーストの構造と心理について、 夫婦間・家族間の殺人事件の比率

○学校も大人社会も擬似的カーストはあるし、その上下にこだわって競争する人もいるが、重要なのは「自分の影響力が通用する相手」と「好まざる影響力を及ぼす恐れのある他者」と「不都合のないレベルの社会適応度・稼ぐ力」くらいだろう。

過酷な現代の「スクールカースト」……その社会的背景は(http://mixi.at/agftM4Q)

スクールカースト的なものも「集団内で影響力や存在感の強い個人・集団と弱い個人・集団」の分離なら、国や時代を問わず多かれ少なかれある。「いじめ・暴力や恐喝・無視や嘲笑」があれば解決すべき問題だが、大人が学生を見た瞬間に勝手に格付けするのは、当事者のカースト・力関係ではなく別の問題・好みである。

結局、階層的(カースト的)な競争・格付けは大人になれば「好きな人達だけでやる優越感ゲーム」になる。擬似カースト問題で屈辱感や劣等感を感じる人は「無理してギリギリの最低ラインで階層間の競争ゲームに参加している気分の人」であって、実際に差別や迫害があるわけではなくいつでも場から降りられるケースも多い。

続きを読む スクールカーストの構造と心理について、 夫婦間・家族間の殺人事件の比率

福岡・博多高校で授業中に生徒が教師を暴行、 日産の無資格者によるずさんな車体検査の問題

○教師を蹴って挑発した生徒が悪い事は自明だが、「体罰ありの教育」なら調子に乗った生徒に舐められないかは疑問で、悪漢が絡むリスクは「教師(人間)の持つ雰囲気・日常からのイメージ形成」が関係する。

福岡・博多高校で授業中に生徒が教師を暴行 動画拡散について投稿者、学校を取材(http://mixi.at/aeZt4po)

人も動物の一種なのか、体罰や見た目、体格などそれほど関係なく、「ふざけて馬鹿にしたり手を出しづらい型の人間」にはからかいや攻撃は仕掛けにくい。この生徒が極端に粗暴で非適応的だった可能性もあるが、生徒集団をまとめる役割を担う教師が「完全に舐められる・暴力やからかいを受ける」は仕事にならない。

暴力や挑発の度合いからこの生徒の退学処分も有り得る。「不良・悪漢からの攻撃を受けるリスク」を減らして生徒集団をまとめ、まともな生徒が授業を受ける権利を保証することも、先生の仕事の一部だが「体罰・暴力の恐怖」だけが舐められない要素ではなく、この先生も一応は暴力制止の注意・反抗らしき態度は見せていた。

続きを読む 福岡・博多高校で授業中に生徒が教師を暴行、 日産の無資格者によるずさんな車体検査の問題

国語のリテラシー(読み書き能力)の格差拡大、 しょこたんの愛猫マミタスが急死、偏差値32はまず有り得ないなど

国語のリテラシーの学力調査についての記事があった。新聞や教科書などを読み取る基礎的な読解力を身に付けられないまま中学を卒業する生徒が25%にのぼるとあった。確かに大人でもテキストである程度の分量と難易度のコミュニケーションをすると、大卒でも意味や内容を捉え損ねる人は多い。論理的・修辞的なアウトプットができる人も限られる。

特に『1000文字前後』の文字数でも、文章が長すぎて理解できないという人、『語彙の範囲』が狭く限られ漢字や基本的な熟語・故事成語を元々知らないという人も少なからずいるわけで、『話し言葉の短い日常のやり取り』だけでは分からない文章読解力や文章記述力の差違が学力・スキル習得の壁になっている可能性がある。

続きを読む 国語のリテラシー(読み書き能力)の格差拡大、 しょこたんの愛猫マミタスが急死、偏差値32はまず有り得ないなど

真矢ミキが高卒認定試験に合格:年齢を重ねても残る学歴へのこだわりと学歴の意義

50~60代以上なら中卒率も高く学歴不問で製造業を中心に終身雇用を得られ叩き上げで出世もできた時代である。真矢ミキに限らず昔の芸能人は学歴より現場の実力だが昭和の学歴イメージは育ちのよさや後から取り直しにくいであった。

真矢ミキ、高卒認定試験に合格し涙!「人生の穴を埋めたかった」

学歴の実利性は『良い条件で雇われること・大企業内部の出世の壁(能力と実積で越えられない擬似身分)』にあり、基本的にはサラリーマンにならなくても人並み以上に稼げる真矢ミキのような人であれば必要ない。だが芸能人や経営者として成功した人で、後で実用の必要はなくても高卒・大卒資格を得たいと思う人は多い。

続きを読む 真矢ミキが高卒認定試験に合格:年齢を重ねても残る学歴へのこだわりと学歴の意義

部活動の顧問による暴力的指導による死亡事件:なぜ真面目で協調的な人ほど『部活・会社』が危ないのか?

部活動の顧問による指導と称した犯罪的暴力によって命を奪われた高校生…昨夜ニュース特番で少し見たが、『部活と企業+犠牲になる人』には一定の共通点はある。近代の規律訓練と集団適応が『上下関係・秩序への絶対服従』となって現れやすいハードな部活・企業で、真面目・責任感・根性のある非個人主義の子ほど危ない。

文化部・帰宅部を選び部室・家で好きなことをしようとかいうタイトな上下関係を嫌う個人主義者、規範や秩序、強制から距離を置いて全体俯瞰で頭を使うタイプは、組織適応はいまいちな人も確かに多いが、一面では『部活・企業で殺されない人(理不尽な上下関係・暴力に堪えない、場所やルールを上手く変える)』かもしれない。

真面目・責任感・根性があっても、根の部分で『私は私、あなたはあなた(究極的にあなたとの間で上下関係はなく一定以上の暴力・侮辱を容認しない)』の不遜な個人主義者というのは、殴られっぱなしにならないというのもあるが、固定された上下関係や同調圧力・身分区別のある集団を居心地が悪いと感じて、するりと距離を置くのかも。

続きを読む 部活動の顧問による暴力的指導による死亡事件:なぜ真面目で協調的な人ほど『部活・会社』が危ないのか?

大卒者の経済価値の変化と奨学金を返済する負担の影響:日本は学歴と潜在能力のみでは食えない雇用構造である

○大卒者の経済価値(見込み賃金)は大学進学率が低い社会ほど高く、学歴のみで官僚的な昇進システムに組み込まれる資格になる。現状は大学・学生の格差が開き、出世払いできる人の率が下がっている。

大学無償化で「出世払い」検討=豪州型参考に―人づくり革命

先進国は教育インフラ整備の政策として大学無償化に舵を切るが、その為には『無償化される価値(将来の支払い能力の確度)がある大学・学生』の選別がなければ、コスト対効果が低くなって大学支援金の返済率も低くなるだろう。1980年代以前のように大卒というだけでエリート候補で優遇される時代ならば良かったが。

日本の学歴社会の特殊性として『形式的な最終学歴』が重視され、『新卒採用・長期雇用のパスポート』のためだけに大学進学を目指す人が多いことがある。どんな大学でも大卒であれば高卒・専門卒よりも知的に優秀で企業で優遇されるべきという慣習的な価値観が根強かった。今後は大学教育の内容と専門性がより重要になる。

先進国では高学歴化・大学進学率上昇があるが、過半数が大学に行く社会になると、近代初期にあった『大卒=学歴で食える社会・企業のエリート候補』の見方は成り立たなくなるわけで『大卒者間の実力評価・待遇の格差』がより大きくなるのは必然だった。かつて高卒が当たり前だったのが大卒が当たり前に近づいた結果でもある。

続きを読む 大卒者の経済価値の変化と奨学金を返済する負担の影響:日本は学歴と潜在能力のみでは食えない雇用構造である